皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
処分に不服がある場合の審査請求(正解率60%)
問題
労働保険料徴収法に基づく処分に不服がある場合の審査請求はどこにする?
A 厚生労働大臣
B 都道府県労働局長
C 労働保険審査会
D 労働保険審査官
健康保険法の被扶養者【体験講義】
解答・解説
「A 厚生労働大臣」。
徴収法での処分対象及び審査請求人は、企業。
専用の制度による迅速な権利救済を図る必要性は低い。
そこで、徴収法では専用の制度は設けずに、一般的な行政不服審査法による不服申し立て制度を利用する。
徴収法に関する処分の殆どは都道府県労働局長によって行われる。
その処分に不服がある場合は、当の処分をした都道府県労働局長に審査請求をしても、公正な審査は期待できない。
そこで、都道府県労働局長の一つ上、厚生労働大臣が審査請求先となっている。
また、審査請求を経ずいきなり提訴することも可能。
関連論点- 労働保険徴収法の規定による処分に不服がある者は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内であり、かつ、処分があった日の翌日から起算して1年以内であれば、厚生労働大臣に審査請求をすることができる。当該期間を超えた場合は、審査請求をすることができないが、正当な理由があるときはこの限りでない(「いかなる場合でも審査請求できない」は×)。
- 概算保険料の額の認定決定の処分について不服があるときは、厚生労働大臣(労働者災害補償保険審査官×、労働保険審査官×、都道府県労働局歳入徴収官×)に対して審査請求をすることができる。
- 概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、厚生労働大臣に対し、審査請求(再審査請求×)を行うことができる。
- 事業主が所定の期限までに確定保険料申告書を提出せず、政府が確定保険料の額を決定したとき、当該決定処分について不服申立てを行う場合には、厚生労働大臣に対する審査請求(異議申立て×)をしなければならない。
- 印紙保険料の額の認定決定の処分について不服があるときは、厚生労働大臣(都道府県労働局歳入徴収官×)に対して審査請求をすることができる。
- 延滞金の徴収の決定処分について不服申立てを行う場合には、厚生労働大臣に対して審査請求をすることができる(「都道府県労働局歳入徴収官に異議申し立て」は×)。
- 概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、審査請求を代理人によってすることができる(「代理人によらず自ら不服の申立てを行わなければならない」は×)。
- 概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主は、当該認定決定について、直ちにその取消しの訴えを提起することができる。
- 概算保険料額の認定決定の処分がなされ、当該処分に不服がある場合、審査請求の裁決を経た後でなくても、当該処分の取消しの訴えを提起することができる。
- 概算保険料額の認定決定の処分がなされ、当該処分に不服がある場合、当該処分があったことを知った日から6か月以内(3か月以内×)かつ処分の日から1年以内でなければ、取消訴訟を提起することができない。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
建設アスベスト訴訟(令和3年5月17日)
(概要)
建設業の労働者や一人親方などが、国の規制権限(防じんマスクの着用義務付け、有害性の警告表示義務付け、集じん機付き電動工具の使用義務付け、クリソタイルの製造等禁止等)の不行使の違法を主張して、国に対し、健康被害又は死亡による損害賠償を求めた。
最高裁判決において、国が、事業者に対し、屋内建設現場において石綿含有建材の切断等の石綿粉じんを発散させる作業等に労働者等を従事させる場合に呼吸用保護具の着用を義務付けなかったこと等が、国家賠償法の適用上違法であると判断された。
(要旨)
- 労働大臣が建設現場における石綿関連疾患の発生防止のために労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが屋内の建設作業に従事して石綿粉じんにばく露した労働者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例
- 労働大臣が建設現場における石綿関連疾患の発生防止のために労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが屋内の建設作業に従事して石綿粉じんにばく露した者のうち労働者に該当しない者との関係において国家賠償法1条1項の適用上違法であるとされた事例
- 被害者によって特定された複数の行為者のほかに被害者の損害をそれのみで惹起し得る行為をした者が存在しないことは,民法719条1項後段の適用の要件か
- 石綿含有建材を製造販売した建材メーカーらが,中皮腫にり患した大工らに対し,民法719条1項後段の類推適用により,上記大工らの各損害の3分の1について連帯して損害賠償責任を負うとされた事例
- 石綿含有建材を製造販売した建材メーカーらが,石綿肺,肺がん又はびまん性胸膜肥厚にり患した大工らに対し,民法719条1項後段の類推適用により,上記大工らの各損害の3分の1について連帯して損害賠償責任を負うとされた事例
(判決文)
安衛法57条は、労働者に健康障害を生ずるおそれのある物で政令で定めるものの譲渡等をする者が、その容器又は包装に、名称、人体に及ぼす作用、貯蔵又は取扱い上の注意等を表示しなければならない旨を定めている。同条は、健康障害を生ずるおそれのある物についてこれらを表示することを義務付けることによって、その物を取り扱う者に健康障害が生ずることを防止しようとする趣旨のものと解されるのであって、上記の物を取り扱う者に健康障害を生ずるおそれがあることは、当該者が安衛法2条2号において定義された労働者に該当するか否かによって変わるものではない。
また、安衛法57条は、これを取り扱う者に健康障害を生ずるおそれがあるという物の危険性に着目した規制であり、その物を取り扱うことにより危険にさらされる者が労働者に限られないこと等を考慮すると、所定事項の表示を義務付けることにより、その物を取り扱う者であって労働者に該当しない者も保護する趣旨のものと解するのが相当である。
なお、安衛法は、その1条において、職場における労働者の安全と健康を確保することを目的として規定しており、安衛法の主たる目的が労働者の保護にあることは明らかであるが、同条は、快適な職場環境(平成4年法律第55号による改正前は「作業環境」)の形成を促進することをも目的に掲げているものであるから、労働者に該当しない者が、労働者と同じ場所で働き、健康障害を生ずるおそれのあるものを扱う場合に、安衛法57条が労働者に該当しない者を当然に保護の対象外としているとは解し難い。
また、本件掲示義務規定(注:特定化学物質障害予防規則38条の3(安衛法第22条に基づく規定))は、特別管理物質を取り扱う作業場という場所の危険性に着目した規制であり、その場所において危険にさらされる者が労働者に限られないこと等を考慮すると、特別管理物質を取り扱う作業場における掲示を義務付けることにより、その場所で作業する者であって労働者に該当しない者も保護する趣旨のものと解するのが相当である。
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特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
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執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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