皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
死亡に関する保険給付の支給額(正解率70%)
問題
被保険者(標準報酬月額56万円)が死亡した。
埋葬に直接要した実費額は3万円であった。
被保険者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し支給される死亡に関する保険給付の額は?
A 3万円
B 5万円
C 10万円
D 56万円
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皆様こんにちは。 資格の大原社会保険労務士試験対策講座の金沢です。 子育てをしながら社労士試験などの資格の勉強をされる方はとても多いです。 勉強に当てられる自分だけの時間が決して多くない中で、資格試験にチャレンジするその …
解答・解説
「B 5万円」。
被保険者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し支給されるのは埋葬料。
埋葬料の額は、標準報酬月額や埋葬に要した実費ににかかわらず一律5万円。
埋葬料を受ける者がいない場合は、埋葬を行った者に、埋葬に要した費用に相当する金額が実費支給(上限5万円)。
- 健康保険法第100条では、「被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。」と規定している。
- 埋葬料は、死亡した被保険者と同一世帯にある者が埋葬を行った場合であっても、被保険者により生計を維持していない者には支給されない。
- 被保険者が死亡したときは、埋葬を行う者に対して、埋葬料として5万円を支給するが、その対象者は被保険者により生計を維持していた者(同一世帯であった者×)に限られる。
- 埋葬料の支給対象となる死亡した被保険者により生計を維持していた者とは、被保険者により生計の全部若しくは大部分を維持していた者のみに限らず、生計の一部分を維持していた者も含む。
- 埋葬料の支給要件にある「その者により生計維持していた者」とは、被保険者により生計の全部若しくは大部分を維持していた者に限られず、生計の一部を維持していた者も含まれる。
- 被保険者の死亡により支給される埋葬料は、5万円(標準報酬月額に相当する金額×)である。
- 埋葬を行う者とは、埋葬の事実いかんに関わらず、埋葬を行うべき者(実際に埋葬を行った者×)をいうのであるから、被保険者が死亡し社葬を行った場合で、その被保険者に配偶者がいたときは、配偶者には埋葬料は支給され得る。
- 事業主は、埋葬料の支給を受けようとする者から、厚生労働省令の規定による証明書を求められたときには、正当な理由がなければ(いかなる理由があろうとも×)、拒むことができない。
- 埋葬料の支給を受けようとする者は、死亡した被保険者により生計を維持されていた者であるが、埋葬料の申請書には当該被保険者と申請者との続柄を記載する必要がある。
- 埋葬料について、被保険者が旅行中に船舶より転落して行方不明となり、なお死体の発見にいたらないが、当時の状況により死亡したものと認められる場合には、同行者の証明書等により死亡したものとして取り扱う。
- 被保険者が死亡した場合に、当該被保険者により生計を維持していた者がいないときは、埋葬を行った者に対して、政令で定める金額(5万円)の範囲内で、その埋葬に要した費用が支給される。
- 被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって埋葬を行うものに対して、埋葬料として政令で定める金額を支給するが、埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対して、前述の埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。
- 死亡した被保険者により生計を維持されていなかった兄弟姉妹は、実際に埋葬を行った場合は、埋葬費の支給を受ける埋葬を行った者に含まれる。
- 被保険者が死亡し、その被保険者には埋葬料の支給を受けるべき者がいないが、別に生計をたてている別居の実の弟が埋葬を行った場合、その弟には、埋葬料の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額が支給される。
- 被保険者が故意に給付事由を生じさせたときは、当該給付事由に係る保険給付は行われないが、自殺により死亡した場合の埋葬料は支給される。
- 被保険者が自殺により死亡した場合は、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行う者がいたときは、埋葬料が支給される。
- 被保険者が、事業主夫婦の寝室に侵入し、就寝中の両人及び使用人に傷害を与えて、現場にて自殺した場合、被保険者の自殺による死亡に対して、埋葬料が支給される。
