2025年社労士試験合格体験記(34)「勉強へのハードルを極力下げる」

皆さんこんにちは。
金沢博憲(社労士24 担当講師)です。

2025年社労士試験に合格された皆様からの合格体験記をご紹介します。

今回は@setoyama60jp様からお寄せ頂いた体験記です。

誠にありがとうございます。

#社労士24 #経験者合格コース #社労士合格体験記

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プロフィール

性別:男 年齢:46歳 職業:会社員
その他:小5の息子の育児中・試験は2年目

【社労士を目指したきっかけ】

システムエンジニアなのですが、謎の方針で人事部門のマネージャーを兼務することになり、何も分からないのでせっかくなら資格でもとろうと軽い気持ちで勉強を始めました。

しかし、そこからが沼のはじまりでした。

【得点状況】

■去年(R6)
選択式: 2/4/3/5/4/2/5/4 合計:29
択一式: 5/4/5/7/2/6/7 合計:36

初年度は勉強の仕方がダメダメで基準点割れも多く、全体的に試験対策の知識がないまま本番を迎えたという感じでした。

特に健保の難易度が高い年だったので、そのダメージをもろに受けた形でした。

軽い気持ちで始めましたし、諦めても良かったのですが、引き続き軽い気持ちと悔しさから2年目も継続することにしました。

継続するかどうかにはあまり悩みませんでした。試験の翌日くらいには大原の申し込みをした覚えがあります。

■今年(R7)

選択式: 5/4/4/3/3/5/5/4 合計:33
択一式: 5/7/6/6/6/8/8 合計:46

今年は何とか合格できました。去年苦戦した健保も今年は健闘です。

【利用のコンテンツ】

仕事しながらなので、それほど多く手を出せず、合格した2年目は基本的に大原のテキストと問題集プラスαという感じです。

自分にはこれくらいが限界でした。

難易度の高かった今年の試験でも、テキストや問題集は色々手を出す必要がない、という例になりそうに思います。

■1年目
利用サービス: 某SDing
テキストや問題集などもサービス内で利用できるものだけを使いました。
((小声で)ここで言うのもなんですが、初学者の自分にも分かりやすくて、良かったと思っています)

■2年目
利用サービス: 必勝リスタート講座、社労士24、経験者合格コース(すべて通信のみで通学無し)
メインテキスト: 経験者合格コースのテキスト(PDFにタブレット端末で書き込みしながら閲覧)
問題集(大原): 択一(トレ問アプリ)、選択式(トレ問Webアプリ)
問題集(大原以外): 過去問ランド、秒トレアプリ

あくまで紙は使わず、タブレット端末(13インチ)と通信用のスマホだけあれば全勉強がどこでもできるようにしていました。

【学習計画の立て方】

■大原任せの計画

自分では計画らしい計画は立てておらず、大原のコースの流れに任せていたという感じです。

社労士24と経験者合格コースの受講を次の講義が到着する前に終わらせることに専念していました。

それらのコースが終わった後の春以降は、動画の受講がない分時間に余裕ができたので、気の向くままに択一トレ問とテキスト読みを全科目偏らないように繰り返し、そこで点数が悪かった科目を覚えておいて、直前期にはそれらの科目を何周か多めに繰り返す、という感じでした。

判例は1年目に結構勉強したのがずっと残っていてあまり苦手意識がなかったですし、あまり時間を取って勉強はしていませんでした。

白書・統計は直前期だけやりました。

■模試によるダメージでスタイル変更

計画で一番影響があったのは、2回の模試の受験だったと思います。

2回の模試はどちらも点数が悪く、1回目の判定はB判定で2回目は点数が悪すぎて提出をボイコットして凹んでいましたので、判定もありません(笑)。

模試の見直しをすると、テキスト内に記載されてはいるけど横に小さな文字で吹き出しで載っている部分や参考として載っている部分などを出題されると全く歯が立っていないことに気づき、それ以降のテキスト読み込みのときは、記載されている文字は全部覚えるつもりで読むことにしました。

結果的にこのテキスト読みのスタイル変更が試験結果に影響した気がしています。

【勉強時間の作り方】

この合格体験記で、一番のメインになる部分はここだと自分では思います。

仕事をしながら、そして、私の大好きなメジャーリーグの観戦とどう両立させるかが重要でした。

なお、大谷さんは好きですが、ドジャースファンではなくエンゼルスファンです。

仕事をしながら、そして、育児をしながらなので、朝は子供の送り出し、夜はご飯を食べさせて宿題に付き合い風呂にいれる、などで時間はあまりないです。

唯一周りと比べて良かったのは、自分が自宅勤務であることだろうと思います。

■勉強に使える時間
勉強をすることができる時間は以下のような感じでした。

早朝: 4:30 – 6:00 (起きた後、子供の送り出しが始まる前)
朝: 8:00 – 9:00 (子供を送り出した後、仕事前)
夕方: 17:00 – 18:00 (仕事が終わった後、子供や妻が帰る前)
夜: 19:30 – 20:30 (ご飯を食べた後風呂に入る前。この時間は子供はゲームをしているので静か)
就寝前: 21:30 – 23:00 (子供が寝て静かになった後)

