皆様こんにちは。
資格の大原 社会保険労務士試験対策講座の金沢です。
「Twitterで選択対策」のバックナンバー版「ブログで選択対策」の配信です。
Follow @Sharoushi24
選択式問題を解く際のポイントは次の通りです。
①問題文を見て解答となる語句や数字を思い出す※いきなり語群をみない
②思い出した語句や数字を語群から探す
③ダミーの選択肢と相対評価して解答を確定する
④思い出せなかった場合でも、どういう性質のカテゴリー(行政機関名、給付名称、給付率、届出期限など)かを思い出した上で、語群から探す。選ぶ際も自分なりの根拠を持って選ぶ。
このポイントを意識することで、選択式対応力が上がっていきます。
それでは、今回のお題はこちらです。
老齢基礎年金の支給繰上げの減額率(正解率73%)
問題
昭和40年4月2日生まれの者が令和8年4月1日に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をした場合における減額率は?
A 19.2%
B 19.6%
C 24%
D 30%
国民年金の任意加入被保険者と、厚生年金保険の高齢任意加入被保険者で、保険料滞納時の喪失時期が違うのはなぜなのか?
【動画目次】
7:30~任意加入の滞納による喪失
解答・解説
「A 19.2%」。
減額率の計算式は、
・4/1000×繰上げ月数(請求日の属する月~65歳到達日の属する月の前月)
昭和40年4月2日生まれの者は令和8年(昭和101年)4月1日に61歳に達する。
61歳到達日に繰上げ請求をしたことになるので、
・4/1000×48(61歳到達日の属する月~65歳到達日の属する月の前月)=19.2%
- 繰上げ支給の受給権は、繰上げ請求のあった日(の翌日×)に発生し、受給権発生日の属する月の翌月から支給される。
- 繰上げ支給の老齢基礎年金は、60歳以上65歳未満の者が65歳に達する前に、厚生労働大臣に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をしたときに、その請求があった日の属する月の翌月分(その月分×)から支給される。
- 老齢基礎年金の支給繰上げの請求をする者が、老齢厚生年金の支給繰上げの請求をすることができる場合は、同時に老齢厚生年金の支給繰上げの請求を行わなければならない。
- 老齢基礎年金の支給の繰上げにかかる減額率は、1000分の4に当該年金の支給の繰上げを請求した日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数を乗じて得た率である。
- 支給繰上げした場合の減額率について、昭和16年4月1日以前に生まれた者の減額率は年単位、昭和16年4月2日以後に生まれた者の減額率は月単位になっている。
- 64歳に達した日の属する月に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をすると、繰上げ請求月から65歳到達月の前月までの月数が12となるので、当該老齢基礎年金の額は、65歳から受給する場合に比べて4.8%(4/1000×12)減額されることになる。
- 昭和38年4月20日生まれの者が、令和7年4月25日に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をした場合において、当該支給繰上げによる老齢基礎年金の額の計算に係る減額率は、14.4%(4/1000×36)である。
- 国民年金の任意加入被保険者については、生年月日にかかわらず老齢基礎年金の支給繰上げ請求をすることはできず、また繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権者は、任意加入被保険者になることができない。
- 昭和16年4月1日以前に生まれた第2号被保険者は、老齢基礎年金の支給の繰上げの請求をすることはできない。
- 繰上げ支給による老齢基礎年金は、昭和16年4月1日以前に生まれた受給権者が第2号被保険者になったときは、その間支給が停止される。
- 繰上げ支給の老齢基礎年金を受けている62歳の者(昭和28年4月2日生まれ)が厚生年金保険の被保険者となったときは、当該老齢基礎年金は支給停止されない。
以上、今回の問題でした。
毎日判例
みちのく銀行事件(平成12年9月7日)
60歳定年制を採用していた銀行における55歳以上の行員を対象に賃金に不利益を及ぼす就業規則の変更が、高年層の行員に対しては専ら大きな不利益のみを与えるものであって、高度の必要性に基づいた合理的な内容のものといえないため、賃金減額の効果を有する部分は行員に対し効力を生じないとされた事例
60歳定年制を採用していた銀行が、就業規則を変更し、55歳に達した行員を新設の専任職に発令するとともに、その基本給を55歳到達直前の額で凍結し、業績給を一律に50パーセント減額し、管理職手当及び役職手当は支給せず、賞与の支給率を削減するなどという専任職制度を導入した場合において、右就業規則の変更のうち賃金減額の効果を有する部分については、職務の軽減が図られていないにもかかわらず、右変更により専任職に発令された行員の退職時までの賃金が3割前後も削減され、代償措置は不十分であり、右変更後の賃金水準は高年層の事務職員のものとしては格別高いものとはいえず、他方、右変更により中堅層の賃金は格段の改善がされ、人件費全体は逆に上昇しているのであって、右変更は、中堅層の労働条件を改善する代わりに高年層の労働条件を一方的に引き下げたものといわざるを得ず、賃金水準切下げの差し迫った必要性に基づいてされたものではなく、執られた経過措置も高年層を適切に救済するものとはいえないなど判示の事情の下では、右部分は、高度の必要性に基づいた合理的な内容のものであるということはできず、これに同意しない右行員に対し効力を生じない。
(判決文)
