皆さんこんにちは。
金沢博憲(社労士24 担当講師)です。
2025年社労士試験に合格された皆様からの合格体験記をご紹介します。
今回はぴで様からお寄せ頂いた体験記です。
誠にありがとうございます。
#社労士24 #経験者合格コース #社労士合格体験記
合格体験記は11月30日までに募集中です。応募フォームは→こちら
プロフィール
50代男性。平日は会社員として勤務し、土日はスポーツ関係の指導員をしています。
【社労士を目指したきっかけ】
仕事柄、中小企業の経営者と接する機会が多く、その方々の話をより深く理解したいと思い、中小企業診断士の資格を取得しました。
この知識やスキルは、現在の業務でも大いに役立っています。
一方で、「自分の専門分野をもう一つ持ちたい」という思いもありました。
マネージャーとして労務に関わる機会が増えたこともあり、社会保険労務士の資格取得に挑戦することを決意しました。
【得点状況】
R2:選択31点/択一45点(マークミスで選択基安割れ)
R3:選択32点/択一44点(択一1点足らず)
R4:選択33点/択一48点(選択社一割れ)
R5:選択30点/択一51点(選択厚年割れ)
R6:選択33点/択一57点(選択労一割れ)
R7:選択36点/択一46点(割れ無し、合格)
初年度はマークミスで不合格。
それ以降も毎年合格ラインに近い得点は取れていたものの、何かしらの科目で基準点に届かず、結果として6年かかってしまいました。
「あと少し」が続く中で、1年待たなければならないのが社労士試験の辛いところです。
【利用のコンテンツ】
R2〜R3:市販テキストで独学+一般常識・法改正講座
R4:他社通信講座
R5〜R7:大原「経験者合格コース」(R5は社労士24も併用)
そのほか、過去問ランド、秒トレ、判例100、X(旧Twitter)なども活用しました。
【学習計画の立て方】
独学の年は、ネットで情報を集めて自分なりに計画を立てていました。
受験校を利用した年は、提供されたスケジュールに沿って学習を進めました。
【勉強時間の作り方】
平日は仕事、土日は指導員として活動していたため、まとまった時間は取りづらく、通勤や移動中のスキマ時間を活用しました。
教材はすべてデジタル化し、iPadやスマホに入れて、どこでも勉強できる環境を整えました。
講義の視聴もすべてモバイル端末で行いました。
【1日平均の勉強時間とトータルの勉強時間】
R2:1,018時間
R3:934時間
R4:834時間
R5:991時間
R6:635時間
R7:809時間
*スタディプラスの記録です。
R2〜R6までは「週20時間」を目標にしていましたが、R6は仕事が忙しく、目標に届かない週が多くなり、やや中だるみになりました。
そこでR7では「週14時間」に目標を見直し、1日2時間以上は勉強しないようにしてメリハリを意識しました。
直前期からはリミッターを外し、試験直前の1週間は夏休みを取って集中的に勉強しました。
合格者の中には、数ヶ月で一発合格された方や、多年度の方で年間300時間程度で合格された方もいます。
勉強時間の正解は人それぞれですが、多年度受験生の方であれば、私のR7のような運用も現実的かもしれません。
【回転数】
講義は基本的に1回視聴し、理解が不十分な部分だけを繰り返しました。
択一問題集:7〜8回
選択問題集:2〜3回
過去問:過去10年分を毎年回していたため、回数は不明ですが、ほとんどの選択肢は覚えていました。
テキストを読むのは苦手でした。問題演習と往復する場合は問題ないのですが、読み通すのは辛かったです。最初は講義で1周するだけでしたが、読み進めるうちに「なるほど!そうだったんだ!」と気づく瞬間があり、最終的には5〜6周読みました。
何度読んでも新たな発見があり、テキストの奥深さを実感しました。
【一番苦労したことと解決した方法】
6年間、毎日勉強を続けましたが、集中力が続かず、惰性で机に向かっていることもありました。
やりたいことや、やらなければならないことも多く、時間のやりくりが課題でした。
R7では「15分ポモドーロ勉強法」を導入しました。
一般的にポモドーロ勉強法は25分の設定ですが、それでは長く感じたため、15分に短縮してみました。
短時間なら取りかかりやすく、集中力も持続しやすかったです。
15分×4で1時間になるため、時間管理もしやすくなりました。
15分経過して中途半端なところで一度区切ることで、「続きをやりたい」という気持ちが湧き、モチベーション維持にもつながりました。
【選択式の勉強方法】
「選択式は択一式の延長」とよく言われますが、実際にはそれだけでは不十分でした。
どんな問題が出ても自信を持って選べるレベルに仕上げる必要があります。
R7では、直前期に選択式問題集とテキストを並行して読み進めました。
問題集は条文ベース、テキストは平易な解説という違いがあり、両者を比較しながら読むことで理解が深まりました。
また、選択式対策は時間がかかるため、直前期に一気にやるのではなく、日頃から「秒トレ」などを使って少しずつ取り組むようにしていました。
【不合格だった年の原因と今回変えたこと】
R6では択一57点を取れたものの、選択労一で基準点に届かず不合格。
そこでR7では以下の2点に注力しました。
①基礎の徹底(復習に力を入れる)
模試や各種テストの復習を何度も行い、知識を確実にしました。
間違えた問題をテキストの該当ページに書き込むだけでなく、メモアプリ「Goodnotes6」でPDF化した問題とテキストに相互リンクを貼りました。
これで劇的に復習が楽になりました。
②判例対策の強化
『イラストでわかる労働判例100』を毎日15分読み、最終的に13周しました。
判例を知ることで条文理解も深まり、今年の判例問題は選択・択一ともほぼ迷いなく正解することができました。
