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皆さん、こんにちは。

働き方改革推進法についての行政文書のコピペです。自分の教材作成資料としてアップしました。

ここからまとめ上げるのが腕の見せどころです。

法施行のスケジュール的に、次の試験対象にならない箇所は字を薄くしています。

目次

前文

働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成30年法律第71号。以下「改正法」という。)については、本年4月6日に第196回国会に法律案が提出され、審議が重ねられてきたところであるが、同国会において、一部修正の上、本年6月29日に可決成立し、本日公布されたところである。

改正法のうち、雇用対策法(昭和41年法律第132号)の改正に関する規定は公布日から、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)(一部を除く。)、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成5年法律第76号)及び労働契約法(平成19年法律第128号)の改正に関する規定は平成32年4月1日から、労働基準法(昭和22年法律第49号)の改正に関する規定のうち、時間外労働の上限規制に関する規定の中小企業等への適用は平成32年4月1日から、中小企業等における月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の適用猶予の廃止に関する規定は平成35年4月1日から、その他の規定については平成31年4月1日から、それぞれ施行される。

改正法は、労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置を講ずるものであり、その主たる内容は下記のとおりである。

なお、法の施行のために必要な関係政省令等のうち、雇用対策法の改正に関する関係政省令等は本日公布されており、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律等の施行等について(平成30年7月6日付け職発0706第3号)を参照されたい。

また、その他の必要な関係政省令等については、今後、労働政策審議会に諮り、その答申を得て、制定することとしている。

貴職におかれては、法の円滑な施行に万全を期すため、以上のことを十分御理解の上、所要の準備に努められたい。

【第1】労働基準法の一部改正

1 フレックスタイム制(第32条の3及び第32条の3の2関係)

(1)フレックスタイム制の清算期間の上限を3か月にするとともに、使用者は、清算期間が1か月を超える場合においては、当該清算期間をその開始の日以後1か月ごとに区分した各期間ごとに当該各期間を平均し1週間当たりの労働時間が50時間を超えない範囲内において労働させることができるものとしたこと。

(2)1か月を超える清算期間を定めるフレックスタイム制の労使協定(その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をいう。以下同じ。)については、行政官庁への届出を要するものとしたこと。

(3)フレックスタイム制が適用される1週間の所定労働日数が5日の労働者について、労使協定により、労働時間の限度について、清算期間における所定労働日数を8時間に乗じて得た時間とする旨を定めたときは、使用者は、当該清算期間を平均し1週間当たりの労働時間が当該清算期間における日数を7で除して得た数をもってその時間を除して得た時間を超えない範囲内で労働させることができるものとしたこと。

(4)使用者は、清算期間が1か月を超えるものであるときの労働させた期間が当該清算期間より短い労働者について、当該労働者を労働させた期間を平均し1週間当たり40時間を超えて労働させたときは、その超えた時間の労働について法定割増賃金に係る規定の例により割増賃金を支払わなければならないものとしたこと。

詳しくはこちら

2 時間外労働の上限規制(第36条及び第139条から第142条まで関係)

(1)使用者は、当該事業場に、労使協定をし、厚生労働省令で定めるところによりこれを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間又は第35条の休日に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができるものとしたこと。

(2)(1)の協定においては、次に掲げる事項を定めるものとしたこと。

ア (1)により労働時間を延長し、又は休日に労働させることができることとされる労働者の範囲

イ 対象期間((1)により労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる期間をいい、1年間に限るものとする。以下同じ。)

ウ 労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる場合

エ 対象期間における1日、1か月及び1年のそれぞれの期間について労働時間を延長して労働させることができる時間又は労働させることができる休日の日数

オ 労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするために必要な事項として厚生労働省令で定める事項

(3)(2)のエの労働時間を延長して労働させることができる時間は、当該事業場の業務量、時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内において、限度時間を超えない時間に限るものとしたこと。

(4)(3)の限度時間は、1か月について45時間及び1年について360時間(1年単位の変形労働時間制の対象期間として3か月を超える期間を定めて労働させる場合にあっては、1か月について42時間及び1年について320時間)としたこと。

(5)(1)の協定においては、(2)のアからオまでに掲げるもののほか、当該事業場における通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に(3)の限度時間を超えて労働させる必要がある場合において、1か月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させることができる時間((2)のエに関して協定した時間を含め100時間未満の範囲内に限る。)並びに1年について労働時間を延長して労働させることができる時間((2)のエに関して協定した時間を含め720時間を超えない範囲内に限る。)を定めることができるものとすること。
この場合において、(1)の協定に、併せて対象期間において労働時間を延長して労働させる時間が1か月について45時間(1年単位の変形労働時間制の対象期間として3か月を超える期間を定めて労働させる場合にあっては、1か月について42時間)を超えることができる月数(1年について6か月以内に限る。)を定めなければならないものとしたこと。

(6)使用者は、(1)の協定で定めるところによって労働時間を延長して労働させ、又は休日において労働させる場合であっても、次に掲げる時間について、それぞれ後段に定める要件を満たすものとしなければならないものとしたこと。

坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務について、1日について労働時間を延長して労働させた時間2時間を超えないこと。
イ 1か月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間100時間未満であること。
ウ 対象期間の初日から1か月ごとに区分した各期間に当該各期間の直前の1か月、2か月、3か月、4か月及び5か月の期間を加えたそれぞれの期間における労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させた時間の1か月当たりの平均時間80時間を超えないこと。

