皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
特定受給資格者(時間外・休日労働)(正解率66%)
問題
特定受給資格者の範囲。
「離職前6か月間のうち【?】で、月あたり80時間超の時間外・休日労働」
A 2か月連続
B 3か月連続
C いずれかの月
D すべての月
健康保険法を始める前に必ずご覧ください。
解答・解説
「A 2か月連続」。
残業時間の長さと該当月数の長さは反比例する。
離職前6か月間のうち
・月100時間以上の時間外・休日労働→いずれかの月
・月80時間超の時間外・休日労働→2か月連続
・限度時間(月45時間)超の時間外・休日労働→3か月連続
休日労働時間数も含まれる点も注意。
関連論点- 勤務先の会社について破産又は会社更生の手続が開始されたことに伴い離職した者や民事再生手続の開始に伴い離職した者も特定受給資格者に該当する。
- 過去1年間に、事業活動の縮小に伴って、当該事業所で雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働保険被保険者を除く。)の半数以上が解雇や退職勧奨により離職したため、会社の将来を悲観して自ら退職した者は、「被保険者の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した者」にあたり、特定受給資格者に該当する。
- 事業所において、当該事業主に雇用される被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇い労働被保険者を除く。)の数を3で除して得た数を超える被保険者が離職したため離職した者は、特定受給資格者に該当する。
- 事業の期間が予定されている事業において当該期間が終了したことにより事業所が廃止されたため離職した者は、特定受給資格者に該当しない。
- 自己の責めに帰すべき重大な理由により解雇された者は、特定受給資格者とならない(「公共職業安定所長による宥恕が行われた場合には、特定受給資格者となりうる」わけではない)。
- 労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことを理由に当該事由発生後1年を経過するまでの間に離職した者は、他の要件を満たす限り特定受給資格者に当たる。
- 離職の日の属する月の前6月のうちいずれか連続した3箇月以上の期間において労働基準法第36条第3項に規定する限度時間に相当する時間数を超えて、時間外労働及び休日労働が行われたことを理由として離職した者は、特定受給資格者となる。
- 離職の日の属する月の前6月のうちいずれかの月において1月当たり100時間(80時間×)以上の時間外労働及び休日労働をさせられたことを理由として離職した者は、特定受給資格者となる。
- 事業主が健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったことで健康障害の生ずるおそれがあるとして離職した者は、特定受給資格者となる。
- 出産後に事業主の法令違反により就業させられたことを理由として離職した者は、特定受給資格者に該当する。
- 事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないことを理由として離職した者は、特定受給資格者に該当する。
- 常時介護を必要とする親族と同居する労働者が、概ね往復5時間以上を要する遠隔地に転勤を命じられたことにより離職した場合、「事業主が労働者の配置転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないこと」に該当し、特定受給資格者に該当する。
- 期間6か月の労働契約を5回更新し、合計3年間継続勤務してきた者については、労働者が6回目の更新を希望せず、期間の満了によって雇用が終了した場合は、特定受給資格者にならない。
- 期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において、当該労働契約が更新されないこととなったことを理由として離職した者は、特定受給資格者に該当する。
- 事業所の業務が法令に違反したために離職した者は、特定受給資格者となる(「事業主が行政機関から違反状態の是正を命じられたにもかかわらず合理的期間内にこれに従わなかった事実が認められる場合にのみ特定受給資格者となる」わけではない)。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
電通事件(平成12年3月24日)
長時間にわたる残業を恒常的に伴う業務に従事していた労働者がうつ病にり患し自殺した。最高裁は、使用者が「業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負う」とした上で、会社の民事損害賠償義務を認めた。過重労働による安全配慮義務違反に係るリーディングケースとなった判例である。
(事件の概要)
広告代理店のAは、1990年4月に入社し、6月の配属以来、長時間労働で深夜の帰宅が続いた。1991年1月以降、帰宅しない日が増え、同年7月には顔色も悪い状態となった。さらに、8月に入ると、「自信がない、眠れない」と上司に訴えるようになったほか、異常行動もみられ、遅くともこの頃までにうつ病に罹患していた。そして、入社1年5か月後の1991年8月27日、自宅で自殺に至った。
遺族である両親は、Aは慢性的な長時間労働に従事が原因でうつ病に罹患し、自殺するに至ったとして、両親が会社に対して損害賠償を請求した。
(判決文)
「労働者が労働日に長時間にわたり業務に従事する状況が継続するなどして、疲労や心理的負荷等が過度に蓄積すると、労働者の心身の健康を損なう危険のあることは、周知のところである。労働基準法は、労働時間に関する制限を定め、労働安全衛生法65条の3は、作業の内容等を特に限定することなく、同法所定の事業者は労働者の健康に配慮して労働者の従事する作業を適切に管理するように努めるべき旨を定めているが、それは、右のような危険が発生するのを防止することをも目的とするものと解される。使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うと解するのが相当であり、使用者に代わって労働者に対し業務上の指揮監督を行う権限を有する者は、使用者の右注意義務の内容に従って、その権限を行使すべきである。」
「原審は、右経過に加えて、うつ病の発症等に関する前記の知見を考慮し、Aの業務の遂行とそのうつ病り患による自殺との間には相当因果関係があるとした上、Aの上司であるB及びCには、Aが恒常的に著しく長時間にわたり業務に従事していること及びその健康状態が悪化していることを認識しながら、その負担を軽減させるための措置を採らなかったことにつき過失があるとして、Yの民法715条に基づく損害賠償責任を肯定したものであって、その判断は正当として是認することができる。」
「企業等に雇用される労働者の性格が多様のものであることはいうまでもないところ、ある業務に従事する特定の労働者の性格が同種の業務に従事する労働者の個性の多様さとして通常想定される範囲を外れるものでない限り、その性格及びこれに基づく業務遂行の態様等が業務の過重負担に起因して当該労働者に生じた損害の発生又は拡大に寄与したとしても、そのような事態は使用者として予想すべきものということができる。
労働者の性格が前記の範囲を外れるものでない場合には、裁判所は、業務の負担が過重であることを原因とする損害賠償請求において使用者の賠償すべき額を決定するに当たり、その性格及びこれに基づく業務遂行の態様等を、心因的要因としてしんしゃくすることはできないというべきである。」
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特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
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試験勉強においても、続けていると、「やる」一択の心境に至る。
あなたにも必ず訪れる。
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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