皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
時効消滅不整合期間(正解率61%)
問題
国民年金法。
第3号被保険者としての被保険者期間の特例の規定に基づく届出が行われた場合、当該届出に係る時効消滅不整合期間については、当該届出が行われた日以後、【?】とみなす。
A 学生納付特例の期間
B 合算対象期間
C 保険料納付済期間
D 保険料全額免除期間
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解答・解説
「A 学生納付特例の期間」。
第3号被保険者の届出に関する特例は2種類ある。
※特定保険料の納付は平成30年3月までの措置。
時効消滅不整合期間は、実態は第1号被保険者であったにもかかわらず届出をしていなかったために、第3号被保険者から第1号被保険者になるための手続が遅れ、時効消滅により保険料が納付できなくなった期間。
放置すると滞納期間扱いとなる。
時効消滅不整合期間は、届け出をすると、学生納付特例とみなされ、受給資格期間に算入される。
一方、届け出しても、年金額には反映されないため、すでに老齢基礎年金を受給中の者は年金額が減るが、従前額の9割の額は保障される。
映像解説はこちら。
関連論点- 第3号被保険者となったことの届出が遅滞した場合は、届出が行われた日の属する月の前々月までの直近2年以内(5年以内×)にある被保険者期間を除き、保険料納付済期間に算入しない。
- 第3号被保険者の資格取得の届出をしなかった期間(平成17年4月1日以後の期間に限る。)は、原則として、届出をした日の属する月の前々月までの2年間を除いて、保険料納付済期間に算入しない。
- 特例として、第3号被保険者又は第3号被保険者であった者は、第3号被保険者期間のうち、届出の遅滞により保険料納付済期間に算入されない平成17年4月1日以後の期間について、その届出の遅滞がやむを得ないと認められるときは、厚生労働大臣にその旨の届出をすることができる。
- 平成26年4月1日を資格取得日とし、引き続き第3号被保険者である者の資格取得の届出が平成29年4月13日に行われた。この場合、平成27年3月以降の各月が保険料納付済期間に算入されるが、平成26年4月から平成27年2月までの期間に係る届出の遅滞についてやむを得ない事由があると認められるときは、厚生労働大臣にその旨を届け出ることによって、届出日以後、当該期間の各月についても保険料納付済期間に算入される。
- 第3号被保険者の資格取得の届出を遅れて行ったときは、第3号被保険者の資格を満たしていたと認められた場合は該当した日にさかのぼって第3号被保険者の資格を取得することになるが、この場合において、保険料納付済期間に算入される期間は当該届出を行った日の属する月の前々月までの2年間である。ただし、届出の遅滞につきやむを得ない事由があると認められるときは、厚生労働大臣にその旨の届出をすることができ、その場合は当該届出が行われた日以後、当該届出に係る期間は保険料納付済期間に算入する。
- 平成17年4月1日前の第3号被保険者の未届期間について、届出をすることにより、当該届出が行われた日以後当該届出に係る期間を保険料納付済期間に算入することができる。
- 平成17年4月1日前に第3号被保険者であった者で、その者の第3号被保険者期間の未届期間については、その届出を遅滞したことについてやむを得ない事由があると認められない場合でも、厚生労働大臣に届出が行われたときは、当該届出が行われた日以後、当該届出に係る期間は保険料納付済期間に算入する。
- 平成17年4月1日前の第3号被保険者期間のうち保険料納付済期間に算入されない期間がある場合には、厚生労働大臣に届出をすれば、その期間は将来に向かって保険料納付済期間に算入することとした。
- 特例として、第3号被保険者又は第3号被保険者であった者で、平成17年4月1日前の第3号被保険者期間のうち保険料納付済期間に算入されない期間を有する者が、厚生労働大臣にその旨の届出をしたときは、その届出をした日以後、届出に係る期間を保険料納付済期間に算入し、すでに老齢基礎年金の受給権者となっている者についてはその届出をした月の翌月から年金額を改定する。
- 被保険者が、第3号被保険者としての被保険者期間の特例による時効消滅不整合期間について厚生労働大臣に届出を行ったときは、当該届出に係る時効消滅不整合期間については、届出が行われた日以後、国民年金法第90条第1項の規定による保険料の学生納付特例期間(全額免除期間×)とみなす。
- 被保険者又は被保険者であった者が、第3号被保険者としての被保険者期間の特例による時効消滅不整合期間について厚生労働大臣に届出を行ったときは、当該届出に係る時効消滅不整合期間は、当該届出の行われた日以後、国民年金法第89条第1項に規定する学生納付特例期間(法定免除期間×)とみなされる。
- 第3号被保険者としての被保険者期間の特例により時効消滅不整合期間となった期間が保険料納付済期間であるものとして老齢基礎年金を受給する特定受給者に支給する平成30年4月以後の月分の老齢基礎年金の額については、訂正後年金額が訂正前年金額に100分の90(100分の70×)を乗じて得た額である減額下限額に満たないときは、減額下限額に相当する額とする。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
あんしん財団事件(令和6年7月4日)NEW!
