【社労士】「この勉強方法では合格できない?!」【知識のドーナツ化現象】

金沢博憲(社労士24)です。

今回は社労士試験の勉強方法について紹介します。

必敗法=合格できない要因

西武ライオンズの黄金時代、「必勝法・必敗法」という冊子を使ってミーティングをしていたそうです。
必勝法は、こうすれば勝てる、必敗法はこうすれば負ける、という内容の項目です。

野村監督の「勝ちに不思議の価値あり、負けに不思議の負けなし」、落合監督の「バッティングには不正解はある正解はない」というのもの、必敗法に近いものでしょう。

この必敗法を社労士試験の勉強にあてはめた場合、どういう方法が「必敗法」に当たるのか考えてみました。

すなわち合格できない要因=必敗法です。

勉強方法は様々です。
合格者の分だけ勉強方法があります。
その合格できない要因が一つあるからといってすべて決まるわけでは当然ありません。

しかし、23年の講師人生で、多くの方の勉強方法を見てまいりましたが、残念な結果になってしまった方の共通点というものがあります。

その共通する合格できない要因が一つ減らすことで、合格に一歩近づいていただけるのではないか、という思いで以下列挙します。

必敗法一覧

その1 マーカーを引いただけで満足する

マーカーを引く行為は作業。
それだけでは頭に入らない。

最初の段階では、”本当に抑えるべき箇所”は分からない。
気になる箇所に薄く鉛筆で線を引いておくので十分。

問題を解いて、習熟度が上がっていく過程で”本当に抑えるべき箇所”にのみ、最小限のマークをする。

その2 疑問点で立ち止まり、前に進まない。

疑問点、気になるのは解る。 しかし、現在の力では解決できない疑問もある。 疑問点用の付箋や印をつけて、前に進む。 未来のあなたが解決してくれるだろう。

その3 最初から立派なまとめノートをつくる

学習初期のまとめノートはテキストの写経になり、成果につながらない。 一巡して全容を掴んでから、目的を明確にして、部分的に作成した自作まとめは効果がある。 この際、ノートにする必要はなく、大きめの付箋に書いて、テキストに貼付。
 

その4 間違えた問題を記録・分析・対策しない

問題を間違えたとき、「あっ間違えた。次頑張ろ」ではまた間違える。 間違えたことを記録し、間違えた理由を分析し、次間違えないようにするにはどうすればいいか対策を講じる。
 

その5 一度で全部を覚えようとする&時間をかけ過ぎる

今日、10個の項目を12時間かけて覚えても、1年後、100%覚えてない。 10項目を1時間かけて覚える、それを毎月1回ずつ繰り返せば、1年後、かなり覚えている。 いくら時間をかけても一度では忘れる。 反復こそ記憶の王様。
 

その6 知識のドーナツ化現象に陥る

知識のドーナツ化とは「マニアックなことは詳しいのに、大事なことが抜け落ちている状態」。
2年目や直前期になると基本事項の反復に飽きが生じ、かりそめの成長実感を求め興味が細部にいきがち。
そうすると、大事な基本部分への積極機会が減って、基本がおろそかになる→試験で皆が取れる論点を落とす、
という結果になる。
 
基本を固めながら、選択対策として、「超薄く」知識のカサを広げていく「ドセイ(土星)型」を目指そう。
 

↓動画紹介↓(5分)

 

その7 時間を計測せず問題を解く。

まず問題を正確に解けるようになることが先。
その上で、所要時間を短くしていく。

所要時間1分→30秒になればそれは成果。

それを把握するための時間計測。

時間を測らず練習しても、マラソンは速くならない。

 

その8 過去問を疎かにする

過去問”だけ”で合格するのは難しいが、それは過去問を疎かにする理由にはならない。

過去問は”十分条件”ではなく”必要条件”。

過去問攻略が合格の前提。

過去問の出題論点を核として、テキスト内の周辺論点に繋げていくのが王道。

 

その9 やる気に依存する

勉強のやる気があれば勉強できる。

しかし、勉強のやる気MAXは最初の教材到着時。
その後減っていくのがデフォルト。

やる気が無くなる前に習慣化し行動する。

行動の後にやる気は生まれる。

 

