皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
短時間労働者に対する健康保険の適用(正解率90%)
問題
4分の3基準を満たさない短時間労働者が被保険者とされる要件。
(1)特定適用事業所に使用されている
(2)1週間の所定労働時間が20時間以上である
(3)報酬(最低賃金法で賃金に算入しないものに相当するものを除く)の月額が【?】円以上である
(4)学生等でない
A 58,000
B 78,000
C 88,000
D 100,000
勉強時間でできるものではなくて、創るもの。
皆さん、こんにちは。 金沢博憲(社労士24)です。 社労士試験の勉強を検討するにあたって、まず最初に考えるのは、「勉強時間ってどれくらい?」「勉強時間確保できるかな」という「勉強時間」に関することです。 忙しいから勉強し …
解答・解説
「C 88,000」。
正社員や第 1 号被保険者とのバランスを図る観点から、一定額以上の所得を基準としている。
なお、雇用保険には賃金水準の要件はない。
国民年金保険料より少ない保険料で基礎年金と厚生年金の両方を受給できる「逆転現象」が生じないように設定した金額。
最低賃金の水準との関係も踏まえているため、最低賃金法で算入しないことになっている残業代・賞与・臨時的な賃金等は含まれない。
関連論点- 短時間労働者の資格の取扱いについて、1週間の所定労働時間及び1か月の所定労働日数が、当該事業所において同種の業務に従事する通常の労働者の所定労働時間及び所定労働日数のおおむね4分の3以上(2分の1以上×)である労働者については、原則として被保険者として取り扱うものである。
- 特定適用事業所に使用される短時間労働者について、1週間の所定労働時間が20時間未満であるものの、事業主等に対する事情の聴取やタイムカード等の書類の確認を行った結果、残業等を除いた基本となる実際の労働時間が直近2か月において週20時間以上である場合で、今後も同様の状態が続くと見込まれるときは、当該所定労働時間は週20時間以上であることとして取り扱われる。
- 被保険者丙は令和6年1月1日に週3日午前9時から午後1時まで勤務のパートタイムスタッフとして社員数30名の会社(正社員は週5日午前9時始業、午後6時終業、途中で1時間の昼休憩あり)に入社した。その後、雇用契約の見直しが行われ、令和6年4月15日付けで週4日、午前9時から午後6時まで(途中で1時間の昼休憩あり)の勤務形態に変更となったため、被保険者資格取得届の提出が行われ、令和6年4月15日から健康保険の被保険者となった。
- 特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件の1つである、1週間の所定労働時間が20時間以上であることの算定において、1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動し、通常の週の所定労働時間が一通りでない場合は、当該周期における1週間の所定労働時間の平均により算定された時間を1週間の所定労働時間として算定することとされている。
- 特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件である「1週間の所定労働時間が20時間以上であること」の算定において、短時間労働者の所定労働時間が1か月の単位で定められ、特定の月の所定労働時間が例外的に長く又は短く定められているときは、当該特定の月以外の通常の月の所定労働時間を12分の52で除して得た時間を1週間の所定労働時間とする。
- 特定適用事業所に使用される短時間労働者について、健康保険法第3条第1項第9号の規定によりその報酬が月額88,000円未満である場合には、被保険者になることができないが、この報酬は、最低賃金法4条3項各号に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く(「労働の対償として受けるすべてのもの」ではない)。
- 特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者資格の取得の要件の1つである、報酬の月額が88,000円以上であることの算定において、家族手当や通勤手当は報酬に含めず、算定する。
- 短時間労働者の被保険者資格の取得基準においては、卒業を予定されている者であって適用事業所に使用されることとなっているもの、休学中の者及び定時制の課程等に在学する者その他これらに準ずる者は、学生でないこととして取り扱うこととしているが、この場合の「その他これらに準ずる者」とは、事業主との雇用関係を存続した上で(雇用関係の有無にかかわらず×)、事業主の命により又は事業主の承認を受け、大学院に在学する者(いわゆる社会人大学院生等)としている。
- 被保険者の総数が常時50人以下の企業であっても、健康保険に加入することについての労使の合意(被用者の2分の1以上と事業主の合意)がなされた場合、1週間の所定労働時間が20時間以上であること、月額賃金が8.8万円以上であること、2か月を超える雇用の見込みがあること、学生でないことという要件をすべて満たす短時間労働者は、企業単位で健康保険の被保険者となる。
- 健康保険法に定める特定適用事業所以外の適用事業所の事業主は、労働組合がない場合であっても、当該事業主の1又は2以上の適用事業所に使用される2分の1以上同意対象者の過半数を代表する者の同意又は2分の1以上同意対象者の2分の1以上の同意を得ることによって、保険者等に当該事業主の1又は2以上の適用事業所に使用される特定4分の3未満短時間労働者について被保険者の資格取得の申出をすることができる。
- 短時間労働者を使用する特定適用事業所の被保険者の総数(短時間労働者を除く。)が常時50人以下になり、特定適用事業所の要件に該当しなくなった場合であっても、事業主が所定の労働組合等の同意を得て、当該短時間労働者について適用除外の規定の適用を受ける旨の申出をしないときは、当該短時間労働者の被保険者資格は喪失しない。
- 特定適用事業所とは、事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される特定労働者の総数が常時50人を超えるものの各適用事業所のことをいう。