- 埋葬料は埋葬が実際に行われていなくても埋葬を行うべき者に給付されるものであり、埋葬費は死亡の事実があっても埋葬が行われなければ給付されないと解される。したがって、埋葬料は死亡した日、埋葬費は埋葬した日が保険事故発生の日となる。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
熊本総合運輸事件(令和5年3月10日)
雇用契約に基づく残業手当等の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたものとした原審の判断に違法があるとされた事例
(概要)
労働者は、運送会社に雇用され、トラック運転手として勤務していた。
運送会社では、かつて、業務内容等に応じて賃金総額を決定した上で、その総額から基本給と基本歩合給を差し引いた額を時間外手当とするとの賃金体系がとられていたが労働基準監督署からの指導を契機として就業規則を変更し、新給与体系を導入した。
新給与体系下では、業務内容等に応じて賃金総額を決定した上で、その総額から基本給等(基本給、基本歩合給、勤続手当等)を差し引いた金額を「割増賃金」として支給し、この「割増賃金」は、基本給等を通常の労働時間の賃金として労基法37条等に基づいて算定した「時間外手当」とその余の額(「調整手当」)からなるものとされた。
新給与体系の導入後も、運送会社の労働者の賃金総額や総労働時間は従前とほとんど変わらなかったが、基本歩合給が大幅に減額され、新たに調整手当が導入された。
労働者が新給与体系下で勤務した19か月間を通じ、1か月当たりの時間外労働等の時間は平均80時間弱であり、基本給の支給額は月額12万円、本件時間外手当の支給額は合計約170万円、調整手当の支給額は合計約203万円であった。
労働者は、運送会社に対し、新給与体系下での時間外労働、休日労働、深夜労働に対する賃金、付加金等の支払を求めて、訴えを提起した。
第一審(熊本地判)は、本件時間外手当の支払は判別要件を充たし対価性も認められるから労基法37条の割増賃金の支払といえるが、調整手当の支払は割増賃金の支払といえないとして、運送会社に未払の割増賃金および付加金等の支払を命じた。原審(福岡高判)は、第一審判決と基本的に同様の判断をしつつ、運送会社が第一審判決後に未払割増賃金等を労働者に支払ったことをもって未払賃金はなくなった等として、労働者の請求を棄却した。
これに対し労働者が上告受理を申し立てた。
(要旨)破棄差戻し。
本件時間外手当と調整手当とは、前者の額が定まることにより後者の額が定まるという関係にあり、両者の区別には、それぞれ名称が付されているという以上の意味を見いだすことができず、両者を全体として時間外労働等に対する対価として支払われるものかを問題とすべきである。
新給与体系は、その実質において、時間外労働等の有無やその多寡と直接関係なく決定される賃金総額を超えて労基法37条の割増賃金が生じないようにすべく、旧給与体系下で通常の労働時間の賃金として支払われていた賃金の一部につき、名目のみを本件割増賃金に置き換えて支払うことを内容とする賃金体系であるというべきである。本件割増賃金は、その一部に時間外労働等に対する対価を含むとしても、通常の労働時間の賃金として支払われるべき部分をも相当程度含んでいるものと解さざるを得ず、本件割増賃金につき、通常の労働時間の賃金に当たる部分と労基法37条の割増賃金に当たる部分とを判別することはできないから、本件割増賃金の支払により、同条の割増賃金が支払われたものということはできない。
(要約)
新給与体系は、実質的に基本給の一部を名目のみ割増賃金に置き換えたものであり、この本件割増賃金には通常の労働時間に対する賃金が相当程度含まれ、法定の割増賃金部分と判別できないから、この支払をもって割増賃金が支払われたとは認められない。
(判決文)
労働基準法37条は、労働基準法37条等に定められた方法により算定された額を下回らない額の割増賃金を支払うことを義務付けるにとどまり、使用者は、労働者に対し、雇用契約に基づき、上記方法以外の方法により算定された手当を時間外労働等に対する対価として支払うことにより、同条の割増賃金を支払うことができる。そして、使用者が労働者に対して同条の割増賃金を支払ったものといえるためには、通常の労働時間の賃金に当たる部分と同条の割増賃金に当たる部分とを判別することができることが必要である。雇用契約において、ある手当が時間外労働等に対する対価として支払われるものとされているか否かは、雇用契約に係る契約書等の記載内容のほか、具体的事案に応じ、使用者の労働者に対する当該手当等に関する説明の内容、労働者の実際の労働時間等の勤務状況などの諸般の事情を考慮して判断すべきである。その判断にしては、労働基準法37条が時間外労働等を抑制するとともに労働者への補償を実現しようとする趣旨による規定であることを踏まえた上で、当該手当の名称や算定方法だけでなく、当該雇用契約の定める賃金体系全体における当該手当の位置付け等にも留意して検討しなければならないというべきである。
