社会保険労務士受験生の皆さん、こんにちは。
社会保険労務士試験に合格するための段階は2ステップあります。
まず、「択一式の合格基準点を得点する力を身につける」ことです。
択一式の実力を合格レベルまでもっていけば、自然と選択式の対応力も上がっていきます。
ただし、択一式の勉強ではカバーできない選択式の独自の論点があります。
具体的には目的条文、択一式未出題の条文、労働統計などです。
そこで、次のステップとして、「択一式の勉強ではカバーできない選択式対策の勉強をする」ことが必要です。
目的条文や択一式未出題の条文は資格の大原「選択式トレーニング問題集」で対応することができます。
全問題数は約500問で結構な量です。「ちょっと消化不良になるかも、、、」という方向けに、ABCランク分けをしています。
このうち、目的条文や択一式未出題の条文などの「択一の勉強ではカバーできない問題」はAランクとしていますので、「Aランクだけ勉強する」といった方法も可能です。
また、労働統計対策は、このブログの選択対策コンテンツ、毎回の講義分の労働統計予想問題を収載した経験者合格コース専用教材「上級演習サブノート」、直前期の「労働経済・厚生労働白書まとめ」といった講座で学習することができます。
しかし、それでも、本試験の選択式試験では、初見の問題が出題され、その場での対応力が求められることが少なくありません。
そこで、今回は、「選択式で初見の問題が出題された」場合の対応を5つのポイントにまとめました。
本試験で初見の問題が出題された場合に備えて、今から、問題集や、定例試験で選択式問題を解く際に、この5つのポイントを意識して問いてみましょう。
「未知の論点が必ず出題される!」と覚悟を決めておく
第1に、精神面です。
試験もスポーツも精神的に萎えている状態では、勝負に負けます。
初見の問題が出題されたからといって、精神的ショックを引きずっていては、他の問題の処理にも悪影響が出ます。
したがって、本試験では、初見の問題が出されても頭が白くならないように、「初見の問題が出題されないよう」に願うのではなく、「必ず初見の問題が出題される。他の受験生にとっても初見だ。それを得点できれば合格できる」と覚悟を決めておくことが必要です。
簡単な問題を迅速に処理して、難問に取り組む時間を確保する
第2に、初見の問題を処理する十分な時間を確保することです。
実は、選択式試験の試験時間は、択一式試験以上にタイトです。
択一式試験は210分ありますので、時間配分の調整がしやすいですが、これに対し、選択式は80分しかありません。
イメージ的には、択一式試験はマラソン、選択式試験は100メートル走です。
簡単な問題も初見の問題も1問10分でのんびり解いていると、初見の問題の対応に十分な時間を割くことはできません。
また、選択式試験は、簡単な問題と難解な問題の格差が大きい試験です。
このことから、選択式試験では、試験開始当初から集中力を最大化し、簡単な問題はできるだけ短時間で処理し、初見の問題に取り組む時間を確保するようにしましょう。
まずは問題文を一読し、テーマ・結論を把握する
第3に、初見の問題への具体的対応方法です。
未知の問題に遭遇したら、まず、問題文を一読し、概要・テーマを把握するようにしましょう。
空欄の前後の文章のみですと、全体が掴めないこともあります。
空欄を回答は考えずに、とりあえず最後まで読み切りましょう。
そして、「この問題のテーマはテキストのあのページに書いてあった内容の話しだ」と判断できれば、テキストの内容を思い出しながら、解答を考えることができます。
4つの選択肢に絞り込み、相対評価で最適な肢を選び出す
テーマが把握できたら、空欄を2つに分類します。
①選択肢を見ずに、正解となる語句・数字を思い出せる空欄
②選択肢から探さないと、正解がわからない空欄
5空欄とも②というケースもありますが、一般的には、①の知識で入る空欄が1つか2つあることが多いです。
この分類ができたら、まず①から処理します。
空欄から直接、語句・数字を思い出し、その思い出した語句・数字を選択肢から探しましょう。
見つかったら、その正解肢に対応するダミーの選択肢を消しましょう。
例えば、「①10日、②14日、③30日、④1か月」という選択肢で、③が正解であれば、
「①10日、②14日、③30日、④1か月」
という感じで消します。
すると、残りの選択肢が減ることになるため、この後の空欄が絞りやすくなります。
このように①に当てはまる選択肢を消していき、②に当てはめる選択肢が残ったところで、グルーピングの出番です。
グルーピングとは文脈から空欄に対応する選択肢を4個に絞る作業を言います。
この正解肢候補の4個を相対比較し、かつ、問題文のテーマと照らし合わせた上で、最も適当と考えられる選択肢を選びましょう。
この際の注意点としては、初見の問題だからといって安易に「自分の知らない語句」を選ばないことです。
問われ方が初見であるだけで、語句そのものは既知であることも多いからです。
また、空欄に対応しそうな選択肢が8つあったりすることもあります。
そんなときは無理に4つに絞る必要はありません。
8つの中から選んでいきましょう。
埋まりやすい空欄から埋めていく
A~Eの順にこだわらないということです。
問題文の空欄Aが難しそうだという場合は、一旦飛ばして、埋めやすそうな空欄から埋めていきましょう。
その埋めた空欄に対応する選択肢のグループが消え、残っている選択肢が減っていくと解答を特定しやすくなります。
以上の対応方法を実践すれば、初見の問題であっても、3点以上得点できる確率を高めることができます。
また仮に2点になっても最低基準点の補正に期待をつなげることができます。
以上、選択式の初見問題で基準点確保するための5つのポイントでした。
今後、より具体的な方法についてご紹介していきたいと思います。
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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