メリット制の適用を受ける事業主は、メリット収支率の算出の基礎とされた労災保険給付の支給決定処分について、メリット制が適用されることにより労働保険料が増額されることを理由として、取消訴訟を提起することはできないとされた事例。
(判決文)
行政事件訴訟法9条1項にいう処分の取消しを求めるにつき「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいうところ、本件においては、特定事業についてされた労災支給処分に基づく労災保険給付の額が当然に当該特定事業の事業主の納付すべき労働保険料の額の決定に影響を及ぼすこととなるか否かが問題となる。
労災保険法は、労災保険給付の支給又は不支給の判断を、その請求をした被災労働者等に対する行政処分をもって行うこととしている。これは、被災労働者等の迅速かつ公正な保護という労災保険の目的に照らし、労災保険給付に係る多数の法律関係を早期に確定するとともに、専門の不服審査機関による特別の不服申立ての制度を用意することによって、被災労働者等の権利利益の実効的な救済を図る趣旨に出たものであって、特定事業の事業主の納付すべき労働保険料の額を決定する際の基礎となる法律関係まで早期に確定しようとするものとは解されない。仮に、労災支給処分によって上記法律関係まで確定されるとすれば、当該特定事業の事業主にはこれを争う機会が与えられるべきものと解されるが、それでは、労災保険給付に係る法律関係を早期に確定するといった労災保険法の趣旨が損なわれることとなる。
また、徴収法は、労災保険率について、将来にわたって、労災保険の事業に係る財政の均衡を保つことができるものでなければならないものとした上で、特定事業の労災保険率については、基準労災保険率を基礎としつつ、特定事業ごとの労災保険給付の額に応じ、メリット収支率を介して増減し得るものとしている。これは、上記財政の均衡を保つことができる範囲内において、事業主間の公平を図るとともに、事業主による災害防止の努力を促進する趣旨のものであるところ、客観的に支給要件を満たさない労災保険給付の額を特定事業の事業主の納付すべき労働保険料の額を決定する際の基礎とすることは、上記趣旨に反するし、客観的に支給要件を満たすものの額のみを基礎としたからといって、上記財政の均衡を欠く事態に至るとは考えられない。そして、前記2の労働保険料の徴収等に関する制度の仕組みにも照らせば、労働保険料の額は、申告又は保険料認定処分の時に決定することができれば足り、労災支給処分によってその基礎となる法律関係を確定しておくべき必要性は見いだし難い。
以上によれば、特定事業について支給された労災保険給付のうち客観的に支給要件を満たさないものの額は、当該特定事業の事業主の納付すべき労働保険料の額を決定する際の基礎とはならないものと解するのが相当である。そうすると、特定事業についてされた労災支給処分に基づく労災保険給付の額が当然に上記の決定に影響を及ぼすものではないから、特定事業の事業主は、その特定事業についてされた労災支給処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に当たるということはできない。したがって、特定事業の事業主は、上記労災支給処分の取消訴訟の原告適格を有しないというべきである。
以上のように解したとしても、特定事業の事業主は、自己に対する保険料認定処分についての不服申立て又はその取消訴訟において、当該保険料認定処分自体の違法事由として、客観的に支給要件を満たさない労災保険給付の額が基礎とされたことにより労働保険料が増額されたことを主張することができるから、上記事業主の手続保障に欠けるところはない。
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー
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特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
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執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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