(7)厚生労働大臣は、労働時間の延長及び休日の労働を適正なものとするため、(1)の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項、当該労働時間の延長に係る割増賃金の率その他の必要な事項について、労働者の健康、福祉、時間外労働の動向その他の事情を考慮して指針を定めることができるものとしたこと。

(8)(1)の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定で労働時間の延長及び休日の労働を定めるに当たり、当該協定の内容が(7)の指針に適合したものとなるようにしなければならないものとしたこと。

(9)行政官庁は、(7)の指針に関し、(1)の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言及び指導を行うことができるものとしたこと。

(10)(9)の助言及び指導を行うに当たっては、労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならないものとしたこと。

(11)(3)から(5)まで及び(6)(イ及びウに係る部分に限る。)は、新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務については適用しないものとしたこと。

(12)工作物の建設の事業その他これに関連する事業として厚生労働省令で定める事業については、この法律の施行の日から5年間は、(3)から(5)まで及び(6)(イ及びウに係る部分に限る。)は適用しないものとすること。この法律の施行の日から5年間を経過した後、工作物の建設の事業のうち災害時における復旧及び復興の事業については、(5)のうち1か月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させることができる時間の制限並びに(6)(イ及びウに係る部分に限る。)は適用しないものとしたこと。

(13)一般乗用旅客自動車運送事業の業務、貨物自動車運送事業の業務その他の自動車の運転の業務として厚生労働省令で定める業務については、この法律の施行の日から5年間は、(3)から(5)まで及び(6)(イ及びウに係る部分に限る。)は適用しないものとすること。この法律の施行の日から5年間を経過した後、(5)のうち1か月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させることができる時間並びに労働時間を延長して労働させる時間が1か月について45時間を超えることができる月数の制限を適用しないものとし、1年について労働時間を延長して労働させることができる時間の制限は960時間を超えない範囲内に限るものとし、(6)(イ及びウに係る部分に限る。)は適用しないものとしたこと。

(14)医業に従事する医師については、この法律の施行の日から5年間は、(3)から(5)まで及び(6)(イ及びウに係る部分に限る。)は適用しないものとすること。この法律の施行の日から5年間を経過した後、医業に従事する医師のうち医療提供体制の確保に必要な者として厚生労働省令で定める者については、(3)、(5)及び(6)に定める時間等を(3)の限度時間等並びに労働者の健康及び福祉を勘案して厚生労働省令で定めることができるものとし、(4)は適用しないものとしたこと。

(15)鹿児島県及び沖縄県における砂糖を製造する事業については、この法律の施行の日から5年間は、(5)のうち1か月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させることができる時間の制限並びに(6)(イ及びウに係る部分に限る。)は適用しないものとしたこと。

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3 年次有給休暇(第39条第7項及び第8項関係)

(1)使用者は、年次有給休暇の日数が10日以上の労働者に対し年次有給休暇のうち5日については、基準日(継続勤務した期間を6か月経過日(雇入れの日から起算して6か月を超えて継続勤務する日をいう。)から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日をいう。)から1年以内の期間に、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならないものとすること。ただし、年次有給休暇を当該年次有給休暇に係る基準日より前の日から与えることとしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならないものとしたこと。

(2)(1)にかかわらず、労働者の時季指定又は計画的付与制度により年次有給休暇を与えた場合は、当該与えた日数分については、使用者は時季を定めることにより与えることを要しないものとしたこと。

4 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)(第41条の2関係)

(1)賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る。)が設置された事業場において、当該委員会が委員の5分の4以上の多数による議決によりアからコまでに掲げる事項について決議をし、かつ、使用者が、当該決議を行政官庁に届け出た場合において、イに掲げる労働者の範囲に属する労働者(以下「対象労働者」という。)であって書面その他の厚生労働省令で定める方法によりその同意を得た者を当該事業場におけるアに掲げる業務に就かせたときは、労働基準法第4章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定は、対象労働者については適用しないものとしたこと。
ただし、ウからオまでの措置のいずれかを使用者が講じていない場合は、この限りではないものとしたこと。

ア 高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められるものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務(以下「対象業務」という。)

イ 高度プロフェッショナル制度の下で労働する期間において次のいずれにも該当する労働者であって、対象業務に就かせようとするものの範囲

使用者との間の書面その他の厚生労働省令で定める方法による合意に基づき職務が明確に定められていること。
b 労働契約により使用者から支払われると見込まれる賃金の額を1年間当たりの賃金の額に換算した額が基準年間平均給与額(厚生労働省において作成する毎月勤労統計における毎月きまって支給する給与の額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した労働者1人当たりの給与の平均額をいう。)の3倍の額を相当程度上回る水準として厚生労働省令で定める額以上であること。

ウ 対象業務に従事する対象労働者の健康管理を行うために当該対象労働者が事業場内にいた時間((1)の委員会が厚生労働省令で定める労働時間以外の時間を除くことを決議したときは、当該決議に係る時間を除いた時間)と事業場外において労働した時間との合計の時間(以下「健康管理時間」という。)を把握する措置(厚生労働省令で定める方法に限る。)を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。

エ 対象業務に従事する対象労働者に対し、1年間を通じ104日以上、かつ、4週間を通じ4日以上の休日を(1)の決議及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が与えること。

