皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。

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選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。

解く際のポイントテキストが入ります。

①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。

このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。

それでは、今回のお題はこちらです。

健康保険の保険事故(正解率39%)

問題

健康保険法は、労働者又はその被扶養者の業務災害以外の【?】に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。

A 疾病、負傷、死亡又は出産
B 疾病、負傷若しくは死亡又は出産
C 疾病若しくは負傷又は死亡
D 疾病若しくは負傷又は出産 

ついでに見たい

健康保険法を始める前に必ずご覧ください。【動画】

経験者合格コースの体験講義。健康保険法の学習上のポイントを解説します。

解答・解説

”正解はここをクリック”

「B 疾病、負傷若しくは死亡又は出産

健康保険の保険給付は、原則「業務災害以外」の事由に対して行われる。

しかし、出産の給付は、出産の事由を問わず支給される。
したがって業務上の事由に関連する出産(職場で転倒した衝撃で早産など)の場合も支給される。

もし、目的条文を「業務災害以外の疾病、負傷、死亡又は出産」とすると、「業務災害以外」が「出産」にかかってしまう。
そこで「業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡」「又は出産」でカテゴリー分けをして、「業務災害以外」が「出産」にかからない構造としている。

「又は若しく」の詳しい使い分けはこちらでまとめています。

関連論点
  • 健康保険法は、大正11年に制定され、大正15年に施行された日本で最初の社会保険に関する法である(「制定と同時に施行された」わけではない)。
  • 被保険者又はその被扶養者において、業務災害と疑われる事例で、健康保険の被保険者であることの確認を受けた場合、保険者は、被保険者又はその被扶養者に対して、まずは労災保険法に基づく保険給付の請求を促し健康保険法に基づく保険給付を留保することができる。
  • 被保険者又は被扶養者の業務災害については健康保険法に基づく保険給付の対象外であるが、労災保険法に規定する業務災害に係る請求が行われている場合でも、健康保険の保険給付の申請は可能である。
  • 健康保険法は、業務災害以外の疾病、負傷、死亡、出産を対象としているが、業務災害の傷病として労働基準監督署に認定を申請中の未決定期間は、一応業務災害の傷病として労災保険から給付を行い「一応業務災害以外の傷病として健康保険から給付を行い」は×)、最終的に業務災害以外の傷病と認定され、かつ、健康保険法上の業務災害以外と認定された場合には、さかのぼって健康保険から給付が行われる
  • 被保険者が副業として行う請負業務中に負傷した場合等、労働者災害補償保険の給付を受けることのできない業務上の傷病等については、業務災害以外の傷病であるので、原則として健康保険の給付が行われる
  • 健康保険制度は、高齢化の進展、疾病構造の変化、社会経済情勢の変化等に対応し、その他の医療保険制度及び後期高齢者医療制度並びにこれらに密接に関連する制度と併せて常に5年ごとに×検討が加えられることになっている。

以上、今回の問題でした。

毎日判例

茨城石炭商事事件(昭和51年7月8日)★

使用者がその事業の執行につき被用者の惹起した自動車事故により損害を被つた場合において信義則上被用者に対し右損害の一部についてのみ賠償及び求償の請求が許されるにすぎないとされた事例

(概要)

タンクローリー・小型貨物自動車等により石炭・石油等を輸送するのを業とするY社は、小型貨物自動車の運転に主に従事していたXが、欠勤した運転手の代行としてタンクローリーを運転中、急停車した先行のローリー車輌に追突したことによって生じた損害40万円(相手・自社車両の修繕費、休業補償など)をXに賠償するよう求めて提訴したもの。

水戸地裁は、事故の態様、過失の程度、乗務の経緯、給与等諸般の事情、特に、経費節減のため対人賠償責任保険には加入していたが、対物保険や車両保険には加入していなかったことなどを総合勘案すると、Y社のXに対する求償権の行使は、四分の一を超えると信義則に反し権利の濫用として許されないとし、東京高裁、最高裁もこれを支持した。

(要旨)

石油等の輸送及び販売を業とする使用者が、業務上タンクローリーを運転中の被用者の惹起した自動車事故により、直接損害を被り、かつ、第三者に対する損害賠償義務を履行したことに基づき損害を被つた場合において、使用者が業務上車両を多数保有しながら対物賠償責任保険及び車両保険に加入せず、また、右事故は被用者が特命により臨時的に乗務中生じたものであり、被用者の勤務成績は普通以上である等判示の事実関係のもとでは、使用者は、信義則上右損害のうち四分の一を限度として、被用者に対し、賠償及び求償を請求しうるにすぎない。

(要約)

使用者が、従業員が起こした事故により生じた損害を被った場合、事業の規模、施設の状況、従業員の業務内容や勤務態度、予防措置の状況等の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において、被用者に対し賠償請求をすることができる。

(判決文)

使用者が、その事業の執行につきなされた被用者の加害行為により、直接損害を被り又は使用者としての損害賠償責任を負担したことに基づき損害を被った場合には、使用者は、その事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務の内容、労働条件、勤務態度、加害行為の態様、加害行為の予防若しくは損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において、被用者に対し右損害の賠償又は求償の請求をすることができるものと解すべきである。

原審の適法に確定したところによると、

  • (一)上告人は、石炭、石油、プロパンガス等の輸送及び販売を業とする資本金八〇〇万円の株式会社であつて、従業員約五〇名を擁し、タンクローリー、小型貨物自動車等の業務用車両を二〇台近く保有していたが、経費節減のため、右車両につき対人賠償責任保険にのみ加人し、対物賠償責任保険及び車両保険には加入していなかつた
  • (二)被上告人Bは、主として小型貨物自動車の運転業務に従事し、タンクローリーには特命により臨時的に乗務するにすぎず、本件事故当時、同被上告人は、重油をほぼ満載したタンクローリーを運転して交通の渋滞しはじめた国道上を進行中、車間距離不保持及び前方注視不十分等の過失により、急停車した先行車に追突したものである、
  • (三)本件事故当時、被上告人Bは月額約四万五〇〇〇円の給与を支給され、その勤務成績は普通以上であつた、

というのであり、右事実関係のもとにおいては、上告人がその直接被つた損害及び被害者に対する損害賠償義務の履行により被つた損害のうち被上告人Bに対して賠償及び求償を請求しうる範囲は、信義則上右損害額の四分の一を限度とすべきであり、したがつてその他の被上告人らについてもこれと同額である旨の原審の判断は、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、右と異なる見解を主張して原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。

過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー

過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリーはこちら。
特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。

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【今日の一言】

「やってみよう!」と思うのが3割。
うち、実際にやってみるのが3割。
うち、1か月続くのが3
割。
うち、最後までやる切るのが3割。

執筆/資格の大原 社会保険労務士講座

金沢 博憲金沢 博憲

時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
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