その10 時間があるときにかえって勉強が進まない

例えば休日。 1日中勉強できると思うと、後回しにした末、結局できなくなる。
「いつでもできる」状態は「いつまでもやらない」と背中合わせ。

休日勉強の効果を高める4箇条。

・やることを事前決めておく。→「何しようかな~」の時間がもったいない。計画通り機械的に。 
・25分の勉強+5分の休憩(ポモドーロ・テクニック)→3時間なら、30分×6セット。締切効果でタスク遂行
・科目、場所、やることを変える→飽きを防ぐ&集中力回復
勉強”禁止”時間を設ける→例えば「休日の午後は勉強してはいけない」と禁止時間を決める→午前中にやらざるを得なくなる→「今日の勉強終わった!」開放感で午後にリフレッシュ。

なお、環境によって「休日=平日よりまとまった時間がとれる日」ではないということも、あるある。
その場合は、普段どおりのスキマ時間学習を遂行すればよし。
平日と変わらぬルーチンでむしろよし。

 

その11 初学時の”テキスト”過多、再受験時の”問題集”過多

初学時は、テキストを理解、という意識が強く、問題集着手が遅くなりがち。
再受験時は、問題集に偏って、問題に出されていないテキスト掲載論点が穴になるがち。
初学でも再受験でも「問題集を通じたテキスト確認」が合格への定石。
 

その12 最初の科目に時間をかけ過ぎる

縄文時代だけ縄文人以上に詳しくなっても、その分、近代・現代が疎かになり、日本史でいい点はとれない。

労働基準法だけ労働法の専門家並みに詳しくなっても、その分、社会保険が疎かになり、試験には合格できない。

 
最初の科目も10科目の中の一つに過ぎない。
限りがある時間や記憶スペースを全体のバランスを考えて割り振ることが大事。
 
 

その13 条文の一言一句を暗記しようとする 

社労士試験の試験形式は、選択式試験と択一式試験。
問題文の情報を正誤判断し、正しい解答を選び出すというマークシート形式。

したがって、条文を一言一句を暗記する必要はなく、その正誤を判断するための「キーワード」を覚えることが大事。
一言一句の暗記しようとするとリソースが分散して、かえって「キーワード」の押さえが甘くなる

条文の意味合いを、自分なりの噛み砕いた表現でイメージし、そのイメージとキーワードを対応させる。

例えば、雇用保険法第32条第2項では、次のように定められている。

受給資格者が、正当な理由がなく、厚生労働大臣の定める基準に従つて公共職業安定所が行うその者の再就職を促進するために必要な職業指導を受けることを拒んだときは、その拒んだ日から起算して1か月を超えない範囲内において公共職業安定所長の定める期間は、基本手当を支給しない。

この条文の正誤を判断するキーワードを太字にすると…

受給資格者が、正当な理由がなく、厚生労働大臣の定める基準に従つて公共職業安定所が行うその者の再就職を促進するために必要な職業指導を受けることを拒んだときは、その拒んだ日から起算して1か月を超えない範囲内において公共職業安定所長の定める期間は、基本手当支給しない

太字部分以外は飾りである。

その14 ”満点”を目指す勉強

社会保険労務士試験の択一式の満点は70点。
合格基準点は44点(2020)。
6割ちょいで合格ラインにのる。

4割弱(26点)は得点できなくてよい。

またその44点分の問題は、220の選択肢で構成されているが、そのすべてを正誤判断できる必要もない。
消去法や一本釣り(これが正解と特定できたら他肢はみない特定方法)を使えば、その3分の2くらい(150)くらいの正誤判断ですむ。
全350選択肢のうちの150肢。
その150肢を、素早く100%の正答率で正誤判断する力(使える知識)が択一の合格ラインを突破する力である。

これが基本をカッチカチにするということである。

一方、350肢を時間内に正誤判断できる力を身につけることは、その必要もないし不可能。
リソースが分散し、中途半端な使えない知識が増えるだけで、力は伸びない。

その15 アウトプットを意識しないインプット

講義やテキストで情報をインプットしても、アウトプットできない情報に価値はなし。
インプットはアウトプットをするための下準備であり、アウトプットできた情報が真のインプットできている情報。

アウトプットする必要が情報をインプットし、正確かつ迅速にアウトプットできるようなインプットの仕方をする。

したがって、学習初期から最後の最後までインプットとアウトプットはセットで並行して行うもの。
講義を聴いたら問題を解く、インプットした情報を自分なりの言葉で表現するなどの習慣を付けよう。

 

合格するために必要な8つの要素

合格するために必要な8つの要素をまとめています。

今後も追記していきます。

執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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