オ 対象業務に従事する対象労働者に対し、次のいずれかに該当する措置を(1)の決議及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が講ずること。

a 労働者ごとに始業から24時間を経過するまでに厚生労働省令で定める時間以上の継続した休息時間を確保し、かつ、深夜業の回数を1か月について厚生労働省令で定める回数以内とすること。
b 健康管理時間を1か月又は3か月についてそれぞれ厚生労働省令で定める時間を超えない範囲内とすること。
c 1年に1回以上の継続した2週間(労働者が請求した場合においては、1年に2回以上の継続した1週間)(使用者が当該期間において、年次有給休暇を与えたときは、その与えた日を除く。)について、休日を与えること。
d 健康管理時間の状況その他の事項が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に健康診断(厚生労働省令で定める項目を含むものに限る。)を実施すること。

カ 対象業務に従事する対象労働者の健康管理時間の状況に応じた当該対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置であって、当該対象労働者に対する有給休暇(年次有給休暇を除く。)の付与、健康診断の実施その他の厚生労働省令で定める措置のうち(1)の決議で定めるものを使用者が講ずること。

キ 対象労働者のこの項の規定による同意の撤回に関する手続

ク 対象業務に従事する対象労働者からの苦情の処理に関する措置を(1)の決議で定めるところにより使用者が講ずること。

ケ 使用者は、同意をしなかった対象労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。

コ アからケまでに掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項

(2)(1)の届出をした使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、(1)のエからカまでの措置の実施状況を行政官庁に報告しなければならないものとしたこと。

(3)企画業務型裁量労働制の委員会に関する事項は、(1)の委員会について準用するものとしたこと。

(4)(1)の決議をする委員は、当該決議の内容が(3)において準用する第38条の4第3項の指針に適合したものとなるようにしなければならないものとしたこと。

(5)行政官庁は、(3)において準用する第38条の4第3項の指針に関し、1の決議をする委員に対し、必要な助言及び指導を行うことができるものとしたこと。

厚生労働省令で定める事項(素案)についてのまとめ

5 中小事業主に対する1か月について60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の適用(第138条関係)

中小事業主に対する1か月について60時間を超える時間外労働に対する通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金の支払義務の適用猶予に係る規定を廃止するものとしたこと。

6 その他

(1)罰則に関し所要の改正を行うものとしたこと。

(2)その他所要の整備を行うものとしたこと。

7 労働基準法施行規則の一部改正

ⅰ労働条件の明示方法について、労働者が希望した場合にはファクシミリ、電子メールその他の電気通信の送信の方法によることができるものとするもの。

ⅱ労働基準法第18条第2項等に規定する労働者の過半数を代表する者は、使用者の意向に基づき選出された者でないものとするもの。

ⅲ清算期間が1箇月を超えるフレックスタイム制の協定で定める事項に、当該協定の有効期間を追加するもの。

ⅳ時間外労働の上限規制について、以下の事項等を定めるもの。
・新労基法第36条第1項の協定(以下「36協定」という。)において定める事項
・健康福祉確保措置の実施状況に関する記録を3年間保存しなければならないものとすること。
・36協定の届出様式
・適用猶予となる事業・業務の範囲

ⅴ年次有給休暇について、以下の事項等を定めるもの。
・通常の基準日より前の日に年次有給休暇を付与する場合の時季指定義務の考え方
・使用者は、年次有給休暇の時季指定に当たって、その時季について労働者の意見を聴かなければならず、その意見を尊重するよう努めなければならないものとすること。
・使用者は、年次有給休暇管理簿を作成し3年間保存しなければならないものとすること。

 

【第2】じん肺法の一部改正

1 労働者の心身の状態に関する情報の取扱い(第35条の3関係)

(1)事業者は、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置の実施に関し、労働者の心身の状態に関する情報を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、労働者の健康の確保に必要な範囲内で労働者の心身の状態に関する情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならないものとしたこと。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでないものとしたこと。

(2)事業者は、労働者の心身の状態に関する情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならないものとしたこと。

(3)厚生労働大臣は、(1)及び(2)の事業者が講ずべき措置の適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとしたこと。

(4)厚生労働大臣は、(3)の指針を公表した場合において必要があると認めるときは、事業者又はその団体に対し、当該指針に関し必要な指導等を行うことができるものとしたこと。

2 その他

その他所要の規定の整備を行うこと。

【第3】雇用対策法の一部改正

1 題名(題名関係)

題名を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に改めること。

2 目的等(第1条第1項及び第3条第2項関係)

(1)国が、経済社会情勢の変化に対応して、労働に関し、その政策全般にわたり、必要な施策を総合的に講ずることにより、労働市場の機能が適切に発揮され、労働者の多様な事情に応じた雇用の安定及び職業生活の充実並びに労働生産性の向上を促進して、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、これを通じて、労働者の職業の安定と経済的社会的地位の向上とを図るとともに、経済及び社会の発展並びに完全雇用の達成に資することを目的とするものとしたこと。

(2)労働者は、職務の内容及び職務に必要な能力、経験その他の職務遂行上必要な事項((2)において「能力等」という。)の内容が明らかにされ、並びにこれらに即した評価方法により能力等を公正に評価され、当該評価に基づく処遇を受けることその他の適切な処遇を確保するための措置が効果的に実施されることにより、その職業の安定が図られるように配慮されるものとしたこと。

