皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
出生時育児休業給付金の支給額(正解率35%)
問題
・男性(休業開始日前日に27歳)
・休業開始時賃金日額:15,000円
・出生時育児休業の日数:28日
賃金日額の上限額は離職時の年齢に応じて次の通り
・29歳以下→14,510円
・30~44歳→16,110円
・45~59歳→17,740円
・60~64歳→16,940円
出生時育児休業給付金の額は?
A 14,510円×28日×50%
B 14,510円×28日×67%
C 15,000円×28日×50%
D 15,000円×28日×67%
出生時育児休業給付金についての解説【動画】
解答・解説
「D 15,000円×28日×67%」。
出生時育児休業給付金の額は、
・休業開始時賃金日額×休業日数(最大28日)×67%
休業開始時賃金日額は、実際の年齢にかかわらず、30~44歳の賃金日額の上限(16,110円)を適用する。
休業開始時賃金日額は15,000円(上限以下)であるため、15,000円が基礎になる。
関連論点- 子の出生後8週間の期間内に合計4週間分(28日)を限度として、産後パパ育休(出生時育児休業・2回まで分割取得が可能)を取得した場合、一定の要件を満たすと「出生時育児休業給付金」の支給を受けることができる。
- 出生時育児休業給付金の支給を受けるためには、出生時育児休業(当該子について2回目の出生時育児休業をした場合にあっては、初回の出生時育児休業)を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12か月以上であることを要する。
- 同一の子について当該被保険者が3回以上の出生時育児休業をした場合における3回目以後の出生時育児休業をしたときは、出生時育児休業給付金は、支給しない。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
小野運送事件(昭和38年6月4日)
(事件の概要)
運送会社がその従業員が起こした交通事故につき、被災者に対して損害賠償責任を負ったが、被災者と運送会社の間において、示談金の支払によって賠償請求権一切を放棄する旨の示談が成立した。
その後被災者は、労災保険給付の請求をし、保険給付額か示談金の額を差し引いた額の支払いが行われた。
労基署は、運送会社に対し、支払いをした保険給付の額の請求をしたが、運送会社は、すでに示談は成立しているとして、支払いを拒んだ。
(要旨)
被災者と加害者の間で、損害賠償請求権を放棄する示談が成立した後、労災保険給付が行われ、労基署が加害者に保険給付額の支払を求めた。最高裁は「示談によって損害賠償請求権を放棄した場合、その後、政府は、保険給付をしても、損害賠償請求権を取得しない」と判断した。
(判決文)
「労働者が第三者の行為により災害をこうむつた場合にその第三者に対して取得する損害賠償請求権は、通常の不法行為上の債権であり、その災害につき労働者災害補償保険法による保険が付せられているからといつて、その性質を異にするものとは解されない。したがつて、他に別段の規定がないかぎり、被災労働者らは、私法自治の原則上、第三者が自己に対し負担する損害賠償債務の全部又は一部を免除する自由を有するものといわなければならない。」
「ところで、労働者災害補償保険法二〇条は、その一項において、政府は、補償の原因である事故が、第三者の行為によつて生じた場合に保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、補償を受けた者が第三者に対して有する損害賠償請求権を取得する旨を規定するとともに、その二項において、補償を受けるべきものが、当該第三者より同一の事由につき損害賠償を受けたときは、政府は、その価額の限度で災害補償の義務を免れる旨を規定しており、右二項は、単に、被災労働者らが第三者から現実に損害賠償を受けた場合には、政府もまた、その限度において保険給付をする義務を免れる旨を明らかにしているに止まるが、労災保険制度は、もともと、被災労働者らのこうむつた損害を補償することを目的とするものであることにかんがみれば、被災労働者ら自らが、第三者の自己に対する損害賠償債務の全部又は一部を免除し、その限度において損害賠償請求権を喪失した場合においても、政府は、その限度において保険給付をする義務を免れるべきことは、規定をまつまでもない当然のことであつて、右二項の規定は、右の場合における政府の免責を否定する趣旨のものとは解されないのである。そして、補償を受けるべき者が、第三者から損害賠償を受け又は第三者の負担する損害賠償債務を免除したときは、その限度において損害賠償請求権は消滅するのであるから、政府がその後保険給付をしても、その請求権がなお存することを前提とする前示法条二項による法定代位権の発生する余地のないことは明らかである。補償を受けるべき者が、現実に損害賠償を受けないかぎり、政府は保険給付をする義務を免れず、したがつて、政府が保険給付をした場合に発生すべき右法定代位権を保全するため、補償を受けるべき者が第三者に対する損害賠償請求権をあらかじめ放棄しても、これをもつて政府に対抗しえないと論ずるがごときは、損害賠償請求権ならびに労災保険の性質を誤解したことに基づく本末顛倒の論というほかはない。」
「もつとも、以上のごとく解するときは、被災労働者らの不用意な、又は必ずしも真意にそわない示談等により、これらの者が保険給付を受ける権利を失い、労働者の災害に対し迅速かつ公正な保護を与えようとする労災保険制度の目的にもとるがごとき結果を招来するおそれもないとはいえないが、そのような結果は、労災保険制度に対する労働者らの認識を深めること、保険給付が労災保険法の所期するように迅速に行われること、ならびに、損害賠償債務の免除が被災労働者らの真意に出たものかどうかに関する認定を厳格に行うこと(錯誤又は詐欺等も問題とされるべきである)によつて、よくこれを防止しうるものと考えられる。」
「本件につき、原審が確定したところによれば、被災労働者の代理人と加害運転者の使用者たる被上告人(運送会社)の間においては、本件保険給付がなされるより以前の昭和32年10月21日に、被災労働者は自動車損害保険金のほか、慰藉料及び治療費等として2万円の支払を受けることで満足し、その余の賠償請求権一切を放棄する旨の示談が成立し、代理人からその旨の報告を受けた被災労働者本人もこれを了承したというのであつて、右によれば、右賠償額はいささか過少の感を免れないとしても、その余の請求権の放棄はその真意に出たものと認めることができるので、他に右示談を無効とすべき事由が現われない本件においては、右示談により被災労働者の被上告人(運送会社)に対する損害賠償請求権はすでに消滅し、政府は、その限度において、保険給付をする責を免れたものといわなければならない。
「されば、上告人が、その後に本件保険給付をしても、被上告人に対し求償権を取得する由がないとして上告人の本訴請求を排斥した原判決は正当であり、所論は、右と異なる独自の見解の下に原判決に法律の解釈、適用を誤つた違法があるとするものであり、採用することをえない。」
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー
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特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
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執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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