- 初めて公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律に規定する「特定適用事業所」となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、③事業主が法人であるときは法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
- 短時間労働者の被保険者資格の取得要件について、常時50人を超えると見込んで特定適用事業所該当届を提出して適用された後、実際には常時50人を超えなかった場合は、遡及取消にはならない。また、特定適用事業所を不該当とする場合は、通常の手続きと同様に労使の合意が必要となる。
- 全国健康保険協会管掌健康保険の特定適用事業所に使用される短時間労働者が被保険者としての要件を満たし、かつ、同時に健康保険組合管掌健康保険の特定適用事業所に使用される短時間労働者の被保険者としての要件を満たした場合は、被保険者が選択した方が保険者となる(全国健康保険協会が優先する×)。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
大林ファシリティーズ(オークビルサービス)事件(平成19年10月19日)
マンションの住み込みの管理員として勤務していた者が、平日の時間外や休日に、管理員室の照明の点灯と消灯、ゴミ置き場の扉の開閉等の業務を行うよう会社から指示をされ、労働を行っていた場合に、実作業に従事していない不活動時間が労働時間に当たるか否かが争われた事例。
(概要)
本件においては、「平日については、病院への通院や犬の運動に要した時間を除いた午前7時の管理人室照明点灯から午前9時まで及び午後6時から午後10時の管理人室照明消灯まで時間外労働に従事したものと認め、土曜日については、午前7時から午後10時までの時間は居室における不活動時間も含めて労働基準法上の労働時間に当たるものとしたが、前記管理会社による指示内容、業務実態、業務量等の事情を勘案して前記管理員と夫のうち1名のみが業務に従事したものとして労働時間を算定し、日曜日及び祝日については、管理員室の照明の点消灯及びゴミ置き場の扉の開閉以外には労務の提供が義務付けられてはおらず、労働からの解放が保障されていたが、受付業務等による住民との対応などの業務の遂行についても管理会社からの黙示の指示があったものとして、少なくとも各日につき1時間の時間外労働をしたもの」と認めた。
(要旨)
労働時間とは、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、実作業に従事していない仮眠時間が労基法上の労働時間に該当するか否かは、労働者が不活動仮眠時間において使用者の指揮命令下に置かれていたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものというべき」であり、「不活動時間であっても労働からの解放が保障されていない場合には労働基準法上の労働時間に当たるというべきであり、当該時間において労働契約上の役務の提供が義務付けられていると評価される場合には、労働からの解放が保障されているとはいえず、労働者は使用者の指揮命令下に置かれているというのが相当である」とされた。
(要約)
労働時間とは、使用者の指揮命令下にある時間を指す。実作業のない不活動時間であっても、契約上の役務提供が義務付けられていると客観的に評価される場合は、労働からの解放が保障されているとはいえず、労働時間に該当する。
(判決文)
労働基準法32条の労働時間とは,労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい,実作業に従事していない時間(以下「不活動時間」という。)が労基法上の労働時間に該当するか否かは,労働者が不活動時間において使用者の指揮命令下に置かれていたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものというべきである。不活動時間において,労働者が実作業に従事していないというだけでは,使用者の指揮命令下から離脱しているということはできず,当該時間に労働者が労働から離れることを保障されていて初めて,労働者が使用者の指揮命令下に置かれていないものと評価することができる。したがって,不活動時間であっても労働からの解放が保障されていない場合には労基法上の労働時間に当たるというべきである。そして,当該時間において労働契約上の役務の提供が義務付けられていると評価される場合には,労働からの解放が保障されているとはいえず,労働者は使用者の指揮命令下に置かれているというのが相当である。
マンションの住み込み管理員が所定労働時間の開始前及び終了後の一定の時間に断続的な業務に従事していた場合において,(1)使用者は,上記一定の時間内の各所定の時刻に管理員室の照明の点消灯,ごみ置場の扉の開閉,冷暖房装置の運転の開始及び停止等の業務を行うよう指示していたこと,(2)使用者が作成したマニュアルには,管理員は所定労働時間外においても,住民等から宅配物の受渡し等の要望が出される都度,これに随時対応すべき旨が記載されていたこと,(3)使用者は,管理員から定期的に業務の報告を受け,管理員が所定労働時間外においても上記要望に対応していた事実を認識していたことなど判示の事実関係の下では,上記一定の時間は,管理員室の隣の居室に居て実作業に従事していない時間を含めて,その間,管理員が使用者の指揮命令下に置かれていたものであり,労働基準法32条の労働時間に当たる。
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリーはこちら。
特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
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ご面倒及び迷惑をおかけしますが、探してみてください。
【今日の一言】
「社労士試験では苦手科目を作ってはいけない」 →わかる。
基準点があるから、その通り。
「社労士試験では全科目、得意科目にしなければならない」 →その必要はない。
苦手でも得意でもない「普通の科目」があるのは問題ない。
得意な科目と普通の科目で総合点は超える。
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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