3 国の施策(第4条第1項関係)

国が2の(1)の目的を達成するため、必要な施策を総合的に講じなければならない事項として、次に掲げるものを規定するものとしたこと。

(1)各人が生活との調和を保ちつつその意欲及び能力に応じて就業することを促進するため、労働時間の短縮その他の労働条件の改善、多様な就業形態の普及及び雇用形態又は就業形態の異なる労働者の間の均衡のとれた待遇の確保に関する施策を充実すること。

(2)女性の職業及び子の養育又は家族の介護を行う者の職業の安定を図るため、雇用の継続、円滑な再就職の促進、母子家庭の母及び父子家庭の父並びに寡婦の雇用の促進その他のこれらの者の就業を促進するために必要な施策を充実すること。

(3)疾病、負傷その他の理由により治療を受ける者の職業の安定を図るため、雇用の継続、離職を余儀なくされる労働者の円滑な再就職の促進その他の治療の状況に応じた就業を促進するために必要な施策を充実すること。

4 事業主の責務(第6条第1項関係)

事業主は、その雇用する労働者の労働時間の短縮その他の労働条件の改善その他の労働者が生活との調和を保ちつつその意欲及び能力に応じて就業することができる環境の整備に努めなければならないものとしたこと。

5 基本方針(第10条関係)

(1)国は、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするために必要な労働に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならないものとしたこと。

(2)基本方針に定める事項は、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにすることの意義に関する事項、国の施策に関する基本的事項等とするものとしたこと。

(3)厚生労働大臣は、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないものとしたこと。

(4)厚生労働大臣は、基本方針の案を作成しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事の意見を求めるとともに、労働政策審議会の意見を聴かなければならないものとしたこと。

(5)厚生労働大臣は、(3)による閣議の決定があったときは、遅滞なく、基本方針を公表しなければならないものとしたこと。

(6)厚生労働大臣は、基本方針の案を作成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができるものとしたこと。

(7)国は、労働に関する施策をめぐる経済社会情勢の変化を勘案し、基本方針に検討を加え、必要があると認めるときは、これを変更しなければならないものとしたこと。

6 関係行政機関への要請(第10条の2関係)

厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、基本方針において定められた施策で、関係行政機関の所管に係るものの実施について、必要な要請をすることができるものとしたこと。

7 中小企業における取組の推進のための関係者間の連携体制の整備(第10条の3関係)

国は、労働時間の短縮その他の労働条件の改善、多様な就業形態の普及、雇用形態又は就業形態の異なる労働者の間の均衡のとれた待遇の確保その他の基本方針において定められた施策の実施に関し、中小企業における取組が円滑に進むよう、地方公共団体、中小企業者を構成員とする団体その他の事業主団体、労働者団体その他の関係者により構成される協議会の設置その他のこれらの者の間の連携体制の整備に必要な施策を講ずるように努めるものとしたこと。

8 その他

その他所要の規定の整備を行うこと。

【第4】労働安全衛生法の一部改正

1 産業医・産業保健機能の強化

(1)産業医の活動環境の整備(第13条から第13条の3まで及び第101条関係)

ア 産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識に基づいて、誠実にその職務を行わなければならないものとしたこと。

イ 産業医を選任した事業者は、産業医に対し、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の労働時間に関する情報その他の産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報として厚生労働省令で定めるものを提供しなければならないものとしたこと。

ウ 第13条の2に規定する者に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせる事業者は、同条に規定する者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の労働時間に関する情報その他の同条に規定する者が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報として厚生労働省令で定めるものを提供するように努めなければならないものとしたこと。

エ 事業者は、産業医の勧告を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該勧告の内容その他の厚生労働省令で定める事項を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならないものとしたこと。

オ 事業者は、産業医又は第13条の2に規定する者による労働者の健康管理等の適切な実施を図るため、産業医又は同条に規定する者が労働者からの健康相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講ずるように努めなければならないものとしたこと。

産業医を選任した事業者は、その事業場における産業医の業務の内容その他の産業医の業務に関する事項で厚生労働省令で定めるものを、常時各作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付けることその他の厚生労働省令で定める方法により、労働者に周知させなければならないものとしたこと。

キ 第13条の2に規定する者に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせる事業者は、その事業場における同条に規定する者の業務の内容その他の同条に規定する者の業務に関する事項で厚生労働省令で定めるものを、常時各作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付けることその他の厚生労働省令で定める方法により、労働者に周知させるように努めなければならないものとしたこと。

(2)労働者の心身の状態に関する情報の取扱い(第104条関係)

ア 事業者は、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置の実施に関し、労働者の心身の状態に関する情報を収集し、保管し、又は使用するに当たっては、労働者の健康の確保に必要な範囲内で労働者の心身の状態に関する情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならないものとしたこと。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでないものとしたこと。

イ 事業者は、労働者の心身の状態に関する情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならないものとしたこと。

ウ 厚生労働大臣は、ア及びイの事業者が講ずべき措置の適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとしたこと。

エ 厚生労働大臣は、ウの指針を公表した場合において必要があると認めるときは、事業者又はその団体に対し、当該指針に関し必要な指導等を行うことができるものとしたこと。

2 面接指導等

(1)新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務に従事する労働者に対する面接指導等(第66条の8の2関係)

