【選択式対策】○○から「テーマ」を特定せよ!【実践編】

社会保険労務士受験生の皆さん、こんにちは。

選択式試験問題では、ほぼ毎年、殆どの受験生にとっての初見の問題が出題され、また、その初見の問題をある程度得点できるかどうかが合否を分かることがあります。

この初見の問題にどのように対応するかが選択式試験のカギとなります。

そこで、選択式の難問を攻略するためのテクニックをシリーズでご紹介していきます。

今回ご紹介するテクニックは、「○○からテーマを特定せよ!」です。

社会保険労務士試験で出題される選択式問題は、「知識力で解答を特定する問題」と「読解力で解答を特定する問題」の2つのタイプに分けることができます。

読解力で解答を特定する問題」を攻略するときに欠かせないのが、「段落のテーマを把握する」ことです。

長文問題のテーマの把握

選択式の問題文は長文になるものも多く段落や接続詞がつきものです。この段落や接続詞のとらえ方次第でテーマの把握に差がつき、結果正解率に差がつきます。

この長文問題のテーマを把握するためのポイントには2つあります。

長文問題のテーマ把握のポイント

●テーマを把握するためのキーワードと特定する
●段落や接続詞のつながりを意識する

では、このポイントを意識して本試験問題にチャレンジしてみましょう。【A】の正解肢を特定してみてください。

過去問で試す!

(平成21年試験-労働者災害補償保険法)

高齢化の進展とともに、家族の介護が労働者の生活に深く関わってきていることから【A】保護制度の見直しが行われ、平成20年に労働者災害補償保険法施行規則が改正、施行された。
同改正は、労働者災害補償保険法施行規則第8条に定める日常生活上必要な行為として、新たに「要介護状態にある配偶者、子、父母、配偶者の父母並びに同居し、かつ、扶養している【B】の介護(【C】行われるものに限る。)」を加えたものである。なお、同規則第7条において、要介護状態とは「負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、【D】の期間にわたり常時介護を必要とする状態をいう。」と定められている。

Aの選択肢
・業務災害
・通勤災害
・日常災害
・労働災害

さて、上記4つの選択肢から解答を特定することができたでしょうか?

【日常災害】は消せるとしても、【業務災害】【通勤災害】、【労働災害】の3つに関しては、テーマを把握しなければ特定困難です。

では、1段落目からテーマを把握してみましょう。

1行目の「介護」という語句につられて、テーマを「介護(補償)給付」と判断した方はいらっしゃるでしょうか?
「介護(補償)給付は、業務災害でも通勤災害でも支給されるから、業務災害・通勤災害両方を含む意味の【労働災害】が正解だ!」と思った方、それは間違いです。
そもそもテーマの判断時点で間違っています

問題文には「家族」の介護とありますが、介護(補償)給付は「被災労働者本人」の介護のためのものです。
従って、テーマを介護(補償)給付と判断することは間違いなのです。

ということで、この問題文は1段落目だけではテーマを把握することはできず、1段落目と2段落目とのつながりを確認して、初めてテーマを把握することができるのです。

「つながりの確認」とは、1段落目と2段落目のテーマが「連続している(同テーマ)」か「分断している(別テーマ)」かの確認です。

この「つながりの確認」にあたって要チェックなのが、「段落始まり」の表現です。

2段落目の段落始まりでは「同改正は」とされており、1段落目の「改正」を受けた表現となっています。

すなわち、1段落目と2段落目は改正」というテーマが連続している(同テーマ)と判断できます。

そして2段落目の1行目「日常生活上必要な行為」というキーワードから、2段落目のテーマを「通勤災害の項目で登場する逸脱・中断の例外の話だな」と把握します。

ということは、2段落目と連続している1段落目のテーマも【通勤災害】のことと把握することができるのです。

まとめ

以上のように、複数の段落のつながりをみることで、初めてテーマを把握することができる問題も少なくありません。

その段落だけでテーマが読みとれない場合に、無理に判断しようとすることは誤りの元です。

焦らずにまずは他の段落や文章、すなわち「文章全体」に目を通してみましょう

以上です。

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執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

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