皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
訪問看護療養費(正解率38%)
問題
訪問看護療養費は、厚生労働省令で定めるところにより、【?】が必要と認める場合に限り、支給するものとする。
A 看護師等
B 厚生労働大臣
C 主治の医師
D 保険者
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解答・解説
「D 保険者」。
支給を行うのは保険者であるので、”支給を必要”と認めるのも保険者。
訪問看護療養費は登場人物の役割分担を注意。
・訪問看護が必要と認める→主治の医師
・訪問看護を行う→看護師等(医師×)
・訪問看護事業者の指定→厚生労働大臣
・訪問看護療養費の支給が必要と認める→保険者
・訪問看護事業者を選定する→被保険者みずから(主治の医師×)
- 訪問看護事業とは、疾病又は負傷により、居宅において継続して療養を受ける状態にある者(主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。)に対し、その者の居宅において看護師その他厚生労働省令で定める者が行う療養上の世話又は必要な診療の補助(保険医療機関等又は介護保険法第8条第28項に規定する介護老人保健施設若しくは同条第29項に規定する介護医療院によるものを除く。)を行う事業のことである。
- 自宅で療養している被保険者であって、主治の医師が看護師等による療養上の世話が必要と認める者が、指定訪問看護事業者の指定を受けていない保険医療機関の看護師から療養上の世話を受けたときは、療養の給付(訪問看護療養費×)が支給される。
- 自宅において療養している被保険者が、保険医療機関の看護師から療養上の世話を受けたときは、療養の給付(訪問看護療養費×)が支給される。
- 訪問看護療養費に係る指定訪問看護を受けようとする者は、自己の選定する(主治の医師が指定した×)指定訪問看護事業者から、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、当該指定訪問看護を受けなければならない。
- 訪問看護療養費が支給される訪問看護事業の対象者は、病状が安定し、又はそれに準ずる状態にあり、かつ、居宅において看護師等が行う療養上の世話及び必要な診療の補助を要すると主治の医師が認めた者に限られる。
- 訪問看護療養費は、保険者が必要と認める場合に限り、支給するものとされている。
- 指定訪問看護を受けられる者の基準は、疾病又は負傷により、居宅において継続して療養を受ける状態にある者であって、主治医が訪問看護の必要性について、被保険者の病状が安定し、又はこれに準ずる状態にあり、かつ、居宅において看護師等が行う療養上の世話及び必要な診療の補助を要する状態に適合すると認めた者である。なお、看護師等とは、看護師、保健師、助産師、准看護師、理学療法士、作業療法士及び言語聴覚士をいう。
- 訪問看護は、看護師のほか、保健師、助産師、准看護師、理学療法士、作業療法士及び言語聴覚士が行う(医師、歯科医師は含まれない)。
- 指定訪問看護は、末期の悪性腫瘍など厚生労働大臣が定める疾病等を除き、利用者1人につき週3日(週2日×)を限度としている。
- 指定訪問看護は、末期の悪性腫瘍などの厚生労働大臣が定める疾病等の利用者を除き、原則として利用者1人につき週3日(週5日×)を限度として受けられるとされている。
- 介護保険における訪問看護ステーションから訪問看護を受けている者の急性増悪等により、特別指示書に係る指定訪問看護を受ける場合の給付は、医療保険から行われる。
- 介護保険における訪問看護ステーションからの訪問看護を受けている者が、急性増悪等により、特別指示書に係る指定訪問看護を受ける場合の給付は、医療保険から行われる。
- 指定訪問看護事業者の指定は、訪問看護事業を行う者の申請により、訪問看護事業を行う事業所ごとに行う。一方、指定訪問看護事業者以外の訪問看護事業を行う者について、介護保険法の規定による指定居宅サービス事業者の指定、指定地域密着型サービス事業者の指定又は指定介護予防サービス事業者の指定があったときは、その指定の際、当該訪問看護事業を行う者について、指定訪問看護事業者の指定があったものとみなす。
- 指定訪問看護事業者が、訪問看護事業所の看護師等の従業者について、厚生労働省令で定める基準や員数を満たすことができなくなったときは、厚生労働大臣は指定訪問看護事業者の指定を取り消すことができる。
- 指定訪問看護事業者の指定を受けようとする者は、当該指定に係る訪問看護事業の開始の予定年月日等を記載した申請書及び書類を当該申請に係る訪問看護事業を行う事業所の所在地を管轄する地方厚生局長等に提出しなければならないが、開始の予定年月日とは、指定訪問看護の事業の業務開始予定年月日をいう。
- 指定訪問看護事業者の指定・指定取消、変更の届出等に係る厚生労働大臣の権限は、地方厚生局長への委任を経て、地方厚生支局長に委任されている。
- 指定訪問看護事業者は、当該指定に係る訪問看護事業所の名称及び所在地その他厚生労働省令で定める事項に変更があったとき、又は当該指定訪問看護の事業を廃止し、休止し、若しくは再開したときは、10日以内(20日以内×)に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
- 指定訪問看護事業者の指定について、厚生労働大臣は、その申請があった場合において、申請者が健康保険法の規定により指定訪問看護事業者に係る指定を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者であるときは指定をしてはならない。
