皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。

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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。

解く際のポイントテキストが入ります。

①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。

このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。

それでは、今回のお題はこちらです。

遺族厚生年金の額(正解率55%)

問題

・夫の老齢厚生年金(報酬比例)80万円
・妻(65歳以上)の老齢厚生年金 60万円

夫が死亡した場合に、妻が受給することができる遺族厚生年金の額はいくら?
 
A ゼロ円
B 10万円
C 60万円
D 70万円

ついでに見たい

直前期は知識のドーナツ化現象に気をつける。

解答・解説

”正解はここをクリック”

B 10万円」。

遺族厚生年金の受給権者が、老齢厚生年金の受給権を有する65歳以上の配偶者(妻)である場合、遺族厚生年金の額は、次のいずれか高い方の額となる。
① 夫の老齢厚生×3/4
② 上記①の額×2/3(夫の老厚×1/2)+妻の老齢厚生×1/2

①夫の老厚80×3/4=60
②夫の老厚80×1/2+妻の老厚60×1/2=70 →高い方の②70が遺厚の額。

そして、遺厚70のうち、妻の老厚分60は支給停止。
結果、遺厚として受給するのは10。

解説動画はこちら

関連論点
  • 障害等級2級の障害厚生年金を受給する者が死亡した場合、遺族厚生年金を受けることができる遺族の要件を満たした者は、死亡した者の保険料納付要件を問わず、遺族厚生年金を受給することができる。この場合、遺族厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300か月に満たないときは、これを300か月として計算する。
  • 死亡した者が短期要件に該当する場合は、遺族厚生年金の年金額を算定する際に、死亡した者の生年月日に応じた給付乗率の引上げは行われない
  • 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間及び合算対象期間並びに65歳以後の被保険者期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)の死亡により支給される遺族厚生年金の額の計算において、計算の基礎となる被保険者期間の月数に300月の最低保障は適用されないが、給付乗率については生年月日に応じた乗率が適用される
  • 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間及び合算対象期間並びに65歳以後の被保険者期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)の死亡に係る遺族厚生年金の額の計算において、老齢厚生年金の受給権を有する配偶者(65歳以上の者に限る。)が遺族であるとき、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数について300か月に満たないときに300か月として計算する最低保障はないが、給付乗率については生年月日による読み替えがある
  • 老齢厚生年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間及び合算対象期間並びに65歳以後の被保険者期間とを合算した期間が25年以上である者に限る。)が死亡したことにより支給される遺族厚生年金の額の計算における給付乗率については、死亡した者が昭和21年4月1日以前に生まれた者であるときは、生年月日に応じた読み替えを行った乗率が適用される
  • 現在55歳の自営業者の甲は、20歳から5年間会社に勤めていたので、厚生年金保険の被保険者期間が5年あり、この他の期間はすべて国民年金の第1号被保険者期間で保険料はすべて納付済みとなっている。もし、甲が現時点で死亡した場合、一定要件を満たす遺族に支給される遺族厚生年金の額は、長期要件に該当するため、厚生年金保険の被保険者期間を60か月(300か月×として計算した額となる。
  • 63歳の被保険者の死亡により、その配偶者老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)が遺族厚生年金を受給したときの遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額と、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額に3分の2を乗じて計算した額と当該遺族厚生年金の受給権者の有する老齢厚生年金の額に2分の1を乗じて計算した額とを合算した額のうちいずれか多い額とする。
  • 繰下げにより増額された老齢厚生年金を受給している夫(厚生年金保険の被保険者ではない。)が死亡した場合、夫によって生計を維持されていた妻には、夫の受給していた老齢厚生年金の額(繰下げによる加算額を含まない。)の4分の3が遺族厚生年金として支給される。なお、妻は老齢厚生年金の受給権を有しておらず、老齢基礎年金のみを受給しているものとする。
  • 遺族厚生年金の受給権者である子が2人いる場合において、そのどちらかが死亡したときは、他の受給権者に支給される遺族厚生年金の額は、受給権者の数に減少が生じた月の翌月から改定される。
  • 配偶者以外の者に遺族厚生年金を支給する場合において、受給権者の数に増減を生じたときは、増減を生じた月の翌月から、年金の額を改定する。
  • 夫(70歳)と妻(70歳)は、厚生年金保険の被保険者期間を有しておらず、老齢基礎年金を受給している。また、夫妻と同居していた独身の子は厚生年金保険の被保険者であったが、3年前に死亡しており、夫妻は、それに基づく遺族厚生年金も受給している。この状況で夫が死亡し、遺族厚生年金の受給権者の数に増減が生じたときは、増減が生じた月の翌月から、妻の遺族厚生年金の年金額が改定される。
  • 国外に居住する障害等級2級の障害厚生年金の受給権者が死亡した。死亡の当時、この者は、国民年金の被保険者ではなく、また、保険料納付済期間と保険料免除期間及び合算対象期間とを合算した期間25年未満であった。この者によって生計を維持していた遺族が5歳の子1人であった場合、その子には遺族基礎年金は支給されないが、その子に支給される遺族厚生年金の額に遺族基礎年金の額に相当する額が加算される。