ア 事業者は、その労働時間が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める時間を超える労働者(新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務に従事する者に限る。)に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならないものとしたこと。

イ 第66条の8第2項から第5項までの規定は、次のとおり、第5項について所要の読み替えを行った上で、アの事業者及び労働者について準用することとしたこと。

a アの労働者は、アの面接指導を受けなければならないものとしたこと。

b 事業者は、アの面接指導の結果を記録しておかなければならないものとしたこと。

c 事業者は、アの面接指導の結果に基づく必要な措置について医師の意見を聴かなければならないものとするとともに、その必要があると認めるときは、就業場所の変更、職務内容の変更、有給休暇(年次有給休暇を除く。(3)のイのcにおいて同じ。)の付与、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講じなければならないものとしたこと。

(2)労働時間の状況の把握(第66条の8の3関係)

事業者は、第66条の8第1項又は(1)のアの面接指導を実施するため、厚生労働省令で定める方法により、労働者((3)のアに規定する者を除く。)の労働時間の状況を把握しなければならないものとしたこと。

(3)高度プロフェッショナル制度の対象労働者に対する面接指導等(第66条の8の4関係)

ア 事業者は、高度プロフェッショナル制度の対象労働者であって、その健康管理時間が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める時間を超えるものに対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならないものとしたこと。

イ 第66条の8第2項から第5項までの規定は、次のとおり、第5項について所要の読み替えを行った上で、アの事業者及び労働者について準用することとしたこと。

a アの労働者は、アの面接指導を受けなければならないものとしたこと。

b 事業者は、アの面接指導の結果を記録しておかなければならないものとしたこと。

c 事業者は、アの面接指導の結果に基づく必要な措置について医師の意見を聴かなければならないものとするとともに、その必要があると認めるときは、職務内容の変更、有給休暇の付与、健康管理時間が短縮されるための配慮等の措置を講じなければならないものとしたこと。

(4)その他(第66条の9関係)

事業者は、第66条の8第1項,(1)のア又は(3)のアの面接指導を行う労働者以外の労働者のうち健康への配慮が必要なものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な措置を講ずるように努めなければならないものとしたこと。

3 その他

(1)罰則に関し所要の改正を行うものとしたこと。

(2)その他所要の整備を行うものとしたこと。

4労働安全衛生規則の一部改正

ⅰ産業医の辞任又は解任時における衛生委員会等への報告を定めるもの。

ⅱ産業医に対して提供する労働者の健康管理等に必要な情報及びその情報提供の時期を定めるもの。

ⅲ産業医の勧告内容について事前に事業者の意見を求めることや、勧告内容等の記録及び保存、勧告内容等の衛生委員会等への報告を定めるもの。

ⅳ事業者又は総括安全衛生管理者に対して意見を述べること等の産業医の権限について明確化するもの。

ⅴ産業医の業務内容等の労働者への周知及びその方法を定めるもの。

ⅵ医師による面接指導の対象となる労働者の要件や研究開発業務に従事する者に対する医師による面接指導の方法等を定めるもの。

ⅶ労働者の労働時間の状況について、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法で把握するとともに、これらの方法により把握した労働時間の状況の記録を作成し、3年間保存するための必要な措置を講じることを定めるもの。

 

【第5】労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律の一部改正

1 待遇に関する情報の提供等(第26条第7項から第11項まで関係)

(1)労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、第26条第1項の規定により労働者派遣契約を締結するに当たっては、あらかじめ、派遣元事業主に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣に係る派遣労働者が従事する業務ごとに、比較対象労働者の賃金その他の待遇に関する情報その他の厚生労働省令で定める情報を提供しなければならないものとしたこと。

(2)(1)の「比較対象労働者」とは、当該労働者派遣の役務の提供を受けようとする者に雇用される通常の労働者であって、その業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)並びに当該職務の内容及び配置の変更の範囲が、当該労働者派遣に係る派遣労働者と同一であると見込まれるものその他の当該派遣労働者と待遇を比較すべき労働者として厚生労働省令で定めるものをいうものとしたこと。

(3)派遣元事業主は、労働者派遣の役務の提供を受けようとする者から(1)による情報の提供がないときは、当該者との間で、当該労働者派遣に係る派遣労働者が従事する業務に係る労働者派遣契約を締結してはならないものとしたこと。

(4)派遣先は、(1)の情報に変更があったときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、派遣元事業主に対し、当該変更の内容に関する情報を提供しなければならないものとしたこと。

(5)労働者派遣の役務の提供を受けようとする者及び派遣先は、当該労働者派遣に関する料金の額について、派遣元事業主が、2の(3)の協定に係る労働者派遣以外の労働者派遣にあっては2の(1)及び(2)、2の(3)の協定に係る労働者派遣にあっては2の(3)のイからオまでに掲げる事項に関する協定の定めを遵守することができるものとなるように配慮しなければならないものとしたこと。

2 不合理な待遇の禁止等(第30条の3及び第30条の4関係)

(1)派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣先に雇用される通常の労働者の待遇との間において、当該派遣労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならないものとしたこと。

(2)派遣元事業主は、職務の内容が派遣先に雇用される通常の労働者と同一の派遣労働者であって、当該労働者派遣契約及び当該派遣先における慣行その他の事情からみて、当該派遣先における派遣就業が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該派遣先との雇用関係が終了するまでの全期間における当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるものについては、正当な理由がなく、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する当該通常の労働者の待遇に比して不利なものとしてはならないものとしたこと。

