皆さんこんにちは。
金沢博憲(社労士24 担当講師)です。
2023年社労士試験に合格された皆様からの合格体験記をご紹介します。
今回は”社労士試験受験垢”様からお寄せ頂いた体験記です。
誠にありがとうございます。
プロフィール
【プロフィール】
脱青年の会社員♂
過去に行政書士試験・宅建試験合格(いずれも未登録)
【得点状況】
2021年度
選択 33214444(25点、雇用割れ)
択一 4241421(18点、選択よりも低得点!)
2022年度
選択 44542344(30点、社一割れ)
択一 7477587(45点、割れなし合格)
2023年度
選択 45434444(32点)
択一 8676678(48点)
【利用のコンテンツ】
2021年度
市販テキスト1冊、解説が独学者向けでなく全く頭に入らず、実質無勉
2022年度
大原社労士合格コース(通学)
2023年度
昨年度テキスト&大原直前対策パック(通学)
学習方法
【学習計画の立て方】
昨年の本試験結果から基礎はできていると判断して、既習知識の維持のため昨年度テキストとトレ問のみ、法改正・統計白書は直前対策(5月~8月)でカバー。
模試は場慣れと時間配分を知るために活用。
過去問対策兼ペースメーカーとして2月から社労士過去問ランドの実践テストをできるだけ毎日。
【勉強時間の作り方】
曜日によって時間の作れる日とそうでない日があったので、時間の作れる日はトレ問→テキスト読みの繰り返しで既習知識の強化。時間のない日も科目内の単元レベルで学習。
通勤時の車内もできる限り利用(座ってると眠ってしまうこと多し)
【1日平均の勉強時間とトータルの勉強時間】
平日:2~3時間
休日:約6時間
2023年度トータル1,000時間ほど
【回転数】
2023年度のみで
トレ問:択一4回、選択3回程度(回数が進むにつれて問題数も減少)
テキスト読み:科目平均3回
模試:誤答箇所の復習のみ
【一番苦労したことと解決した方法】
① 社労士試験は暗記の試験だと言われるものの、性格的に棒暗記が嫌いだったこともあってとにかく有無を言わさず覚えるやり方ができなったので、できる限り制度趣旨を理解しながら押さえていきました。
(ex. 最低賃金法1条「事業の公正な競争の確保」→労働者の賃金と関係なさそうに見えるが、低賃金の強制による不当な競争力を排除する趣旨とわかったらスッと頭に入った。)
② 語呂合わせで覚えるべき項目で、テキストに載っていなかったりテキストの語呂が合わなかったりする場合は自分でどんどん語呂合わせを作ってメモ的にツイートしていきました。(雇用保険の特定受給資格者の所定給付日数はテキストに載っていた語呂合わせでは覚えられませんでした。)
③ 科目別では、雇用保険法が最大の苦手科目でしたが、テキストに載っていた給付の体系を自分なりに拡張・追記して、この論点はこの給付という形で結びつけて押さえていきました。
④ テキストで記述の不十分なところで押さえるべき箇所は、徹底して自分で理解できるレベルにまで図式化してテキストに挟んだり図表をツイートしていきました。
【選択式の勉強方法】
・2022年度は社一が基準点割れだったので、とにかく一般常識で絶対に基準点割れを起こさないよう、テキストを重点的に読んでいきました。労働科目では派遣・有期、社保科目では企業年金(確定拠出年金)が苦手だったので、他科目よりも重点的にテキスト読みを心がけました。
・統計白書の盲点として、古い年度のものと直近のもので数字が変わっていることが多いので(ex. 男性育休取得率:2012年度で約2%→2022年度で約14%)、暗記が必要な数字は古い年度の過去問で出た数字は無視して直近のものに限定しました。
・目的条文については、各法の当該条文をチャート化してテキストに貼り付けて知識の整理と定着を図りました。
【勉強内容】
・5月まで(直前期の前)
とにかく基礎固めとして、昨年度のテキスト読みとトレ問の繰り返しプラス過去問対策として社労士過去問ランドの実践テスト(各科目10問・合計100問)を可能な限り毎日やっていきました。
統計白書・法改正はほぼやらず。
・5月~7月(直前期)