前記事実関係等によれば、新給与体系の下においては、時間外労働等の有無やその多寡と直接関係なく決定される本件割増賃金の総額のうち、基本給等を通常の労働時間の賃金として労働基準法37条等に定められた方法により算定された額が本件時間外手当の額となり、その余の額が調整手当の額となるから、本件時間外手当と調整手当とは、前者の額が定まることにより当然に後者の額が定まるという関係にあり、両者が区別されていることについては、本件割増賃金の内訳として計算上区別された数額に、それぞれ名称が付されているという以上の意味を見いだすことができない。そうすると、本件時間外手当の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたものといえるか否かを検討するに当たっては、本件時間外手当と調整手当から成る本件割増賃金が、全体として時間外労働等に対する対価として支払われるものとされているか否かを問題とすべきこととなる。
前記事実関係等によれば、被上告人は、労働基準監督署から適正な労働時間の管理を行うよう指導を受けたことを契機として新給与体系を導入するに当たり、賃金総額の算定については従前の取扱いを継続する一方で、旧給与体系の下において自身が通常の労働時間の賃金と位置付けていた基本歩合給の相当部分を新たに調整手当として支給するものとしたということができる。そうすると、旧給与体系の下においては、基本給及び基本歩合給のみが通常の労働時間の賃金であったとしても、上告人に係る通常の労働時間の賃金の額は、新給与体系の下における基本給等及び調整手当の合計に相当する額と大きく変わらない水準、具体的には1時間当たり平均1300~1400円程度であったことがうかがわれる。一方、上記のような調整手当の導入の結果、新給与体系の下においては、基本給等のみが通常の労働時間の賃金であり本件割増賃金は時間外労働等に対する対価として支払われるものと仮定すると、上告人に係る通常の労働時間の賃金の額は、前記2 の19か月間を通じ、1時間当たり平均約840円となり、旧給与体系の下における水準から大きく減少することとなる。また、上告人については、上記19か月間を通じ、1か月当たりの時間外労働等は平均80時間弱であるところ、これを前提として算定される本件時間外手当をも上回る水準の調整手当が支払われていることからすれば、本件割増賃金が時間外労働等に対する対価として支払われるものと仮定すると、実際の勤務状況に照らして想定し難い程度の長時間の時間外労働等を見込んだ過大な割増賃金が支払われる賃金体系が導入されたこととなる。しかるところ、新給与体系の導入に当たり、被上告人から上告人を含む労働者に対しては、基本給の増額や調整手当の導入等に関する一応の説明がされたにとどまり、基本歩合給の相当部分を調整手当として支給するものとされたことに伴い上記のような変化が生ずることについて、十分な説明がされたともうかがわれない。
以上によれば、新給与体系は、その実質において、時間外労働等の有無やその多寡と直接関係なく決定される賃金総額を超えて労働基準法37条の割増賃金が生じないようにすべく、旧給与体系の下においては通常の労働時間の賃金に当たる基本歩合給として支払われていた賃金の一部につき、名目のみを本件割増賃金に置き換えて支払うことを内容とする賃金体系であるというべきである。そうすると本件割増賃金は、その一部に時間外労働等に対する対価として支払われているものを含むとしても、通常の労働時間の賃金として支払われるべき部分をも相当程度含んでいるものと解さざるを得ない。
そして、前記事実関係等を総合しても、本件割増賃金のうちどの部分が時間外労働等に対する対価に当たるかが明確になっているといった事情もうかがわれない以上、本件割増賃金につき、通常の労働時間の賃金に当たる部分と労働基準法37条の割増賃金に当たる部分とを判別することはできないこととなるから、被上告人の上告人に対する本件割増賃金の支払により、同条の割増賃金が支払われたものということはできない。したがって、被上告人の上告人に対する本件時間外手当の支払により労働基準法37条の割増賃金が支払われたものとした原審の判断には、割増賃金に関する法令の解釈適用を誤った違法がある。
時間外労働の上限規制&熊本総合運輸事件についての解説です。担当:金沢博憲(#社労士24、#経験者合格コース)
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリーはこちら。
特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
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・「限り、ことはない、一切、いかなる場合でも」とある方が× など
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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