2023年社労士試験合格体験記(27)「徹底的にテキストに書き込み」

皆さんこんにちは。
金沢博憲(社労士24 担当講師)です。

2023年社労士試験に合格された皆様からの合格体験記をご紹介します。

合格体験記は11月30日までに募集中です。応募フォームは→こちら

今回は”まなしき34”様からお寄せ頂いた体験記です。

誠にありがとうございます。

プロフィール

【プロフィール】

・30代中盤 男性 会社員(非正規) 独身

【得点状況】

・令和4年初受験(選択:33点 社一割れ  択一:52点 労災割れ)

・令和5年再受験(選択:35点 択一:58点)

【利用のコンテンツ】

令和4年 
・社労士合格コース(通信)+社労士24 
・択一トレ問アプリ

令和5年 
・社労士経験者合格コース(通信)+社労士24 
・択一トレ問アプリ 
・暗記メーカー(自分だけの問題集を作れるアプリ)

学習方法

【学習計画の立て方】

令和4年試験後に大原へ受講相談をさせて頂いた際、「社労士24だけで良いのではないか」とのアドバイスを頂いておりましたが、やはりフル講義を受けて心の安定を図りたいという思いから経験者合格コースを選択しました。

ただ、申し込みが遅れに遅れ12月に入ってからとなり、年末年始の休暇で労基~安衛を一気に終わらせ年明けから配信ペースに合流しました。令和4年の学習で一通りの流れは掴んでいたので、とにかく「油断せず配信ペースに遅れないこと」を意識して取り組みました。

あと今年は「目的条文丸暗記する!」という目標も達成しようと考えていました。

【勉強時間の作り方】

「平日」⇒通勤時間、職場での休憩時間、帰宅後の時間。

「休日」⇒午前中は身の回りのことをし、午後から図書館へ籠る生活でした。

【1日平均の勉強時間とトータルの勉強時間】

「平日」⇒トータル3~4時間
・出勤時:車内で目的条文読み上げ動画を耳勉。行きと帰りで1日2回。
・休憩中:択一トレ問アプリで20問ほど。超直前期はテキスト読み。
・帰宅後:だいたい2~3時間。講義 or 問題演習。

「休日」⇒トータル6~8時間
・土日のうち片方は講義視聴→択一トレ問→選択トレ問と回し、もう片方は以前の科目のトレ問を回したりテキストを読んだりしていました。

ただまあ厳密に毎日この通り出来たわけではありませんし、休む時は休んでいました。
年間でのトータル勉強時間は1,000時間程度だと思います。

【回転数】

・テキスト
覚えていませんが、今週は速読、来週は精読といった感じで択一対策としての読み方と選択対策としての読み方を分けてやっていました。

・択一トレ問→8回
紙のトレ問は3回まで、それ以降はすべてアプリでやっていました。
問題のシャッフル機能が想起力を鍛えるのにちょうどよかったです。

・選択トレ問→3回
2回までは全問題を解き、3回目は時間が無かったため過去2回とも間違った問題のみ実施しました。

【一番苦労したことと解決した方法】

・統計
テキストをいくら読んでも定着せず、これは「答えを暗記するくらい問題を解きまくるしかない」と判断しました。
そこで「暗記メーカー」という自分だけの問題集を作れるアプリを利用しました。
テキストにある統計の選択式問題をすべてアプリに写し、択一のトレ問アプリのような感覚でひたすら短時間で回転できるようにしました。
1カ月ほど回転するとさすがにある程度暗記できるようになり、模試・本試験とも統計に困らなくなりました。

・判例
令和4年は最新判例から読み始めましたが、今年は逆に過去の判例から現在へ向かうように読み進めました。
すると労働問題の時代ごとの変遷や、過去に起こった事件がまた数年後に繰り返されている状況が見えてきて、それによって「面白い」というモチベーション維持の効果が得られました。
現在の判例は結局過去の判例を踏襲していることが多いので、同じような事件では同じようなキーワードが何度も出てくることにも気づけ、終盤はキーワードの暗記に徹底するだけでよくなりました。

・助成金
金沢先生がYouTubeに上げられている「助成金クイズ」の動画をひたすら回転しました。

【選択式の勉強方法】

・目的条文丸暗記
毎日の通勤時間に2回転の耳勉をひたすら行うのと、条文「構造」にも着目して暗記しました。例えば労働科目では「福祉の”増進”」で、社会保険科目では「福祉の”向上”(高齢者医療確保法、介護保険法を除く)」といった感じです。

・安衛法
なるべく条文の「構造」を意識して読みました。
例えば「安全」の反対は「危険」(爆発、発火、引火性によるもの、電気・熱エネルギーによるもの、転落・転倒など)、「衛生」の反対は「健康障害」(有害物質や有害な環境、有害な労働による)といった感じです。

・他科目
速読時は「ゴシックだけ」、精読時は「条文すべて」といった具合に読み分けていました。
特に今年の厚生年金の選択式のように、条文ベースで問われた場合と知識ベースで問われた場合の判別、そこから条文ではどう表記されていたかを想起するためには、やはり条文ベースでしっかりと読むことを繰り返さないと難しいと感じました。