上記の時間を合計すると6.0時間になりますが、普段は毎日それらの時間をすべて使っていたわけではなく、そのうち最低2時間、調子が良ければ3時間という感じです。

土日など休みの日は、一日中子供が近くに居るので、ほとんど勉強できず、できるとしたら上記の夜と就寝前の2.5時間くらいでした。

■メジャーリーグの試合観戦の影響

早朝と朝はメジャーリーグの試合が開催されることが多く、この時間に勉強できるのはチームの移動日だけという絶対の制約があります。
見れる試合は全部見ないといけません。
試験前日も試合は見ていました。なんなら、試験当日の昼休みも試合の途中経過を眺めていました(負けてました)。
なお、休みの日もメジャーリーグの試合は勿論あります。土日はゆっくり試合を見れて楽しいですが、勉強をしていない背徳感はありました。

■着手のハードルを下げる

勉強に着手するハードルを極力下げることだけにはこだわっていました。

一度も机の前に座って勉強をしていません。

テキストはタブレット端末で読んでいたのですが、それもソファーに座って膝の上にニト○のレストクッションを置き、その上で書き込みをしながら勉強をしていました。

レストクッションはテキストを使って勉強する人でも使えると思うので、個人的におすすめアイテムです。

机の前には絶対座らないくらいのこだわりを持っています。

問題集は、トレ問アプリ(択一式)、トレ問Webアプリ(選択式)、秒トレ、過去問ランドを使っていたので、スマホさえあればどこでもできます。

お出かけ中のスキマ時間(外食中の食事の到着前の時間など)は、こういうアプリをせっせとこなしていました。

上記の早朝や就寝前の時間は、布団の中でスマホで勉強をしていました。

スマホなので、書き込みは難しく、テキスト読みはどうしてもという場合は拡大しながらPDFを読むことはありましたが、スマホでの閲覧時に書き込みをすることはなかったです。

私みたいな人向けに選択式トレ問のスマホアプリを作って貰いたいです。

【1日平均の勉強時間とトータルの勉強時間】

平日:2〜3時間
休日:2.5時間

直前期3ヶ月くらいは、上記に2-3時間それぞれ追加、という感じでした。

【回転数】

動画講義の受講: 1回だけ(動画は時間を取られるので1度だけ見て、あとはひたすらテキストの方を繰り返す)
経験者合格コーステキスト: 通読くらいの温度感で3回転くらい。細かいところも含めた直前期の熟読・精読が2回転くらい。 
社労士24テキスト: 動画と一緒に一度見るだけ。メインは経験者合格コースのテキスト
トレ問(択一式): 10回転くらい(スマホアプリが使いやすいので、回転も増えた)
トレ問(選択式): コースのスケジュールで1回転。それ以降は苦手科目だけを直前期を中心に+2回転くらい
秒トレ: 6月くらいから始めてオールグリーンになるまで(回転数的には不明)
過去問ランド: コースの流れの中で各科目を勉強しているタイミングで全科目1回転(問題数多いので2回転以上する時間はない…)

【一番苦労したことと解決した方法】

■テキスト読みになれる

テキスト読みは、最初に理解するときは図などがあると分かりやすいですが、本番試験は初見の文字情報の羅列から情報を読みとり、問われている論点を思い出し、その論点で選ぶべき回答を決める、という作業をするので、活字に対する抵抗は持たないように、むしろ、文字の羅列から必要な情報を読み取るスピードと理解力を付けるトレーニングだと思うようにしていました。

そういう意味でも大原のテキストは、(好みはあると思いますが)文字による説明も多いので、文字から必要な情報を読み取って頭に思い浮かべるトレーニングにはなっていたと思います。