テキスト読み+トレ問(徐々に選択トレ問に重点)と併せて大原直前対策講座を受講、独学で手薄になる統計白書・法改正をカバー。既習テキストと直前対策テキストがブツ切れにならないよう、法改正科目の学習時は既習テキストと引き較べて学習していきました。
過去問ランド実践テストは、雇用保険、社保各科目と一般常識のウェイトを増加。
模試はペースメーカー兼学習進捗チェックとして大原・LECを受験。復習は誤答箇所中心。
・8月(最直前期)
直前対策講座最終講義後は、テキスト読み・近年の過去問再チェック・目的条文チャート化と、覚えられないが押さえる必要があると考えた項目を重点的に学習。(試験前日は年金のマクロ経済スライドが間違いなく出るとヤマを張って学習整理をしたら翌日の本試験でズバリ出て1点拾いました。)
過去問ランド実践テストは本試験前日まで実施(累計テスト回数1920回(うち満点388回)、平均点8.3点、)
メッセージ
【受験生の方へのメッセージ】
社労士試験は、記述式がなく、出題される問題自体も知識の有無を問うものがほとんどであり、1日で終わるという点では、他の士業の試験より楽といえますが、選択式の合格基準点の突破が至難の業でしかも運に左右される要素が強く、社労士試験よりずっと難易度の高い試験の合格者でも基準点割れで不合格になることがあるという、ある意味恐ろしい試験です。ずっと以前に受けた行政書士試験と比較しても、個々の問題自体の難易度は別にして、はるかに合格しにくい試験だと感じました。しかし、実務と直結した内容が多く、やりがいのある試験だと思います。
また、試験の難易度によって合格点が変動する相対評価の試験と言われていますが、合格基準点割れさえ注意すれば、選択式・択一式ともに、7割とれば必ず合格する試験であり、見方を変えれば、7割を合格基準点とする絶対評価の試験とも言えます。相対評価に巻き込まれないためにも、7割を確実に得点することを目標として勉強すれば、実際の点数が7割を下回ってもある程度安心できると思います。
逆に合格基準点割れはすべての努力が無に帰してしまうため、真に克服すべきものと心得るべきものです。私は基準点割れで合格が1年お預けになりましたが、みなさんはそのようなことがないように頑張ってください。
【その他ご感想など】
① 社労士試験勉強は、憲法や民法といった、法律系資格試験で花形となる科目がないかわりに(これらの科目は特定社労士で出てきますが)、労働安全衛生法や労働保険徴収法といった、これまで学んだことにない科目を学習する必要があります。労基法以外の科目については、正直、最初はつまらない科目だなあと思いました。それでも、わからないなりに学習を進めていくと、頭の片隅に残った知識の断片が時間の経過とともに統合されてゆき、苦手科目の穴を埋めてくれたりもします。勉強が行き詰まったら、学習の進められそうな科目を先行して行うのも一つに手かと思います。
② 合格に必要なのは、日々の学習に加えて、何が何でもこの試験に合格する、自分が合格しないで誰が合格するんだという気概です。たとえそれが確認テストや模試でくじけそうになっても、最後に本試験をボコって突破すれば良いのです。試験前に合格できないかもなどと悩む必要はありません。仮に本試験の出来が悪かったと感じても、結果は下駄を履くまでわかりません。私も本試験後、例の選択厚年A・Bでやらかしたと凹んでいましたが、結果的に正解で厚生年金は安泰の4点でした。
終わり良ければ全て良し。
③ ツイッターは情報収集ツール兼兼忘備録として利用するかたわら、気分転換にも役立ちました。現役社労士の方のツイートも刺激になります。ツイ廃になるのではなく、ツイッターをうまく活用するのも社労士試験の勉強法の一つです。
その他の合格体験記
その他の合格体験記は下記のリンク先でご覧いただけます。
『資格の大原』ブログ 社労士の「社労士合格体験記」の記事一覧です。「社労士」といえば『資格の大原』。社労士試験の合格率、難易度、勉強方法、勉強時間、独学について、「時間の達人シリーズ社労士24」の評判などをご紹介します。資格の大原 社会保険労務士講座 専任講師 金沢博憲が担当しています。
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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