【勉強内容】

・5月まで(直前期の前)
基本的には講義の配信ペースに合わせて進めました。
特に確認テストや中間テストは教室生の方々の受けるタイミングに絶対合わせると意識して、そこから逆算して日ごとのスケジュールを組んでいました。
また間違えた問題や気づいたことは徹底的にテキストに書き込み、8月の超直前期の自分へバトンを繋ぐイメージで勉強していました。

あと社会保険科目に入った際に労働科目の復習をどうしようか悩みましたが、社会保険科目を疎かにすることはやはり悪手でしかないので、基本的には社会保険科目を優先し、労働科目はテキスト速読(絶対に読み込まず、1ページ0.5秒くらいでめくるだけ)をしていました。
「5月に入り全科目一巡すればそのあとは好きなだけ復習できる。それまでの復習は100%を求めない。」という気持ちでやっていました。

・5月~7月(直前期)
とにかく問題演習を優先してやりました。
特に5月は択一トレ問アプリしかやっていなかったと思います。
6月に入ったから選択トレ問の2週目を加え、あとは統計のオリジナル問題アプリも回し始めました。
間違えた部分のテキストの読み込みとテキストへの書き込みは並行していましたが、それでも超・読み込みを始めるのは8月に入ってからでもよいかなと考えていました。

・8月(最直前期)
7月下旬から8月の2週目直前くらいまでで選択トレ問の3回目を回し、そこでも間違えたところをテキストにこれでもかというほど書き込み準備をしました。
そして直前2週間はテキストのみに絞り、今まで書き込んできた過去の自分からのメッセージを受け取るようなイメージで精読しました。
さらにここで精読した記憶を、本試験当日に試験会場で着席している自分へバトンパスするようなイメージで読み込んでいました。

メッセージ

【受験生の方へのメッセージ】

ここまで長文になってしまい申し訳ありません。そしてここまでお読み頂きありがとうございます。

振り返ってみれば好きなように語れるのですが、勉強真っただ中の時は上記のような分析をしながら勉強計画を立てる余裕はあまりなかったと思います。
そもそも日々の勉強時間の捻出が大変で、捻出できたはいいもののその時間集中し切ることも大変でした。
寝落ちして翌日どんよりしたことも何度もあります……

この試験、先生方が何度も仰っている通り「試験当時に会場に着席するまでが本当に困難」な試験でした。
いえ、正確には「戦う覚悟を持ちここまででの最大限の準備をして着席すること」が本っっ当に大変な試験でした。
正直なところ試験会場でちゃんと準備して着席している人なんて1割もいないんじゃないかな、と。

科目ごとの勉強も大変でした。
何度覚えても記憶からは消え、その度テストでボコボコにされ、それを乗り越えた先に模試や統計・白書でボコボコにされ、それでも喰らいついてたどり着いた本試験でさらにボコボコにされるという。
何のためにこんな思いをしているのか分からなくなったことも何度もあります。さらにリアルの周りで社労士試験を目指す人もおらず、講義も通信のため、Twitter(X)での繋がりがあったとは言え孤独との戦いでもありました。
そんな状況でも今回合格を頂くことができたのは、結局は「諦めなかったから」の一言に尽きるのだと思います。
勉強中、本試験当日の問題を解いている最中でも何度も出てくる「諦めますか? はい・いいえ」という選択肢に対し、どう答えていくか。それが社労士試験の本髄なのだと思います。

私は大原の教材に出会い、石戸先生と金沢先生の2人の講義をトータル2年間受け、その課程で教えられたこと、頂いたことをすべて信じて100%やり切ろうとここまでやってきて本当に良かったと思っています(100%出来たかどうかは分かりませんが……そういう心持ちでした)。
もちろんこの文を読まれている方の中には他校の方もいらっしゃると思いますが、どの学校でも同じです。その場所で与えられるものを信じてやり切り、そして何よりも諦めなければ必ず合格は掴めます。諦めない心は何よりも強いです!

もっと具体的で有意なアドバイスができればと思いましたが、言葉足らずで申し訳ありません。

私はここで大原社労士講座を修了させて頂きますが、今も諦めず努力されているすべての皆様へ経緯を表し、皆様が次に合格を掴み取っていただけることを切に祈っております。

ここまでのご精読、ありがとうございました。

【その他ご感想など】

・通学、通信に限らずTwitter(X)でのお互いの発信は本当に孤独の救いになります。携わってくださった皆様、ありがとうございました。

・勉強中に何度も響いた金沢先生のお言葉
「横と比較するのではなく、縦(昨日の自分)との比較ですよ。」

・本試験当日、問題肢が分からな過ぎて諦めかけた時に脳裏に響いた金沢先生のお言葉
「分かることだけで判断するんですよ。分からないものに引っ張られる必要はありません。」

本当にお世話になりました。

 

その他の合格体験記

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執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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