社会保険労務士受験生の皆様こんにちは。
本日はいわゆる科目ごとの最後に実施される確認テスト(大原でいう定例試験)の解き方、基本のきをご紹介します。
直前期の模擬試験、そして本試験本番にも通じるポイントです。
(1)親問題文に必ずチェックを入れる。
親問題文の「正しいものはどれか」「誤っているものはどれか」には、必ずチェックを入れましょう。(○とか×とか大きめに記載しておく)
いうまでもなく、
「正しいものはどれか」は○が1つ、×が4つ、
「誤っているものはどれかは」は×が1つ、○が4つの問題です。
「誤っているものはどれかは」の問題なのに、選択肢Aだけでみて「これが○だ。正確肢特定~」と勘違いすると大変です。
個数問題や組み合わせ問題では特に注意が必要です。詳しくはコチラの動画で。
https://www.youtube.com/watch?v=1jl_IOeRTH0?rel=0
(2)解く順はA~Eの順のこだわる必要はない。
作問者も人間で、多くの受験生に解いてもらいたいという欲求があるからなのか、練りに練った難問を問1のAにもってくることが多いような気がします。
その一方で、DとかEが、基本中の基本問題で、Aが分からなくても正解肢を特定できることがあります。
つまり、A~Eの順に解く必要はないということです。
A~Eをざっと見て、文章が短い問題や、なじみの文章の問題から攻略していくと、難問に当たる前に正解肢を特定できることもあり、時間を節約できます。
(3)主語・述語は真っ先にチェックする。
特に述語を見落とすことが多いです。
「これこれの場合は、こうなる」という問題だと思いこんで解いていたら、
実は、「これこれの場合は、こうならない」という問題でしたというパターンです。
述語によって、結論が逆になりますので、必ずチェックしましょう。
また、論点2段構え系の問題もあります。
「ではここ問題です。日本で一番高い山は、、」
「富士山!」ブッブッー
「ですが、では日本で一番低い山はなんでしょう?」 系の問題に引っかからないようにするために、文章の頭とお尻の必ずチェックしましょう。
(4)問題文を読みやすくアレンジする。
長文問題は、文章の区切りにスラッシュを引いたりすることです。
また、「割増賃金から除外されるものに含まれない。」といった二重否定の表現は読み間違いしやすいので、「割増賃金に含まれる。」と書き直してしまうのも手です。
(5)かっこ書き問題は、一旦かっこ内を飛ばして読んで、後から読む。
本文とかっこ内の問題文を一緒に読むと、何を言っているのか分からなくなりやすいです。
一旦かっこ内を飛ばして読み、その後、かっこ内を読むという2弾構えがお薦めです。
(6)問題文の引っかけワードに×印をつける。
ある問題文を×というためには、×の根拠となる引っかけワードがあるはずです。
その引っかけワードに×印をつけておきましょう。
試験中の見直しや、試験後の復習の際に、「何でこの問題を×だと思ったんだろう?」
ということがないようにするためです。
(7)限定ワード・無条件ワードは要注意。
問題文でたまに登場する限定ワード・無条件ワードは要注意です。
限定ワードとは「~の場合に限り、」「~されることはない。」などです。
無条件ワードとは「いかなる場合であっても」「~にかかわらず」「例外なく」などです。
これらのワードが問題文にあるときは、それが正誤の分岐になっている可能性が高いので要注意です。
(8)「書いてあることだけ」で正誤判断する。
書いていないことを正誤判断の材料にすることはやめましょう。
労基の問題「妊産婦が請求した場合は時間外労働は禁止である」。
・学習初期→◯だね!楽勝!
・学習中期→◯かな?いや、まてまて、妊産婦が管理監督者なら時間外労働OKなはず。×!