この取組みがなければ今年も受かっていなかったと思います。
本当に判例に救われました。
【勉強内容】
・5月まで(直前期の前)
大原の経験者合格コース(資料通信)に沿って学習。
講義はなく、テキストと問題演習が中心でした。
それに加えて、以下の「朝セット」を毎朝実施しました。
①過去問ランド(択一ランダム)15分
②判例100(4事例)15分
③秒トレ 15分×2セット
夜はお風呂の中で、金沢先生がYouTubeにアップしてくださっていた目的条文を毎晩聴いていました。
毎回違うものを聴くよりも、同じものを繰り返し聴く方が記憶に残りやすく、効果が高いと感じました。
・5月~7月(直前期)
この時期から統計や白書などの直前対策講義が始まりました。
久しぶりに金沢先生の講義を視聴できて、嬉しさと懐かしさがこみ上げました。
模試や各種テストの演習・復習もこの時期にしっかり行いました。
朝セットには以下を追加しました。
④統計対策(大原テキスト+選択問題演習)15分
⑤白書対策(大原テキストの抜粋)15分
その代わり、過去問ランド・判例100・秒トレはそれぞれ10分に短縮し、全体で1時間に収めました。目的条文の音声学習も継続しました。
・8月(最直前期)
この時期は「新しいことには手を出さず、今までの積み重ねを固める」ことに集中しました。
8月前半は模試やテストの復習、後半はテキスト読みを中心に進めました。
朝セットは以下のように調整して合計30分としました。
①過去問ランド+②判例100+③秒トレ:各5分(計15分)
④統計対策10分+⑤白書対策5分(計15分)
試験直前の1週間は夏休みを取り、自宅・図書館・近所のマックなど、場所を変えながら集中して勉強しました。
【本試験中に気をつけたこと・感じたこと】
試験前日、「明日の自分へ」と題してメッセージを書きました。内容は以下の通りです。
・高得点ではなく合格点を取る
・選択は3点確保を最優先する
・自分の思い込みでやらない
・問題文を丁寧に読む
・深読みしない
・最初に浮かんだ答えが正解
・根拠なく解答を変えない
・自信のない科目から見直しする
・最後にマークが正しいか確認する
試験当日の朝、東京ビッグサイトで金沢先生にお会いできました。
「Xでいいねありがとうございます」とお礼を伝えると、「リアルいいね!」をいただき、緊張がほぐれて笑顔になれました。
本当に感謝しています。
鬼門の選択式が始まりました。
表紙に「3点カクホ」「△をはっきり」「4つとも読む」とメモ。
私は労基から順番に解く派で、とにかく慎重に進めました。
労災・労一・社一は迷いがあり、厚年もとっつきにくく感じました。
簡単な問題には時間をかけず、迷った問題に時間を集中。
マークは2回確認し、タイムアップを迎えました。
昼休みは、持参したおにぎりを食べ、気分転換にデッキから海を眺めました。
折りたたみイスを持参していたので、座る場所に困らず助かりました。
冷房が強かったため、ウィンドブレーカーと膝掛けも重宝しました。
午後の択一式が始まりました。
表紙には、1科目25分のタイムスケジュールを書き込み、「合格点カクホ」「△はしっかりシビアに」「マークの見直し」「リスク高い科目から見直す」とメモ。
労基から順番に解きました。
昨年は時間が余りましたが、今年は時間に追われる展開になりました。
迷う問題が多く、精神的にも厳しい時間が続きました。
例年は健保前にトイレ休憩を取っていましたが、今年はスケジュールが押していたため健保終了後に挙手。
しかし、監督官の対応待ちですぐに行けず、早めの休憩が良かったと反省しました。
全科目を解き終えたのは16時20分頃。
△問題の数を数え、雇用を中心に労働科目を優先して見直しました。
社保科目までは手が回らずです。最後の5分でマークを2回確認し、1か所ミスを発見して修正しましたが、正しく直せたか不安が残りました。
試験後の感触は「できたかな1/3、どっちかな1/3、知らんがな1/3、神のみぞ知る」という感じでした。
会場を後にしながら「こんなに難しいなら、来年はもうやめよう」と本気で思いました。
受験をやめようと思ったのは、6年間で初めてのことでした。
【受験生の方へのメッセージ】
「社労士試験に合格する」という目標は共通ですが、そこに至る道は人それぞれです。
試験前、私はPerfumeの「巡ループ」という曲をよく聴いていました。
春の希望、夏の涙、秋の変わり、冬の匂い・・・そんな6年間を過ごし、春の不安、夏の願い、秋の笑顔、冬の想いという季節の巡りに出会えました。
一発合格も素晴らしいですが、遠回りも振り返れば悪くありません。私にとっては夢のような6年間でした。
先が見えない中でも、合格を信じて歩み続ける受験生の皆さんに、心から敬意を表します。
これからも一緒に頑張りましょう。
【その他ご感想など】
金沢先生をはじめ、大原学園の皆様には本当にお世話になりました。
当初、合格体験記を書くつもりはありませんでしたが、合格者イベントに参加して、自分がどれほど支えられていたかを実感し、感謝の気持ちを込めて筆を取りました。
私自身、先輩方の体験記に何度も励まされ、学習方法の参考にもさせていただきました。
勉強方法は人それぞれですが、私の経験が少しでも誰かのお役に立てれば、これ以上嬉しいことはありません。
皆様、本当にありがとうございました。
その他の合格体験記
その他の合格体験記は下記のリンク先でご覧いただけます。
過去にお寄せ頂いた合格体験記です。 2024年対策
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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