(3)派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その雇用する派遣労働者の待遇(8の(1)の教育訓練、8の(2)の福利厚生施設その他の厚生労働省令で定めるものに係るものを除く。(3)において同じ。)について、次に掲げる事項を定めたときは、(1)及び(2)は、アに掲げる範囲に属する派遣労働者の待遇については適用しないものとしたこと。ただし、イ、エ若しくはオに掲げる事項であって当該協定で定めたものを遵守していない場合又はウに関する当該協定の定めによる公正な評価に取り組んでいない場合は、この限りでないものとしたこと。

ア その待遇が当該協定で定めるところによることとされる派遣労働者の範囲

イ アに掲げる範囲に属する派遣労働者の賃金の決定の方法(a及びb(通勤手当その他の厚生労働省令で定めるものにあっては、a)に該当するものに限る。)

a 派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金の額として厚生労働省令で定めるものと同等以上の賃金の額となるものであること。
b 派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項の向上があった場合に賃金が改善されるものであること。

ウ 派遣元事業主は、イに掲げる賃金の決定の方法により賃金を決定するに当たっては、派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を公正に評価し、その賃金を決定すること。エアに掲げる範囲に属する派遣労働者の待遇(賃金を除く。エにおいて同じ。)の決定の方法(派遣労働者の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣元事業主に雇用される通常の労働者(派遣労働者を除く。)の待遇との間において、当該派遣労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違が生じることとならないものに限る。)

オ 派遣元事業主は、アに掲げる範囲に属する派遣労働者に対して第30条の2第1項の規定による教育訓練を実施すること。

カ アからオまでに掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項

(4)(3)の協定を締結した派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、当該協定をその雇用する労働者に周知しなければならないものとしたこと。

3 職務の内容等を勘案した賃金の決定(第30条の5関係)

派遣元事業主は、派遣先に雇用される通常の労働者との均衡を考慮しつつその雇用する派遣労働者(2の(2)の派遣労働者及び2の(3)の協定で定めるところによる待遇とされる派遣労働者(以下「協定対象派遣労働者」という。)を除く。)の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案し、その賃金(通勤手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く。)を決定するように努めなければならないものとしたこと。

4 就業規則の作成の手続(第30条の6関係)

派遣元事業主は、派遣労働者に係る事項について就業規則を作成し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、当該事業所において雇用する派遣労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めなければならないものとしたこと。

5 待遇に関する事項等の説明(第31条の2第2項から第5項まで関係)

(1)派遣元事業主は、労働者を派遣労働者として雇い入れようとするときは、あらかじめ、当該労働者に対し、文書の交付その他厚生労働省令で定める方法((2)において「文書の交付等」という。)により、アに掲げる事項を明示するとともに、厚生労働省令で定めるところにより、イに掲げる措置の内容を説明しなければならないものとしたこと。

ア 労働条件に関する事項のうち、労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項以外のものであって厚生労働省令で定めるもの
イ 2の(1)から(3)まで及び3により措置を講ずべきこととされている事項(労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項及びアに掲げる事項を除く。)に関し講ずることとしている措置の内容

(2)派遣元事業主は、労働者派遣(2の(3)の協定に係るものを除く。)をしようとするときは、あらかじめ、当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、文書の交付等により、アに掲げる事項を明示するとともに、厚生労働省令で定めるところにより、イに掲げる措置の内容を説明しなければならないものとしたこと。

ア労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項及び(1)のアに掲げる事項(厚生労働省令で定めるものを除く。)
イ(1)のイに掲げる措置の内容

(3)派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者から求めがあったときは、当該派遣労働者に対し、当該派遣労働者と1の(2)の比較対象労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに2から4までにより措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項を説明しなければならないものとしたこと。

(4)派遣元事業主は、派遣労働者が(3)の求めをしたことを理由として、当該派遣労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないものとしたこと。

6 派遣先への通知(第35条第1項関係)

派遣元事業主が労働者派遣をするときに派遣先に通知しなければならない事項に、当該労働者派遣に係る派遣労働者が協定対象派遣労働者であるか否かの別を追加したこと。

7 派遣元管理台帳(第37条第1項関係)

派遣元管理台帳に記載しなければならない事項に、協定対象派遣労働者であるか否かの別を追加したこと。

8 適正な派遣就業の確保等(第40条第2項から第5項まで関係)

(1)派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、当該派遣労働者を雇用する派遣元事業主からの求めに応じ、当該派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事するその雇用する労働者が従事する業務の遂行に必要な能力を付与するための教育訓練については、当該派遣労働者が当該業務に必要な能力を習得することができるようにするため、当該派遣労働者が既に当該業務に必要な能力を有している場合その他厚生労働省令で定める場合を除き、当該派遣労働者に対しても、これを実施する等必要な措置を講じなければならないものとしたこと。

(2)派遣先は、当該派遣先に雇用される労働者に対して利用の機会を与える福利厚生施設であって、業務の円滑な遂行に資するものとして厚生労働省令で定めるものについては、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者に対しても、利用の機会を与えなければならないものとしたこと。