- 指定訪問看護事業者の指定は、訪問看護事業を行う者の申請により、訪問看護事業を行う事業所ごとに厚生労働大臣が行う。ただし、申請者が、社会保険料について、その申請をした日の前日までに、社会保険各法又は地方税法の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、その当該処分を受けた日から正当な理由なく3か月間(2か月間×)にわたり、その処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料のすべてを(社会保険料の一部でも×)引き続き滞納しているときは、厚生労働大臣は指定してはならない。
- 厚生労働大臣は、指定訪問看護事業を行う者の指定の申請があった場合において、申請者が、社会保険料について、当該申請をした日の前日までに、社会保険各法又は地方税法の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく3か月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料のすべてを(社会保険料又は地方税法に基づく税を一部でも×)引き続き滞納している者であるときは、その指定をしてはならない。
- 訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護につき指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額から、その額に一部負担金の割合を乗じて得た額(災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情がある被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金の減免又は徴収猶予の措置がとられるべきときは、当該措置がとられたものとした場合の額)を控除した額である。
- 訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護につき指定訪問看護に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額から、その額に健康保険法第74条第1項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について第75条の2第1項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した額とする。
- 指定訪問看護ステーションの定める時間以外の時間に指定訪問看護を行った場合、割増料金を徴収することができるが、指定訪問看護事業者の都合により営業時間外の時間になった場合は割増料金を徴収することができない。
- 70歳未満の被保険者が訪問看護を受けたとき、厚生労働大臣が定める基準により算定した指定訪問看護の費用から訪問看護療養費支給額を差し引いた額と、当該被保険者の選定に基づいて提供された指定訪問看護等に要する平均的な時間を越える指定訪問看護等及び指定訪問看護ステーションが定める営業日以外の日又は営業時間以外の時間における指定訪問看護等の利用料がある場合はその費用とを負担しなければならない。
- 被保険者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けたときは、保険者は、その被保険者が当該指定訪問看護事業者に支払うべき当該指定訪問看護に要した費用について、訪問看護療養費として被保険者に対し支給すべき額の限度において、被保険者に代わり、当該指定訪問看護事業者に支払うことができる。この支払いがあったときは、被保険者に対し訪問看護療養費の支給があったものとみなす。
- 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護に要した費用につき、その支払を受ける際、当該支払をした被保険者に対し、基本利用料とその他の利用料を、その費用ごとに区分して記載した領収書を交付しなければならない。
- 厚生労働大臣は、健康保険法第92条第2項に規定する指定訪問看護の事業の運営に関する基準(指定訪問看護の取扱いに関する部分に限る。)を定めようとするときは、中央社会保険医療協議会に諮問するものとする。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
医療法人康心会事件(平成29年7月7日)
医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意がされていたとしても、当該年俸の支払により時間外労働等に対する割増賃金が支払われたということはできないとされた事例。
(概要)
医療法人を6か月で解雇された医師が、解雇の無効確認と時間外・深夜労働に対する割増賃金の支払を求めた。
解雇については最高裁まで有効と判断されたが、割増賃金については、見解が分かれた。
医師は、年俸1700万円で雇用され、内訳は、月額賃金が約120万円、賞与が年間で本給の3か月相当分とされていた。
週5日の勤務とし、1日の所定勤務時間は午前8時30分から午後5時30分まで(休憩1時間)を基本とするが、業務上の必要がある場合には、これ以外の時間帯でも勤務しなければならず、その場合における時間外勤務に対する給与は「医師時間外勤務給与規程」(「時間外規程」)の定めによることが雇用契約書に記載されていた。
この時間外規程は、①時間外手当の対象となる業務は、原則として、病院収入に直接貢献する業務又は必要不可欠な緊急業務に限ること、②医師の時間外勤務に対する給与は、緊急業務における実働時間を対象として、管理責任者の認定によって支給すること、③時間外手当の対象となる時間は、勤務日の午後9時から翌日の午前8時30分までの間及び休日に発生する緊急業務に要した時間とすること、④通常業務の延長とみなされる時間外業務は、時間外手当の対象とならないこと、⑤当直・日直の医師に対し、別に定める当直・日直手当を支給することなどを定めていた。