新たな就業規則の作成又は変更によって労働者の既得の権利を奪い、労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは、原則として許されない。しかし、労働条件の集合的処理、特にその統一的かつ画一的な決定を建前とする就業規則の性質からいって、当該規則条項が合理的なものである限り、個々の労働者において、これに同意しないことを理由として、その適用を拒むことは許されない。そして、当該規則条項が合理的なものであるとは、当該就業規則の作成又は変更が、その必要性及び内容の両面からみて、それによって労働者が被ることになる不利益の程度を考慮しても、なお当該労使関係における当該条項の法的規範性を是認することができるだけの合理性を有するものであることをいい、特に、賃金、退職金など労働者にとって重要な権利、労働条件に関し実質的な不利益を及ぼす就業規則の作成又は変更については、当該条項が、そのような不利益を労働者に法的に受忍させることを許容することができるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものである場合において、その効力を生ずるものというべきである。右の合理性の有無は、具体的には、就業規則の変更によって労働者が被る不利益の程度、使用者側の変更の必要性の内容・程度、変更後の就業規則の内容自体の相当性、代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況、労働組合等との交渉の経緯、他の労働組合又は他の従業員の対応、同種事項に関する我が国社会における一般的状況等を総合考慮して判断すべきである。以上は、当裁判所の判例の趣旨とするところである。
被上告人は、60歳定年制の下で、基本的に年功序列型の賃金体系を維持していたところ、行員の高齢化が進みつつあり、他方、他の地銀では、従来定年年齢が被上告人よりも低かったため55歳以上の行員の割合が小さく、その賃金水準も低レベルであったというのであるから、被上告人としては、55歳以上の行員について、役職への配置等に関する組織改革とこれによる賃金の抑制を図る必要があったということができる。そして、右事情に加え、被上告人の経営効率を示す諸指標が全国の地銀の中で下位を低迷し、弱点のある経営体質を有していたことや、金融機関間の競争が進展しつつあったこと等を考え合わせると、本件就業規則等変更は、被上告人にとって、高度の経営上の必要性があったということができる。
本件就業規則等変更は、多数の行員について労働条件の改善を図る一方で、一部の行員について賃金を削減するものであって、従来は右肩上がりのものであった行員の賃金の経年的推移の曲線を変更しようとするものである。もとより、このような変更も、前述した経営上の必要性に照らし、企業ないし従業員全体の立場から巨視的、長期的にみれば、企業体質を強化改善するものとして、その相当性を肯定することができる場合があるものと考えられる。
しかしながら、本件における賃金体系の変更は、短期的にみれば、特定の層の行員にのみ賃金コスト抑制の負担を負わせているものといわざるを得ず、その負担の程度も前示のように大幅な不利益を生じさせるものであり、それらの者は中堅層の労働条件の改善などといった利益を受けないまま退職の時期を迎えることとなるのである。就業規則の変更によってこのような制度の改正を行う場合には、一方的に不利益を受ける労働者について不利益性を緩和するなどの経過措置を設けることによる適切な救済を併せ図るべきであり、それがないままに右労働者に大きな不利益のみを受忍させることには、相当性がないものというほかはない。本件の経過措置は、前示の内容、程度に照らし、本件就業規則等変更の当時既に55歳に近づいていた行員にとっては、救済ないし緩和措置としての効果が十分ではなく、上告人らは、右経過措置の適用にもかかわらず依然前記のような大幅な賃金の減額をされているものである。したがって、このような経過措置の下においては、上告人らとの関係で賃金面における本件就業規則等変更の内容の相当性を肯定することはできないものといわざるを得ない。
本件では、行員の約73パーセントを組織する労組が本件第一次変更及び本件第二次変更に同意している。しかし、上告人らの被る前示の不利益性の程度や内容を勘案すると、賃金面における変更の合理性を判断する際に労組の同意を大きな考慮要素と評価することは相当ではないというべきである。専任職制度の導入に伴う本件就業規則等変更は、それによる賃金に対する影響の面からみれば、上告人らのような高年層の行員に対しては、専ら大きな不利益のみを与えるものであって、他の諸事情を勘案しても、変更に同意しない上告人らに対しこれを法的に受忍させることもやむを得ない程度の高度の必要性に基づいた合理的な内容のものであるということはできない。したがって、本件就業規則等変更のうち賃金減額の効果を有する部分は、上告人らにその効力を及ぼすことができないというべきである。
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリー
過去の選択式問題の正解率別・項目別カテゴリーはこちら。
特に、正解率51%~75%、76%~100%の問題は、他の受験生の方も取れる論点となりますので、マスターしたいところです。
メールマガジン募集中
メルマガでもお役に立つ「選択式対策」「法改正情報」「統計情報」「学習方法」などのコンテンツを【無料配信】しています。
ぜひご登録ください。メールアドレス以外の個人情報は不要です。
メルマガに登録いただくと、#Twitterで選択対策で出題して選択式問題についても、おおむね2週間後に、同じ問題がメール配信されます。
ちょうど忘れかけのタイミングで届きます(笑)
忘却曲線を意識した反復学習にお役立てください。
⚠返信完了メールが届かない場合、「迷惑メールフォルダ」に振り分けられている可能性があります。
ご面倒及び迷惑をおかけしますが、探してみてください。
【今日の一言】
1回目の挑戦で、自転車に乗れたり、バタフライで泳げたり、年金が理解できるのは、これは偉業といっていい。
初めての挑戦だ。
1回ではできないのが”当たり前”。
少しずつでいい。
執筆/資格の大原 社会保険労務士講座
金沢 博憲 「時間の達人シリーズ社労士24」「経験者合格コース」を担当致しております。
是非Twitterのフォローお願いいたします!
Follow @Sharoushi24