(3)第40条第1項に定めるもの並びに(1)及び(2)のもののほか、派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、当該派遣就業が適正かつ円滑に行われるようにするため、適切な就業環境の維持、診療所等の施設であって現に当該派遣先に雇用される労働者が通常利用しているもの((2)の厚生労働省令で定める福利厚生施設を除く。)の利用に関する便宜の供与等必要な措置を講ずるように配慮しなければならないものとしたこと。

(4)派遣先は、第30条の2の規定による措置並びに2の(1)から(3)まで及び5の(3)の措置が適切に講じられるようにするため、派遣元事業主の求めに応じ、当該派遣先に雇用される労働者に関する情報、当該派遣労働者の業務の遂行の状況その他の情報であって当該措置に必要なものを提供する等必要な協力をするように配慮しなければならないものとしたこと。

9 派遣先管理台帳(第42条第1項関係)

派遣先管理台帳に記載しなければならない事項に、協定対象派遣労働者であるか否かの別を追加したこと。

10 紛争の解決

(1)苦情の自主的解決(第47条の4関係)

ア派遣元事業主は、2及び5に関し、派遣労働者から苦情の申出を受けたとき、又は派遣労働者が派遣先に対して申し出た苦情の内容が当該派遣先から通知されたときは、その自主的な解決を図るように努めなければならないものとしたこと。

イ派遣先は、8の(1)及び(2)に関し、派遣労働者から苦情の申出を受けたときは、その自主的な解決を図るように努めなければならないものとしたこと。

(2)紛争の解決の促進に関する特例(第47条の5関係)

2及び5についての派遣労働者と派遣元事業主との間の紛争並びに8の(1)及び(2)についての派遣労働者と派遣先との間の紛争については、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第4条、第5条及び第12条から第19条までの規定は適用せず、(3)及び(4)によるものとしたこと。

(3)紛争の解決の援助(第47条の6関係)

ア都道府県労働局長は、(2)の紛争に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができるものとしたこと。

イ派遣元事業主及び派遣先は、派遣労働者がアの援助を求めたことを理由として、当該派遣労働者に対して不利益な取扱いをしてはならないものとしたこと。

(4)調停(第47条の7及び第47条の8関係)

ア 都道府県労働局長は、(2)の紛争について、当該紛争の当事者の双方又は一方から調停の申請があった場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第6条第1項の紛争調整委員会に調停を行わせるものとしたこと。

イ (3)のイは、派遣労働者がアの申請をした場合について準用するものとしたこと。

ウ アの調停の手続については、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の規定を準用するものとするとともに、必要な読替えを行うものとしたこと。

11 公表等(第49条の2関係)

厚生労働大臣による勧告及び公表の対象に、1の(1)若しくは(4)又は8の(1)若しくは(2)に違反している場合及びこれらに違反して第48条第1項の規定による指導又は助言を受けたにもかかわらずなおこれらに違反するおそれがあると認める場合を追加したこと。

12 その他

その他所要の規定の整備を行うこと。

【第6】労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部改正

1 「労働時間等の設定」の定義(第1条の2第2項関係)

「労働時間等の設定」の定義に、深夜業の回数及び終業から始業までの時間を追加したこと。

2 事業主等の責務(第2条第1項及び第4項関係)

(1)事業主等の責務として、労働者の健康及び福祉を確保するために必要な終業から始業までの時間の設定を講ずるように努めなければならないことを追加したこと。
(2)事業主等の責務として、他の事業主との取引を行う場合において、著しく短い期限の設定及び発注の内容の頻繁な変更を行わないこと等取引上必要な配慮をするように努めなければならないことを追加したこと。

3 一定の要件を満たす衛生委員会を労働時間等設定改善委員会とみなす規定(第7条第2項関係)

一定の要件を満たす衛生委員会を労働時間等設定改善委員会とみなす規定を廃止したこと。

4 労働時間等設定改善企業委員会の決議に係る労働基準法の適用の特例(第7条の2関係)

事業場ごとに、当該事業場における労働時間等の設定の改善に関する事項について、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、全部の事業場を通じて1つの委員会であって、(1)から(3)までの要件に適合するもの((4)において「労働時間等設定改善企業委員会」という。)に調査審議させ、事業主に対して意見を述べさせることを定めた場合であって、労働時間等設定改善企業委員会でその委員の5分の4以上の多数による議決により、代替休暇、年次有給休暇の時間単位取得及び計画的付与制度に関する事項について決議が行われたときは、当該決議はこれらの事項に関する労使協定と同様の効果を有するものとしたこと。

(1)全部の事業場を通じて1つの委員会の委員の半数については、当該事業主の雇用する労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名されていること。

(2)全部の事業場を通じて1つの委員会の議事について、厚生労働省令で定めるところにより、議事録が作成され、かつ、保存されていること。

(3)(1)及び(2)に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める要件

5 その他

その他所要の規定の整備を行うこと。

【第7】短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部改正

1 題名(題名関係)

題名を「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」に改めること。

2 定義(第2条関係)

(1)「短時間労働者」とは、1週間の所定労働時間が同一の事業主に雇用される通常の労働者(当該事業主に雇用される通常の労働者と同種の業務に従事する当該事業主に雇用される労働者にあっては、厚生労働省令で定める場合を除き、当該労働者と同種の業務に従事する当該通常の労働者)の1週間の所定労働時間に比し短い労働者をいうものとしたこと。