・合格レベル→◯。管理監督者は論点になっていないし。
知識がついてくると「行間を読みすぎる」深読みグセが発生します。
その克服のコツが「書いていないことは気にしない」ことです。
ちなみに「妊産婦が請求した場合は、いかなる者であっても、時間外労働は禁止である」は×になります。
「いかなる者であっても」と誤ったことが書いているからです。
(9)よく分からない選択肢は無視する。
例えば、基本論点のA肢と難問奇問のB肢に絞れたときに、
「Aが正解のはずなんだけど、なんかBが気になるな~」
「いや、きっとBが正解なんだ」
「Aは、自分の記憶違いできっと×なんだ」
「やっぱBを正解にしよう」
(結果Aが正解でした)
という事例は、これまで山ほど報告されています。
このような間違い方をしてしまうのは、Aの論点の押さえがまだ甘いからです。
「Bは正誤分からないけど、Aは間違いなく正解なので、Aが正解!」と自信をもって選択できるように基礎を固めることが大切です。
(10)復習は試験直後にする。
時間をおいてから復習すると「あれ?何が分からなくて間違ったんだっけ?」と、どこが分からなかったか分からなくなり、復習の効果がなくなります。
わからなかった箇所、曖昧だった箇所が鮮明なうちに、復習をしてしまって弱点をつぶしていきましょう。
(11)結果に一憂しない。
間違ったところ=伸びシロです。
「分かっているつもり(実はよく分かっていない)」の論点をあぶり出すのが、試験を受ける目的です。
「補強ポイントが分かってよかった!」と思って、反復して克服しましょう!
おまけ(12)「誤り問」で稼ぐ
おまけ(13)「正しい問」はあら捜し、「誤り問」は鷹揚に
したがって、「5肢全部が×」想定で問題文を誤り箇所を「あら捜し」しましょう。
その結果、誤り箇所がなかったり、誤り度合いが弱いものが、結果的に「正しい肢」です。
一方で、「誤っているものはどれか」問題は、5肢中4肢が◯です。 5分の4の確率で◯です。
一肢ずつ「あら捜し」するのは非効率です。
そこで、 まず「5肢全部が◯想定」で誤り箇所を「鷹揚に」探しましょう。
鷹揚レベルで誤りセンサーが感知すればよし。
感知しなければ、センサーの感度を上げて再見しましょう。
おまけ(14)「曖昧な情報」を×の根拠にしない。
おまけ(15)規定の問題か事例の問題か見極める
おまけ(16)「簡単問、中くらい問、難問」を見極める
本試験では択一式は1科目30分、1問あたり3分です。
見直しの時間も考えると、最大でも1科目25分以内に収めたいところです。
時間切れにならないための基本中の基本テクは「難しい問題は後回しにする」です。
難しい問題に時間を浪費すると、他の易しい問題に取り組む時間が不足し、取りこぼしの原因となります。
易しい問題を確実に解答した上で余った時間で難しい問題に取り組むようにしましょう。
難しい問題というのは、受験生全体の正答率が低いと思われる問題です。
具体的には次の通りです。
・個数問題
・事例問題
・計算問題
・長文問題
・見たことも聞いたこともない論点
これらの問題は、本試験でも合格基準点をいい感じに6割から7割にするために、「得点させないため」の問題として出題してきます。
難問に時間とスタミナを消費させられた挙句、失点するという事態を避けるために、「華麗にスルーする」のが、正しい対処法なのです。
では、難問を後回しにした結果、最後、解答する時間がない場合はどうしましょう?
「あらかじめ決めておいた特定の肢」を塗りましょう。例えば、5問なら、5問とも全部Aを塗るのです。散らすよりも固める方が正解率が高まります。
特定の肢の推奨はAです。たいてい、受験生が選ぶ選択肢の分布はBCDが中心で、Aが少ないので、バランスをとる意味もあります。
平成30年試験の個数問題は7問。うちAが正解の肢が3つ。全部Aを塗っておけば7点中3点GETできました。普通に解くより正解率が高そうです。
一方で、本試験の問題では、ちょっと信じられないくらいの「超簡単な問題」が出題されます。
いわゆるスクールの「ポイントチェック」レベルの簡単な問題です。
「社労士試験は難しい問題ばかり」という認識でいると、超簡単な問題も「こんな簡単なわけがない」と深読みして間違ってしまうことがあります。
「これは超簡単問題だな」と思ったら、時間をかけずに瞬即で正誤判断して、次の問題に進むのが吉です。
そして、節約したスタミナと時間は、「難度が中くらいの問題」に集中投下しましょう。
この「中くらいの問題」が一番出題数が多く、合否を分ける問題です。
ざっくり、「超簡単問」が3割、「中くらい問」が5割、「難問」が2割くらいの配分です。
「超簡単問」をほぼ得点して、「中くらい問」の3分の2くらいを得点することができれば、択一式の合格ラインに乗ることができます。
以上です。
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執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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