高度プロフェッショナル制度の年収要件等を定める施行規則が公布

みなさん、こんにちは。

3月25日に高度プロフェッショナル制度の年収要件等を定める施行規則が公布されました。

省令素案の審議

施行日である4月1日の6日前というギリギリのタイミングでの公布です。

メインは、第三十四条の二です。

労働基準法施行規則

労働基準法施行規則 第三十四条の二

決議の届出の方法

①法第四十一条の二第一項の規定による届出は、様式第十四号の二により、所轄労働基準監督署長にしなければならない。

労働者の同意の方法

②法第四十一条の二第一項各号列記以外の部分に規定する厚生労働省令で定める方法は、次に掲げる事項を明らかにした書面に対象労働者(同項に規定する「対象労働者」をいう。以下同じ。)の署名を受け、当該書面の交付を受ける方法(当該対象労働者が希望した場合にあつては、当該書面に記載すべき事項を記録した電磁的記録の提供を受ける方法)とする。

一 対象労働者が法第四十一条の二第一項の同意をした場合には、同項の規定により、法第四章で定める労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定が適用されないこととなる旨

二 法第四十一条の二第一項の同意の対象となる期間

三 前号の期間中に支払われると見込まれる賃金の額

対象業務

③法第四十一条の二第一項第一号の厚生労働省令で定める業務は、次に掲げる業務(当該業務に従事する時間に関し使用者から具体的な指示(業務量に比して著しく短い期限の設定その他の実質的に当該業務に従事する時間に関する指示と認められるものを含む。)を受けて行うものを除く。)とする。

一 金融工学等の知識を用いて行う金融商品の開発の業務

二 資産運用(指図を含む。以下この号において同じ。)の業務又は有価証券の売買その他の取引の業務のうち、投資判断に基づく資産運用の業務、投資判断に基づく資産運用として行う有価証券の売買その他の取引の業務又は投資判断に基づき自己の計算において行う有価証券の売買その他の取引の業務

三 有価証券市場における相場等の動向又は有価証券の価値等の分析、評価又はこれに基づく投資に関する助言の業務

四 顧客の事業の運営に関する重要な事項についての調査又は分析及びこれに基づく当該事項に関する考案又は助言の業務

五 新たな技術、商品又は役務の研究開発の業務

職務の合意の方法

④法第四十一条の二第一項第二号イの厚生労働省令で定める方法は、使用者が、次に掲げる事項を明らかにした書面に対象労働者の署名を受け、当該書面の交付を受ける方法(当該対象労働者が希望した場合にあつては、当該書面に記載すべき事項を記録した電磁的記録の提供を受ける方法)とする。

一 業務の内容

二 責任の程度

三 職務において求められる成果その他の職務を遂行するに当たつて求められる水準

年収要件の算定方法・額

⑤ 法第四十一条の二第一項第二号ロの基準年間平均給与額は、厚生労働省において作成する毎月勤労統計(以下「毎月勤労統計」という。)における毎月きまつて支給する給与の額の一月分から十二月分までの各月分の合計額とする。

⑥ 法第四十一条の二第一項第二号ロの厚生労働省令で定める額は、千七十五万円とする。

健康管理時間

⑦ 法第四十一条の二第一項第三号の厚生労働省令で定める労働時間以外の時間は、休憩時間その他対象労働者が労働していない時間とする。

⑧ 法第四十一条の二第一項第三号の厚生労働省令で定める方法は、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法とする。ただし、事業場外において労働した場合であつて、やむを得ない理由があるときは、自己申告によることができる。

選択的措置におけるインターバルの時間数、深夜業の回数、健康管理時間の上限の時間数、臨時の健康診断における要件及び項目

⑨ 法第四十一条の二第一項第五号イの厚生労働省令で定める時間は、十一時間とする。

⑩ 法第四十一条の二第一項第五号イの厚生労働省令で定める回数は、四回とする。

⑪ 法第四十一条の二第一項第五号ロの厚生労働省令で定める時間は、一週間当たりの健康管理時間(同項第三号に規定する健康管理時間をいう。以下この条及び次条において同じ。)が四十時間を超えた場合におけるその超えた時間について、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める時間とする。