(2)「有期雇用労働者」とは、事業主と期間の定めのある労働契約を締結している労働者をいうものとしたこと。

(3)「短時間・有期雇用労働者」とは、短時間労働者及び有期雇用労働者をいうものとしたこと。

3 基本的理念(第2条の2関係)

短時間・有期雇用労働者及び短時間・有期雇用労働者になろうとする者は、生活との調和を保ちつつその意欲及び能力に応じて就業することができる機会が確保され、職業生活の充実が図られるように配慮されるものとしたこと。

4 不合理な待遇の禁止(第8条関係)

事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならないものとしたこと。

5 通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者に対する差別的取扱いの禁止(第9条関係)

事業主は、職務の内容が通常の労働者と同一の短時間・有期雇用労働者であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるもの(6において「通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者」という。)については、短時間・有期雇用労働者であることを理由として、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、差別的取扱いをしてはならないものとしたこと。

6 賃金(第10条関係)

事業主は、通常の労働者との均衡を考慮しつつ、その雇用する短時間・有期雇用労働者(通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者を除く。7において同じ。)の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案し、その賃金(通勤手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く。)を決定するように努めるものとしたこと。

7 福利厚生施設(第12条関係)

事業主は、通常の労働者に対して利用の機会を与える福利厚生施設であって、健康の保持又は業務の円滑な遂行に資するものとして厚生労働省令で定めるものについては、その雇用する短時間・有期雇用労働者に対しても、利用の機会を与えなければならないものとしたこと。

8 事業主が講ずる措置の内容等の説明(第14条関係)

(1)事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、4から7まで並びに第11条及び第13条の規定により措置を講ずべきこととされている事項(労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項及び労働条件に関する事項のうち当該厚生労働省令で定める事項以外のものであって厚生労働省令で定めるものを除く。)に関し講ずることとしている措置の内容について、当該短時間・有期雇用労働者に説明しなければならないものとしたこと。

(2)事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者から求めがあったときは、当該短時間・有期雇用労働者と通常の労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに4から7まで並びに第6条、第7条、第11条及び第13条の規定により措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項について、当該短時間・有期雇用労働者に説明しなければならないものとしたこと。

(3)事業主は、短時間・有期雇用労働者が(2)の求めをしたことを理由として、当該短時間・有期雇用労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないものとしたこと。

9 指針(第15条第1項関係)

事業主が講ずべき雇用管理の改善等に関する措置等の適切かつ有効な実施を図るための指針の対象に、4から8までによる措置並びに第6条、第7条、第11条及び第13条に定める措置を追加したこと。

10 紛争の解決(第22条から第26条まで関係)

この法律に規定する紛争の解決に関する規定の対象に、4についての苦情及び紛争を追加したこと。

11 その他

(1)4から8までのもののほか、この法律の規定の対象に有期雇用労働者を追加したこと。

(2)その他所要の規定の整備を行うこと。

【第8】労働契約法の一部改正

期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止に関する規定を削除したこと。(第20条関係)

その他所要の規定の整備を行うこと。

【第9】附則

施行期日(附則第1条関係)

法は、平成31年4月1日から施行するものとしたこと。

ただし、第3については公布の日、第5第7及び第8については平成32年4月1日、第1の5については、平成35年4月1日から施行するものとしたこと。

経過措置等(附則第2条から第11条まで及び第13条から第30条まで関係)

(1)中小事業主(その資本金の額又は出資の総額が3億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については5000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主をいう。(4)及び(5)において同じ。)の事業に係る協定について、第1による改正後の労働基準法第36条の規定は、平成32年4月1日から適用するものとしたこと。

(2)(1)の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定をするに当たり、第1による改正後の労働基準法第36条第1項から第5項までの規定により当該協定に定める労働時間を延長して労働させ、又は休日において労働させることができる時間数を勘案して協定をするように努めなければならないものとしたこと。

(3)政府は、(2)の者に対し、(2)の協定に関して、必要な情報の提供、助言その他の支援を行うものとしたこと。

(4)行政官庁は、当分の間、中小事業主に対し第1の2の(9)の助言及び指導を行うに当たっては、中小企業における労働時間の動向、人材の確保の状況、取引の実態その他の事情を踏まえて行うよう配慮するものとしたこと。

(5)中小事業主については、平成33年3月31日までの間、第7による改正後の短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律第2条第1項、第3条、第3章第1節(第15条及び第18条第3項を除く。)及び第4章(第26条及び第27条を除く。)の規定は、適用しないものとしたこと。この場合において、第7による改正前の短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律第2条、第3条、第3章第1節(第15条及び第18条第3項を除く。)及び第4章(第26条及び第27条を除く。)の規定並びに第8による改正前の労働契約法第20条の規定は、なおその効力を有するものとしたこと。

(6)(1)から(5)までのほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置を定めるとともに、関係法律について所要の規定の整備を行うこと。

検討規定(附則第12条関係)

(1)政府は、この法律の施行後5年を目途として、改正後の各法律の規定について、労働者と使用者の協議の促進等を通じて、仕事と生活の調和、労働条件の改善、雇用形態又は就業形態の異なる労働者の間の均衡のとれた待遇の確保その他の労働者の職業生活の充実を図る観点から、その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしたこと。

(2)政府は、この法律の施行後の労働時間の動向その他の事情を勘案しつつ、工作物の建設の事業及び自動車の運転の業務について、その特例の廃止について引き続き検討するものとしたこと。

執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

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