このように、この雇用契約では、時間外規程に基づき支払われるもの以外の時間外労働等に対する割増賃金は、年俸1700万円に含まれることが合意されているが、他方、この年俸のうち時間外労働等に対する割増賃金にあたる部分が明らかにされてはいなかった。
原審は、医師としての業務の特質に照らして合理性があり、当該医師が労務の提供について自らの裁量で律することができたことや上告人の給与額が相当高額であったこと等からしても、月額給与のうち割増賃金に当たる部分を判別できないからといって不都合はないとしていた。
最高裁では、時間外労働の割増賃金等について、医師に対して支払わされた賃金のうち時間外労働等に対する割増賃金として支払われた金額を確定することすらできず、年俸の支払により、医師の時間外労働及び深夜労働に対する割増賃金が支払われたということはできないとして、原審を破棄した。
(要旨)
医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意がされていたとしても,当該年俸のうち時間外労働等に対する割増賃金に当たる部分が明らかにされておらず,通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別することができないという事情の下では,当該年俸の支払により,時間外労働等に対する割増賃金が支払われたということはできない。
(要約)
割増賃金を基本給に含める方法で支払う場合は、基本給の定めにつき、①通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とが判別できる必要があり,⓶割増賃金に当たる部分の金額が法に基づく割増賃金の額を下回るときは、使用者その差額を支払う義務を負う。
(判決文)
労働基準法37条が時間外労働等について割増賃金を支払うべきことを使用者に義務付けているのは、使用者に割増賃金を支払わせることによって、時間外労働等を抑制し、もって労働時間に関する同法の規定を遵守させるとともに、労働者への補償を行おうとする趣旨によるものであると解される。
また,割増賃金の算定方法は,同条並びに政令及び厚生労働省令の関係規定(以下,これらの規定を「労働基準法37条等」という。)に具体的に定められているところ,同条は,労働基準法37条等に定められた方法により算定された額を下回らない額の割増賃金を支払うことを義務付けるにとどまるものと解され,労働者に支払われる基本給や諸手当(以下「基本給等」という。)にあらかじめ含めることにより割増賃金を支払うという方法自体が直ちに同条に反するものではない。
他方において、使用者が労働者に対して労働基準法37条の定める割増賃金を支払ったとすることができるか否かを判断するためには、割増賃金として支払われた金額が、通常の労働時間の賃金に相当する部分の金額を基礎として、労働基準法37条等に定められた方法により算定した割増賃金の額を下回らないか否かを検討することになるところ、同条の上記趣旨によれば,割増賃金をあらかじめ基本給等に含める方法で支払う場合においては,上記の検討の前提として、労働契約における基本給等の定めにつき、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別することができることが必要であり、上記割増賃金に当たる部分の金額が労働基準法37条等に定められた方法により算定した割増賃金の額を下回るときは、使用者がその差額を労働者に支払う義務を負うというべきである。
前記事実関係等によれば,上告人と被上告人との間においては,本件時間外規程に基づき支払われるもの以外の時間外労働等に対する割増賃金を年俸1700万円に含める旨の本件合意がされていたものの,このうち時間外労働等に対する割増賃金に当たる部分は明らかにされていなかったというのである。そうすると,本件合意によっては,上告人に支払われた賃金のうち時間外労働等に対する割増賃金として支払われた金額を確定することすらできないのであり,上告人に支払われた年俸について,通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分とを判別することはできない。
したがって,被上告人の上告人に対する年俸の支払により,上告人の時間外労働及び深夜労働に対する割増賃金が支払われたということはできない。
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー
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特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
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ご面倒及び迷惑をおかけしますが、探してみてください。
【今日の一言】
「”正しい”努力をすれば…」という言葉。
その通りだと思う。
しかし、今の努力が正しいかどうか自分には分からない。
この努力は正しくないのでは、と不安にもなる。
だからこそ、将来、振り返ったときに”あの努力は正しかった”と証明できるよう必ず成し遂げる。
その信念を持ち日々を積み重ねることが大事。
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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