【選択式の勉強方法】

選択式は、それほど勉強できませんでした、というのが正直なところです。

強いて言うなら、以下のような感じです。

・選択式トレ問は、苦手科目を中心に、そして、なるべく直前期に合計3回転くらいした
・6月ころから秒トレを全問実施

あまり特殊なことはしていません。

【不合格だった年の原因と今回変えたこと】

不合格だったときは、とにかくテキスト&条文を読めていなかったです。

択一式の問題集をやる時間はかなり割いていたのですが、問題集で扱った範囲しか暗記の範囲がなく、本番試験は特に健保などは知らないことだらけでした。

今年は、条文が明示的に記載されているテキストで、さらにいうと、一定の細かいところも載っているけど細かすぎるところは追っていない、ように見えた大原のコース生向けテキストを読み込むことにしました。

【勉強内容】

ここまでの記載で色々書いたので、さらっと書きます。

■5月まで(直前期の前)
1. 社労士24の講義が開始されたら、それを一通り受講(記憶の呼び戻し程度の温度感)
2. 経験者合格コースの講義が開始されたら、それを受講する。テキストに動画で先生が言ったことを書き込みながら、じっくり受講
3. ミニテストや確認テストなど受けるべきテストもスケジュールに沿って受ける
4. 次の講義開始までの時間が空いた場合は、過去問ランドなどで過去問を進めたり、トレ問を周回する。

上記1〜4の繰り返しという感じでした。

■5月~7月(直前期)
・トレ問とテキスト読みをひたすら繰り返す
・テキスト読みは、一言一句すべての記載を覚えるつもりで精読する。講義で触れない巻末のまとめなどもスキップしない。
・選択式対策のために、秒トレも進める
・白書・統計は、講義は1度受けるものの、直前一週間でもう一度やるつもりで一旦放置する

テキストの精読で暗記がしっかりしてくると、本番試験で「これはテキストに載っていた」「これはテキストに載っていないから、たぶん受験生みんなしらない」の判定がかなり正確になるので試験中のメンタルも落ち着きやすいですし、それを踏まえた選び方ができるようになるので、自分にとってはこの時期の精読がとても重要でした。

■8月(最直前期)
・直前一週間は会社を有給で埋める(これができたのは大きい)
・直前一週間で、全テキストを一度は精読&トレ問も最後の一周
・最後の2日くらいは、白書と統計漬け

【本試験中に気をつけたこと・感じたこと】

■不眠との闘い

本番試験で一番苦労したのは、本番前日の夜から一睡もできなかったことです。

実は去年も寝付けなくて2時間程度の睡眠で本番試験に挑んでいたので、「今年も眠れなくなるだろうな〜」と思ってはいたのですが、今年は去年よりもひどく、一睡もできませんでした。

一睡もできないと深夜や早朝にかなりメンタルで追い込まれそうになるのですが、そのとき、思い出したのは金沢先生の言葉でした。

「もし眠れなくても、横になって目をつぶるだけで体は休まるので、大丈夫ですよ〜!」

この言葉には本当に救われました。

来年以降も毎年言った方が良いと思います。

自分は朝5時くらいにはもう寝るのを諦めて覚悟を決め、前向きに試験に向けて気合いを入れていったという感じでした。

なお、もうちょっとちゃんとした不眠対策はしていて、試験前日に眠○○破は買っておき、一番集中しないといけない午後の択一式の10分前くらいに飲みました。

■択一式試験時間との闘い

そんな睡眠不足の中、本番のあの長時間の択一式を受けることになったので、普段はやらないことをリスクはあると思いつつもやりました。

「選択肢で短い文章のものから読んでいく」というやり方です。

今回は、たまたまかもしれませんが、これが成功したように思います。

普段は、普通にAから順に読んでいくのですが、今回は体力もなく、また、体力があったとしても時間がない試験ではあるので、なるべく体力を温存したく、どうせ眠れていなくて実力を出しにくいなら危険だけどいつもやっていないことをやってやろう、とやってみました。

結果的に、短い文章の選択肢だけを読んで、長い文章の選択肢を読まずに確信を持って答えを決められた問題がいくつかはあったので、そういった問題は、時間の節約になったと思います。

運が良かったのは、特に社会保険科目で正答に「A」が少なかった点だったと思います。
普段通りに上から読んでいたら、Aを読む分が無駄になっていたと思います。
結果的に他の選択肢で決めきれずに「A」を読むこともかなりありましたが、少しでも減らせたという点では効果があったと思います。

【受験生の方へのメッセージ】

皆様も同じような苦労をされていると思いますので、少しでも貢献できればと思います。

・電子版のテキスト利用派の人
・育児中&会社員の人
・推しMLBチームを応援しながら勉強する人

がどんな暮らしをするものなのか知りたい人には参考になるかもしれません。

【その他ご感想など】

なお、今年もエンゼルスはポストシーズンを逃しました。めげずに応援し続けます。

 

その他の合格体験記

その他の合格体験記は下記のリンク先でご覧いただけます。

執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

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