以上、今回の問題でした。

毎日判例

朝日火災海上保険(石堂)事件(平成9年3月27日)

一部の組合員の定年及び退職金支給基準率を不利益に変更する労働協約の規範的効力が認められた事例

(概要)

A社の保険業務を従業員ごと引き継いだY社は、両者の労働条件を統一するため労働組合との間で交渉を続けた結果、定年の取扱いA社出身者は満63歳、それ以外の者は満55歳)を除きほぼ統一した。
その後、Y社は、多額の赤字を計上し経営再建を余儀なくされたことから、その一環として定年年齢を統一し退職金算定方法を一元化すべく組合と交渉した結果、定年を満57歳とすることで合意し労働協約を締結した。このため、満57歳となったXは、当該協約は労働条件を不利益に変更するもので無効であるとして、従前の定年63歳までの労働契約上の地位確認と従前の算定方法による退職金の支払いを求めて提訴した。

最高裁は、「定年の改定及び退職金支給基準率の変更を主たる内容とする労働協約に定められた基準を右協約締結当時53歳であった組合員Xに適用すると、Xは、定年が63歳から57歳に、退職金支給基準率が71.0から51.0に引き下げられるという不利益を受けることになる場合であっても、Xが雇用されていた会社には、定年が63歳の従業員と55歳の従業員とがあり、定年の統一が長年の懸案事項であったところ、会社は、右協約締結の数年前から経営危機に陥り、定年の統一と退職金算定方法の改定を会社再建のための重要な施策と位置付けて組合との交渉を重ね、組合も、その決議機関における討議のほか、組合員による職場討議や投票等も行った上で右協約の締結に至ったものであり、右組合員の63歳という従前の定年は、特殊な事情に由来する当時としては異例のものであって、右協約に定められた定年や退職金支給基準率は、当時の業界の水準と対比して低水準のものとはいえないなど判示の事実関係の下においては、Xに対する右協約の規範的効力を否定する理由はない」として、Xの請求を退けた。

(要旨)

定年及び退職金算定方法を不利益に変更する労働協約について、「同協約が締結されるに至った経緯、当時の会社の経営状態、同協約に定められた基準の全体としての合理性に照らせば、同協約が特定の又は一部の組合員を殊更不利益に取り扱うことを目的として締結されたなど労働組合の目的を逸脱して締結されたものとはいえず、その規範的効力を否定すべき理由はない。」とした。

(判決文)

「以上によれば、本件労働協約は、上告人の定年及び退職金算定方法を不利益に変更するものであり、昭和53年度から昭和61年度までの間に昇給があることを考慮しても、これにより上告人が受ける不利益は決して小さいものではないが、同協約が締結されるに至った以上の経緯、当時の被上告会社の経営状態、同協約に定められた基準の全体としての合理性に照らせば、同協約が特定の又は一部の組合員を殊更不利益に取り扱うことを目的として締結されたなど労働組合の目的を逸脱して締結されたものとはいえずその規範的効力を否定すべき理由はない。」

過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー

過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリーはこちら。
特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。

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【今日の一言】

年金の勉強をしていると、理解から遠ざかる感覚になる。
やればやるほど分からなくなる。
それは、理解に至るためのパズルのピースが増えていくから。
これが年金の理解に時間がかかる要因。

ここで諦めず、#毎日年金 を続ける。
ピースが揃ったとき、理解への一歩を踏み出せる。

執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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