一 一箇月 百時間

二 三箇月 二百四十時間

⑫ 法第四十一条の二第一項第五号ニの厚生労働省令で定める要件は、一週間当たりの健康管理時間が四十時間を超えた場合におけるその超えた時間が一箇月当たり八十時間を超えたこと又は対象労働者からの申出があつたこととする。

⑬ 法第四十一条の二第一項第五号ニの厚生労働省令で定める項目は、次に掲げるものとする。

一 労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)第四十四条第一項第一号から第三号まで、第五号及び第八号から第十一号までに掲げる項目(同項第三号に掲げる項目にあつては、視力及び聴力の検査を除く。)

二 労働安全衛生規則第五十二条の四各号に掲げる事項の確認

健康確保措置

⑭ 法第四十一条の二第一項第六号の厚生労働省令で定める措置は、次に掲げる措置とする。

一 法第四十一条の二第一項第五号イからニまでに掲げるいずれかの措置であつて、同項の決議及び就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより使用者が講ずることとした措置以外のもの

二 健康管理時間が一定時間を超える対象労働者に対し、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行うことをいい、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第六十六条の八の四第一項の規定による面接指導を除く。)を行うこと。

三 対象労働者の勤務状況及びその健康状態に応じて、代償休日又は特別な休暇を付与すること。

四 対象労働者の心とからだの健康問題についての相談窓口を設置すること。

五 対象労働者の勤務状況及びその健康状態に配慮し、必要な場合には適切な部署に配置転換をすること。

六 産業医等による助言若しくは指導を受け、又は対象労働者に産業医等による保健指導を受けさせること。

その他の決議事項

⑮ 法第四十一条の二第一項第十号の厚生労働省令で定める事項は、次に掲げるものとする。

一 法第四十一条の二第一項の決議の有効期間の定め及び当該決議は再度同項の決議をしない限り更新されない旨

二 法第四十一条の二第一項に規定する委員会の開催頻度及び開催時期

三 常時五十人未満の労働者を使用する事業場である場合には、労働者の健康管理等を行うのに必要な知識を有する医師を選任すること。

四 使用者は、イからチまでに掲げる事項に関する対象労働者ごとの記録及びリに掲げる事項に関する記録を第一号の有効期間中及び当該有効期間の満了後三年間保存すること。

  イ 法第四十一条の二第一項の規定による同意及びその撤回

  ロ 法第四十一条の二第一項第二号イの合意に基づき定められた職務の内容

  ハ 法第四十一条の二第一項第二号ロの支払われると見込まれる賃金の額

  ニ 健康管理時間の状況

  ホ 法第四十一条の二第一項第四号に規定する措置の実施状況

  ヘ 法第四十一条の二第一項第五号に規定する措置の実施状況

  ト 法第四十一条の二第一項第六号に規定する措置の実施状況

  チ 法第四十一条の二第一項第八号に規定する措置の実施状況

  リ 前号の規定による医師の選任

労働基準法施行規則 第三十四条の二の二

健康確保措置の実施状況の報告の方法

① 法第四十一条の二第二項の規定による報告は、同条第一項の決議が行われた日から起算して六箇月以内ごとに、様式第十四号の三により、所轄労働基準監督署長にしなければならない。

② 法第四十一条の二第二項の規定による報告は、健康管理時間の状況並びに同条第一項第四号に規定する措置、同項第五号に規定する措置及び同項第六号に規定する措置の実施状況について行うものとする。

 

労働安全衛生法施行規則 第五十二条の7の4

第五十二条の七の四  

(法第六十六条の八の四第一項の厚生労働省令で定める時間等)

①法第六十六条の八の四第一項の厚生労働省令で定める時間は、一週間当たりの健康管理時間(労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第四十一条の二第一項第三号に規定する健康管理時間をいう。)が四十時間を超えた場合におけるその超えた時間について、一月当たり百時間とする。

②第五十二条の二第二項、第五十二条の三第一項及び第五十二条の四から第五十二条の七までの規定は、法第六十六条の八の四第一項に規定する面接指導について準用する。この場合において、第五十二条の二第二項中「前項」とあるのは「第五十二条の七の四第一項」と、第五十二条の三第一項中「前条第一項の要件に該当する労働者の申出により」とあるのは「前条第二項の期日後、遅滞なく、」と、第五十二条の四中「前条第一項の申出を行つた労働者」とあるのは「労働者」と読み替えるものとする。

 

 

執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格(旧上級)コース」を担当致しております。
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